Highland西海岸の最大の町Ullapoolにも寄ってみることにしました。ここからOuter
HebridesのLewis島へのフェリーも出ていることから、思わず渡ってみようかと考えましたが、日程的に余裕が無くなるのでやめました。大して調べもしなくて行ったのですが、他よりは大きな所なので何とかなると思っていました。
Lochinverを夕方出発するバスに乗りました。このバスはDurnessから乗ったもので、同じ運転手だったので”Hello
again”と言われてしまいました。今度はLoch
Assyntを右手に見ながら、更に南下していきました。印象的なSuilvenやCanispの山々を裏側から見るような形になります。海岸線はずっと通らないのですが、海が見えてきた所でUllapoolに近いことが分かりました。
Ulapoolも日曜日の夕方到着予定だったのでLochinverで事前に宿を取ってもらっていました。運転手に近い所で降ろしてもらえるようにメモを書いてもらっていたので、すぐに見つかりました。隣の家に入りそうになりましたが、玄関にScottish
Tourist Boardのマークが見当たらなかったので気付きました。お庭が綺麗なお家で、ついでに写真も撮ってしまいました。ここの滞在は平日で、銀行もスーパーも町中にあり、また食事にも困ることはありませんでした。また、お土産店も大きな店やチェーン店があり、結構観光客で賑わっていました。
Ullapool | |
”アラプール”と読みます。由来は”Olafの村”。Olafは古代スカンジナビア人の名前です。”pool”は古代スカンジナビアの”bol-stadr”から変化した村を意味する”bol”です。英国漁業協会によってニシン業の発展のために1788年に西Highlandの漁業とフェリーの港の名称として決められましたが、それ以前の1610年には”Ullabill”という記録があります。 Highland西海岸の入り組んだ海岸線の1つLoch Broomの中央付近に位置しています。港としては程良い位置のようです。Loch Broomの奥に行くと干潮時には浅瀬になり船の航行が難しくなるようです。 その港には多くの漁船の他、商業船やレジャーボートが見られました。港に面してお土産店、各種の日用品のお店、レストラン、バーなどが並んでいました(写真参照)。キャンピング・サイトも港のすぐ近くにあり、船の航行を眺めることが出来るようになっていました。そして、大型スーパーも町中にあり、それまで過ごしてきた村よりはずっと大きい所だと実感してしまいました。日曜日も開いているお店があり、到着後、町中に出かけて記念品などを物色できました。 |
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交通 | |
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Ullapool Museum & Visitor Centre~Discover The Lochbroom Story | |
町中で唯一の見学場所となっています。建物はかつてTelford
Churchだったもので、1829年に建てられました。1935年までは教会として使われていて、この年に行われた結婚式が最後のサービスとなりました。1990年に博物館として使われるようになりました。 1階には2000年を祝うタペストリーとキルト(絵葉書にもなっています)、船の模型、1960年代の教室、移民の記録、系図、地元の漁業史等、2階にはオーディオ・ビジュアル上映の他、自然史ギャラリーやPCによる地域外度などがあります。1960年代の教室には先生と生徒2人の蝋人形があり、テープが流れていました。子供があまりにリアルだったのか、見学に来た男の子が蝋人形の生徒の目の前で手を振っていました。お母さんが笑っていましたが、私も思わず笑ってしまいました。 |
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Sea Side | |
港からUllapool川河口の近くまで遊歩道が設けられていました。ちょっとした散歩で、歩く人も結構見かけました。丁度干潮時だったので、干上がった浜辺には昆布がどっさり打ち寄せていました。河口付近の広場にはオブジェがいくつか展示されていました。この辺りからLoch Broomの湾口が見渡せ、お天気が良ければその向こうにSummer Islesが見えます。 | |
Summer Isles | |
着いた日に港をウロウロしていたら、Summer
Islesへのボートツアーがあることを知りました。約4時間のツアーです。もう一つありましたが、こちらは2時間で行くものでした。時間が短い方はゴムボートみたいなものに乗り込み、高速で行くものです。当日その様子を見ましたが、皆同じウェット・スーツ(らしきもの)を着て、潮を被って進んでいました。これでは写真を撮ることが無理なのでは、と思い時間が長い方にしたのです。このようなゴム・ボートツアーはあちこちで行われているようで、その後訪ねた所でも見かけました。 大小20以上の島が集まっています。島とは呼べない岩礁も多くあります。かつては人が住んでいたようですが、現在は無人となっています。ゲール語ではNa h-Eileanan Samhraidhと書き、英語に直訳されたものです。SamhraidhはSummerです。農夫が夏の間に放牧していたことからそう呼ばれたようです。 ボートツアーは途中、大小の島々の間を巡り、アザラシのコロニーを見物するものでした。その他に水鳥達もいました。その日の天候や潮の状態によってコースは変わるそうです。そして、Tanera BegのCathedral Caveを見た後、諸島最大の島Tanera Morに上陸します。この島は18世紀にニシン漁師達の基地となっていたそうです。そのため、簡単な船着き場もあり、民家も残っています。そして、観光客のためにカフェがありました。そのカフェには郵便局(と言っても机1つ)があって、そこから手紙を特別な切手を貼り消印を押して送ることが出来ます。右の写真はTanera Morの港です。 上陸直前のCathedral Caveを写真を撮るために慌てて船首の方に向かった時、デジカメの電源をオンにしたまま肩から落としてしまいました。普通なら、地面にはぶつからないようにしているので大丈夫なのですが、生憎その前に固いベンチがあり、そこにぶつかってしまいました。そして、デジカメを見るとレンズ部分が曲がっています。電源をオフにする時引っ込まないので無理矢理戻したのですが、結局ズームは正常に動かなくなってしまいました(つまり壊れたのです)。それでも、レコーディング機能は動いていたのでそれまで撮ったものも大丈夫で、その後も撮影は可能だったのですが、何ともショックでした。その後にTanera Morに上陸し、郵便局で絵はがきを2枚買いました。局のおじさんに説明を受けたのですが、とてもショックで出す気にもなれませんでした。カフェでココアを注文し、おばさんが少し話しかけてくれたためなのか、気を取り直して買った絵葉書の1枚をそこで自分宛に出すことにしました(話の内容はStornowayで買った私のトレーナーを見て、住んでいたことがあるということでした)。その切手と消印が左にあるものです。島特製の切手は普通に出す時(右の緑の切手)の上乗せです。おじさんが切手を貼ったあと、目の前で消印を押してくれます。その葉書を返して、壁にあるポストに投函するようになっていました。何だか順番がおかしいような…まあ、無事に届いたので文句はありませんが。 |