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■第 4 章  恋太郎の誕生日  (双樹編−2)

 

 

「えーっっっ!」

 朝、双樹の大声が事務所に響きわたる。

 今日は、沙羅が喫茶店の内部調査のためバイトとして潜入調査向かう日だった

「なんで双樹がひとりでお留守番なのよ〜」

「頼むよ、俺もどうしても抜けられない打ち合わせがあるんだ」

 恋太郎は双樹に手を合わせてお願いする。

 双樹は、ちょっと誇らしげに顔を赤らめながら答えた

 

「わかったわよ。双樹だって一人で電話番ぐらいできるわよ」

「ありがとう、双樹」

 ......というわけで、留守番をまかせられた双樹だったが、

きちんと留守番できていたのは、ほんの30分ほどだった。

依頼電話が、あったが相手の連絡先を聞くのを忘れたのだ。

 

「たいくつ〜〜、たいくつ〜〜〜〜う〜〜〜」

 恋太郎のベッドの上でごろごろと転がりながら、双樹はブーたれている。

 一人でなく、沙羅と双樹の二人で、いてもかなり持て余す退屈さだろう。

 転がりながら、不意にあることが双樹の頭の中に浮かぶ。

 

(このベッドで、恋太郎と沙羅が......

 

 双樹の中に、言葉にしがたい感情がわき上がってくる。嫉妬や羨望、

自分の半身が空洞のような、それらの入り交じった

ような、まったく別のような......

 双樹、必死にそれを鎮めようとした。とたん、

今度は涙があふれ出してきた。

「クスン・・さみしい」

 そのとき、事務所のドア越しに声がした。

「双樹、そっちにいるのか?」

 ドア越しに恋太郎の声が

双樹はあわてて涙をぬぐうと、事務所に顔を出した。

「ここだよ、恋太郎 早いね」

 

「ただいま、双樹、

クライアントの打ち合わせがキャンセルになってね」

「・・うん」

「どうしんだ?元気ないぞ」

 恋太郎は、じっと双樹が口を開くのを待っているようだった。

 双樹も、恋太郎に聞いてもらいたかったのかもしれない。

ただ、それをどう言葉にすればいいのかがわからなかったのだろう。

 

「ねえ、恋太郎どうしたらみんな、いつまでも一緒にいられるかな......

「え?」

 恋太郎は双樹の言葉に驚いたようだった。

 

「どうしたの?」

「ううん、なんでもない......

「なんかあったの?」

 双樹はうつむいたまま首を横に振った。

「恋太郎たら、沙羅とばっかり......

「沙羅と.何?」

恋太郎の目が激しく泳いでいる。

 

 恋太郎は、それで全てを理解した。

 知っているんだ

「双樹・・知・知っているんだ?」

 

 激しく目を泳がせながら聞く

 ストレートな恋太郎の問いに、双樹は思わずこくりと頷いてしまう。

.. ... ... .......

 ふたりの間に、無言の時間が流れる。

 落ち込んだ様子でベッドの端に座る双樹を恋太郎はじっと見つめた。その眼に、

妖しげな光がかすかに浮かぶ。

 恋太郎はブラインドを閉めると、双樹の隣に座った。

薄暗い部屋の中、二人きり......

「こっちおいで」

 恋太郎はそっと双樹の細い肩を抱き寄せた。

 双樹は、少しだけ身をこわばらせていた。

 恋太郎の顔は双樹の目の前にあった。

「恋太郎?」

 恋太郎は、双樹の首筋をつつっと舐め上げた。

「ひゃうぅぅん!?」

 双樹はその刺激に嬌声をあげると、ぶるっと躯を震わせた。

 恋太郎はその反応を楽しむようにさらに刺激を強めていく。双樹の胸元をはだ

けさせると、その小さな先端に口づけをした。吸い上げては舌でもてあそぶ。

恋太郎は、もう片方の先端も、指先で絶え間なく刺激している。

 

  自分でいじるのより、ぜんぜん気持ちいいぃよぉ......

 

「はあ・・やぁ......やめ恋 恋太 ・・郎 やめ」

 双樹の息づかいが荒くなる。

「ん、ほんとうに止めていいの?」

 恋太郎は意地悪そうに刺激を止める。

 双樹はベッドの上で、ぐったりとしているが、恋太郎を見上げるその眼はそう

は言っていない。恋太郎は双樹の制服のスカートの中に手を入れると、ショーツの上か

ら割れ目をこすり上げた。指先はすぐにじっとりと濡れてくる。

「もうこんなにしちゃって......いっつも隣で聴いていたんだろ?」

 その問いに、双樹は顔を真っ赤にしてベッドに顔を伏せた。

 

 

「ちゃんと答えたら、もっとしてあげるよ」

 そういいながら、恋太郎は下着の上から指を動かし続けた。双樹のショーツに

染みが広がっていく。

 ショーツをずらすと、恋太郎は双樹の秘裂を直接さわり始めた。

赤く充血した花弁は、まだ色も付いていない、綺麗なままだった。

「いえよ、双樹」

 その声が双樹の背筋を撫で上げていく......

