■第 3 章  恋太郎の誕生日  (双樹編)

 

 時計は午前1時を指している。深夜......

双樹は眠れなかった。

双樹と恋太郎の声が......聞こえてくるからだ。

 いつもは、3人で寝てるのに、12時過ぎに沙羅と恋太郎の2人は、

ベットを抜け出して隣の事務所のソファーに行く

(恋太郎、だめだよ、そんなとこ......舐めちゃ......きゃふぅ......うん)

(沙羅のここ、もうこんなになってるよ)

(ヤ、ヤダ......恥ずかしい、見ないで.....

(こんなに固くして・・沙羅はエッチだな)

(恋太郎の......ちょうだい......は、早く......

 

 我慢しきれず、双樹は枕をかぶった。

固くつぶったまぶたの裏になかで

双樹はたちまち無音の世界へと落ちていく。

 寝返りを打つと、聞こえてくるくらいの、じっとひそめた声だ。

 ここのところ、毎晩のように聞こえてくるのに、双樹は寝る前に耳を"塞いで"

おくことができなかった。

ふたりの声が聞こえてくるたびに、双樹は自分でどうしようもない

ほどに体が熱くなっていく。

 双樹が自分自身に指を這わせると、そこはすでにじっとりとしていた。

そっと指を動かすと、双樹のそこは指の動きに合わせて柔らかく形を変えていく。

熱くて、ちょっとだけ濡れていて......

 夜ごとに、指の動きが激しくなっていくのが分かっていた。

 

  もっと......もっと......

 

 最初の夜は下着の上から軽くさするぐらいだったのに、今はもう、指で直接

いじらないと鎮まらなくなっている。

 

(声を出したら・・気づかれちゃう)

 

 そう双樹が思えば思うほど、双樹の指は激しく動いた。

音のない世界で双樹はひたすら堕ちていく......

空いている小さな手は、胸をまさぐる。手のひらには固くなっ

た突起の感覚。もう片方の手は下着の中で動き続けている。細い指がぐっしょ

りと濡れた花弁をなぞりあげる。

 

(ふ......はぁ......

 

 ひだをなぞる指先が熱い。すぐに躰の芯の方からアノ感覚がこみあげてくる。

背筋がぞくぞくとしてくる。

 双樹はニ我慢しきれずに下着の中に両手を入れて刺激していた。

両手の指が代わる代わるに花弁に触れる。

不意に双樹の全身にしびれるような感覚が走る。

 

  きゃっうううん! な、なに?......

 

 ぷっくりとふくれた剥き出しの肉芽に指が触れたのだ。

 

(くぅぅ......ん)

 

 その瞬間、背中を丸めて躯をぶるぶると震わせながら、双樹は達していた。

 かくんと全身から力が抜けていくのが双樹には分かった。

 

(でも......きっと......恋太郎とならもっと......

 

 双樹はそのまま眠りへと落ちていった。

 音のない世界に、さっきの沙羅の甘い吐息だけが繰り返し響いていた。

(恋太郎の......ちょうだい......は、早く.....

 

 

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