■  恋人たちの儀式 2 ■

 

 

 ふと気づくと部屋の前に立っていた。

 

 かりんはおれが興奮をしていることを見抜いたようだった。

 

 そして部屋に入ろうとしたとき。
「あっ。」


「どうした?かりん。」
 不意にかりんが立ち止まった。


「ほら、チケットもらった時写真にとられた

 

誰かに見つかる・・どうしよう。」
 かりんの腕を引っ張って部屋に入り。
「俺じゃいやか?」


「・・・雨水くん・・・」

 押し殺したようなかりんの一言で、おれは心を決めた。

「かりん・・・行くぞ。」

「・・・やっぱり・・・・・・」
「かりん!」

「雨水くん・・・」
 おれの声にかりんはゆっくりと振り向いた。今にも泣きそうな表情でおれを見つめている。

増血しているせいか顔が真赤だ。


「・・・かりんが気にするのはわかるよ。でも・・・」
 かりんに近づき、抱きしめる。かりんは素直におれに身をゆだねた。
「いつまでもそうやって気にしてちゃだめだよ、」

「ああ、かりんの心はまだ吸血鬼に縛られてる。

確かにかりんは、吸血鬼だけど、少しでもかりんの負担を軽くしたい。

その想いをかりんに伝えたい。」
「かみつきたければ噛んでいいぜ かりん」
 かりんの身体がびくっと硬直したのがわかった。
「おれにとってはそれは誰のせいでもないんだから。」

 

 

「でも・・・」
「だから、そう悪いことばかり思い出さないの。」
 かりんのおでこをつんとつつく。おれの想いをかりんに伝える。

「雨水くん・・・」
 かりんが顔をあげた。瞳はまだ乾いていなかったが、その顔にようやく笑みが浮かんだ。 安心したかのように、かりんはおれの胸に顔をうずめた。
「雨水くんがいてくれて・・・よかった・・・」
 おれを抱きしめてくれるかりんの手に、少し力がこもる。大事な人を離したくない、という
気持ちが伝わってくるかのように。
「かりん・・・」
 再び顔をあげたかりんに、おれは問いかけた。
「今ならちゃんと、告白できる

おれとかりんとのいままでの曖昧な関係からも、卒業したいから聞いてくれるか。」
 こく
 かりんの瞳が再び潤んだ。


「かりん・・・好きだ・・」
「かりんっ!」
 無我夢中でかりんの唇を奪った。
「ん・・・んん・・・」
 息が苦しくなるほど長いキス。ようやく離れたとき、おれは恋人が腕の中にいる喜びを
感じていた。


 おれはかりんの目を見て言った。真剣だった。かりんは・・・小さく頷いた。だけど、おれはそれだけでは不安だった。
「ちゃんと、口に出して言って。おれ、かりんとしたいんだ。」

 

 

 

 

「あっ……
 かりんを抱きしめると、小さくびくっとした。でもすぐにおれに身体を預けてくれる。
「ほら、こっち向いて」
「だ、ダメ〜」
「どうして?」
「雨水くんさん、えっちなキスをするから……
 ディープキスのことかな? そんなの恋人同士だったら当然だと思うんだけど……
「かりんは、えっちなキスは嫌い?」
 ふるふると首を横にふる。シャンプーかな? ここちよい薫りがおれの鼻孔をくすぐる。
「じゃあ、いいんだね?」
「で、でも……ダメ」
「キスだけだよ?」
「だって……、私、ぽーっとしちゃってまた血があふれちゃいそう……

「夕食食べてる時も、プールに入ってるときも、ドキドキしてて、私の身体、どうなっちゃったんだろうって……
「そんなに強烈だった?」
……うん」
 その余韻を思い出したのだろうか?