 

  もっと......して欲しい......双樹のこと、ぐちゃぐちゃに......

 双樹はもう恋太郎の指のことしか考えられなかった。自分でするよりもこんな

に気持ちがいいとは思いもしなかった。

......してるの、双樹、毎日自分でしてる。あそこをいじり回してる...

...ベットで、いじってるの......  恋太郎、だから、もっとして......

 恋太郎はそんな姿にぞくぞくと背筋を震わせた。

「いけないな。 沙羅は、仕事してるのにね...

「うん、双樹、いけない子なの......だから......

「おしおき、してやる」

 そういうと、恋太郎は自分の指を双樹に咥えさせた。

「しっかり濡らしておかないとな」

 双樹の小さな口を恋太郎の指が出入りする。

 ひとしきり唇を刺激すると、恋太郎は指を引き抜いた。

双樹の唾液がつっと指先から垂れる。

双樹が物欲しげな眼で指に目をやったのを恋太郎は見逃さなかった。

 ずらしたショーツのすき間から、双樹の中に恋太郎の指が入っていく。

すでに濡れていたといっても、男の指の太さに、

双樹はびくりと躯をこわばらせた。

 

  ......痛い!

 

 恋太郎は中指を第二関節ぐらいまで沈み込ませたところで、いったん動きを止

めた。

「痛い?」

......うん」

「ほんものはね、こんなもんじゃないよ」

 そういうと、恋太郎は一気に指を奥まで押し込んだ。

「ひぃぃっ!!」

 双樹の悲鳴があがる。

 

  こんなに......痛いのに?ほんとなの?......でも......

 恋太郎は指に伝わってくる熱を楽しむようにゆっくりと動かす。双樹の一番奥

まで入れたまま、円を描くように。その動きに合わせて、双樹の体がビクンビ

クンと震える。

 

  でも......痛いのに......気持ちいいよぉ......

 双樹の表情から、痛みに耐えるような気配が消えていく。

 すでに痛みよりも快感の方が勝っているようにみえた。

「これじゃ、おしおきにならないな」

 言いながら恋太郎は、指を出し入れし始めた。

部屋の中に、じゅくじゅくと水音が響く。

 双樹は我慢しきれなくなって声を上げた。

「ふうぅ、やああ、いいよおう、気持ちいいっぃ」

「まだイッちゃだめだよ。」

 意地悪っぽく恋太郎が双樹に命令する。

「だって......だって......

 双樹がこらえきれないふうに首を横に振る。

「まだ、こっちが残ってるんだから、ね」

 

「いや......怖いよぉ......

 恋太郎は双樹の言葉にも耳を貸さず、

 その言葉に答える余裕は、双樹には、もうなかった。

「はあ、はあ、はあ......うぅん、くっ......

 双樹の息がとぎれとぎれになる。

 彼女は尻の方に何か物体が触れたのを敏感に感じ取った。

 

 ......こ、これって......

 

 「双樹、俺、こんなになってきたよ」

 そう言って下腹部の男自身を彼女の尻に押し付けてくる。

 

 ......お、大きくなってる............

 ......固い......

 ......どんな形をしてるんだろう......

 ......  沙羅は、これを......

 そんな考えが彼女の脳内で明滅する。その間も相変わらず胸への責めは続いている。

 

 「ふ、ふぅん......

 「あ、今の喘ぎ声かわいい。もう一回出してよ」

 そう言って乳首のところにあった手を急降下させる。

 「だ、だめ!」

 秘所を守っていた手を強引にどけられ、恋太郎の指が触れてきた。恋太郎の指が彼女の大事な場所をなぞる。

 

 

 「あっ、ああぁぁぁっ!!」

 細い喘ぎ声を上げてガタガタ震えだす。双樹は恋太郎の左手に胸を弄ばれ、右手で秘所を攻められている。

喘ぐ彼女の口の端からよだれが流れ出した。

 

 

 「あぅ!あ、あああん!」

 不覚にも声に出してしまう彼女。

 

 恋太郎は何度も何度も執拗にクリトリスとその周囲を触ってきた。その度に彼女は喘いだ。もう双樹は限界に達しようとしていた。

「双樹、」

 そう言って恋太郎は双樹の口元に男性自身を押し付けてきた。

 

 そういうセックスがあることを双樹は知識として知っている。

 ......  恋太郎を気持ちよくするためなら......

 双樹は口を開けて恋太郎自身を受け入れた。

 

 「んんっ...ん、ん、ん、......