 かりんの顔に少し赤みが差したように見えた。
「じゃあますますキスしてみたいな」
「そんな〜、私、変になっちゃう」
「そんなかりんも見てみたい」
……そんなこと言う人、きら、んんっ!」
 その台詞は最後まで言わせない。恋人同士の甘いひととき

、嘘でも「嫌い」なんて言葉は聞きたくないから。唇を押しつけ、かりんの唇を舌でなぞる。
「んっ……ふぅん……
 鼻にかかった甘い声。普段のかりんの見た目からは想像できないほど艶っぽい。いつもとは違ったかりんの新たな一面を引き出している気がする。かりんの身体から力が抜けた瞬間、おれは舌をかりんの口内に差し入れた。
「んんっ!」
 かりんがぎゅっと抱きついてくる。おれも少し力を入れて抱きしめる。おれの舌がかりんの舌を捉える。軟体動物のように絡み合う二つの舌。少し離れてはまた絡まり合う。何度も繰り返されるダンス。 言いながら、ぎゅっと抱きしめてかりんを安心させる。きっとかりんは自分の身体の変化にとまどっているはずだから。
「おれ以外と、キスしたい?」
 ぶんぶんっ!
「じゃあ大丈夫」
「でも……雨水くんは?」
「え?」
「雨水くんは……こんな、えっちな私を、どう思う?」
 かりんは、どうやらおれのことを気にしていたようだ。えっちな女、と思われて嫌われると思ったのだろうか?
「そんなの」
 抱きしめる腕に力を少し入れる。あまり強くするとかりんが痛がるから。
「大好き、に決まってるだろ?」
「ホントに?」
「ああ、もちろん。かりんがそんな風になったのは、

おれがキスしたからだ。おれはかりんにそうなって欲しくてキスしたんだから」
 耳元でささやく。かりんは、ようやく安心したのか、ぎゅっとおれを抱きしめてくれた。
「だから……いいよね?」
 こくっ
 小さくうなずくかりん。

「かりんも噛みたくなったら噛んでいいよ」
「じゃあもう一度」
 かりんの顔を上げさせて、唇を重ねる。すぐさまおれの舌をかりんの唇の間に進入させる。今度はかりんもあまり抵抗せずに、おれの舌を受け入れてくれた。
「んっ……ふぅん……
 なまめかしい吐息。キスを繰り返しながら、おれは服の上からかりんの胸に手を当てた。
「んんっ」
 かりんの身体がぴくっと反応する。
「痛かった?」
 ふるふる
「だ、大丈夫、」
 かりんの言葉を信じて、おれはゆっくりと手を動かした。やわやわとふくらみを刺激する。
「んっ……くぅ……んふっ……
 何かに耐えるようなかりんの反応。その瞳から涙が一滴こぼれ落ちる。
「大丈夫? 痛くない?」
 こく
……わ、私の身体、さっきより……ずっと変になっちゃったみたいで……んんっ……
「どうなってるの?」
「雨水くんに、触られたところが……あんっ……じんじんして……
「それって、気持ちいいの?」
 その質問に答えるのは、かりんにとって恥ずかしいことだったかもしれない。しかし。
「は、はい……とっても……
 その言葉が、遠慮がちだったおれの動きを加速させた。痛がっているんじゃないんだ、という安心感がおれを大胆にさせる。
「服、脱がすよ」
 こく
 かりんをベットに横たえ、服のボタンを一つ一つ外していく。透き通るような真っ白な肌があらわになる。
「は、恥ずかしい……
 おれの顔をまともに見られないくらい恥ずかしがっているかりん。
「かりん……きれいだよ」
「本当?」
「ああ、すごくきれいだ」
 ごくっと生唾を飲み込む。おれ自身、身体が熱くなっていくのがわかる。見慣れるほどえっちの経験がない、というのもあるが、かりんだから、というのが大きいと思う。
「じゃ、」
 こく
 かりんの了承を得て、おれはかりんの身体にキスをした。
「んっ」
 唇、あご、喉元、耳たぶ……ちゅっ、という音がするたびに、かりんはびくっと身体をふるわせて反応してくれる。
「、雨水くん……
 切なげな声がおれの耳に届く。白い肌がうっすらと紅く染まっていく。少し早い動悸にあわせて上下に揺れるかりんの胸。その先端に息づく小さな突起は、何も刺激していないのにすでに精一杯自己主張をしていた。誘われるようにおれの唇がそこに向かう。
 ちゅっ
「ひゃうっ!」
 かりんがひときわ大きな声を挙げた。おれは慌ててかりんの唇をキスで塞いだ。