 「き、気持ちいいよ 双樹!もっと唾液を出して舌を絡ませるようにして先っぽを舐めてよ」

 なるべく恋太郎の意に添うよう努力する。恋太郎は双樹の頭を手で押さえて前後にゆっくりと動かしている。

 しばらくしてから恋太郎は双樹の口から自分自身を引き抜いた。

その時、恋太郎自身は白濁の液体をばら撒けた。

双樹の顔にかかる。

 

 その白い液体はヘンな臭いがした。口の中に入ったそれはしょっぱく、

喉に入るとちょっとむせた。

 「けほけほ......ハァハァ、ハァハァ」

 「気持ち良かったよ 双樹 。じゃあ今度は双樹の番だよ。いくよ」

 「......

 白い液体の臭いと味、そしてその液体の持つ意味を考えながら双樹は返事をした。

 

 ......コクリ......

 

 

 ベットに仰向けに寝かされた双樹は太腿を閉じて秘所を隠す。でもその太腿を恋太郎に舐められて双樹の力はたちまち抜けてゆく。

 「じゃあ

 

   恋太郎が双樹の太腿を押し広げた。恋太郎は手を自分自身に添えて双樹の秘所にあてがった。そしてそのまま中に入ってきた。

  

 「ん!」

 表現のしようがない異物感、挿入感に双樹は打ち震えた。

 「くっ!......

 「大丈夫かい?痛かったら言ってね、やめないけどなるべく痛くしないようにするからさ」

 「い、いいよ......

 「 双樹......、好きだよ」

 「......私も......あっ!はっ、ああぁっ!」

 「全部......入ったよ、双樹...!」

 恋太郎の顔がきつそうに歪む。

 自分の処女膜が破られ、自分の中が恋太郎ので満たされたのを痛覚が伝えてくる。

 

 「ん......ぐっ!」

 「動かすよ、ゆっくりとね」

 そう言ってゆっくりと腰を動かし始めた。

 「あっ、ああっ!」

 

 

 初めてだというのに双樹は感じていた。

 ......気持ちいい......わ、私はなんてヤラしいの......それとも恋太郎が上手だから?......

 「双樹、気持ち良さそうだね、嬉しいよ......!」

 恋太郎は彼女の首筋を舐めた。

 「はあん、んっ、あっ、あっあっ、あぁんっ、れ、れんたろう、れんたろう!」

 

 恋太郎の首に両手を回して双樹は恋太郎の名前を連呼した。

そうするうちに彼女は大胆になってきた。

 「き、きも、ちいい......、きもち、いい?」

 恋太郎が腰を前後させる度に言葉が途切れる。でも双樹は必死に言葉を紡いだ。

 「うん、最高だよっ、すぐにいっちゃいそうだ......!」

 「そう...わた、しも......うれ、しい、ああっ!」

 恋太郎の手が彼女の手をぎゅっと掴む。指を交差させ、握り合う力の強さを確かめ合った。それが愛情の強さのように感じられて彼女に無上の喜びを与えるのだった。

 

 「い、イクよ、双樹...!中に、中に出したいんだ、おまえが永遠に俺のものだって証にね!」

 「あぁっ!ふ、ふぅん!い、いいよ、恋太郎が永遠に双樹のものだって証になるなら......

 「泣いてるの?かわいい、かわいいよ 双樹」

 そう言って唇を合わせる。双樹も進んでキスを受け入れる。呼吸を乱しながらも舌を絡みつかせ、恋太郎と双樹は唇を吸い合った。

 恋太郎がいよいよ切なそうな顔になる。キスを解いて喘いだ。

 「うぅっ!も、双樹!!」

 「はあぁっん、ああぁっ!!」

 

 

 恋太郎が絶頂に達した時、彼女も意識が飛んでしまった。恋太郎は自分自身の全てを双樹の中に放出したが、すぐには抜かなかった。

 「うぅ...気持ち良かった......  双樹、最高だったよ......

 「はあはあはあはあ......  恋 、恋太郎、私、初めてなのに、その......

 「双樹......好き合ってる人間同士で愛し合えば、気持ちいいのは当たり前だよ......

 そう呟いてキスをしてくれた。双樹の言いたいことは何でもお見通しのようだ。

 恋太郎が息切れしながら自分の横で仰向けに寝転がる。

 「双樹、少し余韻に浸ろ。こっちにおいで......

 「......うん......

 恋太郎の手招きに応じて双樹は恋太郎の胸にうつ伏せに寝転がった。

双樹の頭を優しく撫でる。双樹も恋太郎の胸をそっと撫でた。

双樹はこの抱擁が好きになった。

 「双樹、ずっと一緒にいてあげる。半分プーみたいな俺だけど、双樹と沙羅を幸せにしたいと思う気持ちは誰にも負けないよ。だから......

 「それ以上は言わないで、恋太郎、......大好き......

 双樹は恋太郎にキスした。

 

そして、双樹の唇に、恋太郎はいとおしそうにお返しのキスした。

「もっともっと、いろんなことを教えてあげる。双樹と沙羅の二人に

ねでも、今日はここまでだよ….

 双樹は薄れゆく意識のなかで、小さくうなずくのが精一杯だった。

 

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