「んっ……ふぅ……
 キスをしたままの姿勢で、聞き耳を立てる。

「ダメだよ、大きな声だしちゃ。」
「だ、だって、雨水くんさんが……
「隣に聞こえてもいいの?」
「そ、それは……
 かりんが顔を真っ赤にしてうつむく。

「だ、だけど……声を出さないようにって思ってても、つい、出ちゃうよ……
「う〜ん……
 効果的なのは、かりんの口を何かで塞ぐことなんだけど。
……うわっ!」
「どうしたんです?」
「い、いや、なんでもない」
 まさかかりんに猿ぐつわとかをさせた姿を想像してしまったなんて言えるわけがない。ましてやそれで少し興奮した、なんて……
「じゃ、じゃあ、おれの指をくわえて」
「え?」
 ホントはおれのモノを、なんてことも考えたけどこれも却下。何度もえっちして慣れているのならともかく、まだ経験のないかりんにはそんなことは言えないし、かりんもできないだろう。
「指、を?」
「うん。これだったら声があんまり出ないし、かりんもそんなにイヤじゃないかな?って思ったんだけど」
 かりんは、おれが2本揃えて差し出した指をじっと見つめていたが、やがて小さく頷いた。両手でおれの指を持って、ゆっくりと唇に近づける。
 はむ
 指が、暖かい空間に閉じこめられる。
「じゃ、いくよ」
 そう言うと、おれは指をかりんに預けたまま胸の先端に唇を寄せた。
 ちゅっ
「んっ!」
 薄い胸をのけぞらせて反応するかりん。声はそんなに漏れてないようだ。おれは安心して舌で胸の先端の突起をくすぐった。
「んんっ!」
 舌先に感じる敏感な突起。空いた左手で反対の胸を刺激する。
「んっ!……んふっ!……んんっ!……
 かりんの身体が小さく何度も何度も跳ねる。両手でシーツを握りしめ、与えられる快感にうち震えている。徐々に熱を帯びるかりんの身体。ほのかに香る体臭に、おれの興奮は高まっていく。
「んむっ!……んんっ!……んっ! んうっ!……
 しつこいくらいにおれの左手が動く。顔を寄せている方は、もうおれの唾液でべとべとになっているが、それでもおれはやめなかった。もっとかりんの胸を味わいたい。かりんを気持ちよくさせたい。
 ちゅううっ!
「んんんっーーー!!!」
 乳首を強く吸い上げた瞬間、かりんの身体がひときわ大きくのけぞり、その後何度か大きく跳ねた。おれの指から痛みが走る。
「っ……かりん?」
 指を噛んだことを言おうと思ったけど、かりんの様子が何か違うような気がした。おれは愛撫を中断してかりんを見た。
 ちゅぽっ
 くわえていた指が自然に離れた。はぁはぁと荒い息を吐くかりん。
「大丈夫?」
 ……私 牙が伸びてきたみたいなの


 おれの呼びかけに、かりんはなんとかといった感じで答えた

。「じゃあ、下も脱がすよ」
「そ、それは……
 もじもじするかりん。何故か脱がされるのを嫌がっているようだ。
「脱がないと、えっちできないよ」
「それはそうなんだけど……
 なおも躊躇するかりんの態度にしびれを切らせたおれは、強引に脱がせにかかった。
「おりゃっ!」
「あっ! ちょ、ちょっと雨水くん!」
 するっとスカートをはぎ取ると、かりんの下半身が現れた。細い足首、やせた太もも、そして……
「み、見ないで、……
 かりんが顔を両手で隠して小さな声で言った。けれど、そんな言葉なんて聞いていられるような状況じゃなかった。おれの目に飛び込んできたのは、大きなシミのついた真っ白なショーツだったからだ。
「こ、こんなに濡らして……
「あぁん、イヤ イヤ」
「もっとよく見せて!」
「だ、ダメですっ。きゃっ!」
 おれは、強引にかりんの両足の間に割って入り、濡れたその部分をじっくりと見つめた。透けた布地が、その内側に息づくかりんの花びらの形をくっきりと浮き上がらせている。真っ直ぐに一本入った縦筋。その両側がぷっくりとふくれている。
「すごい……
「は、恥ずかしい、……
「これも、脱がせるよ」
「あ、そんな……
 かりんが抵抗するような声をあげたが、おれの理性はどこかに吹き飛んでしまって、その声に従おうとはしなかった。両手をショーツの脇に添え、一気に引き上げる。
「あっ!」
 ぷるんっ!
 かりんは弱々しく抵抗したがすんなりとショーツははぎ取られた。目の前にさらされたかりんの秘部。おとなしそうなかりんの外見からは想像できないほど、えっちな空気が凝縮したソノ部分。おれは声をあげることもできなかった。
 ごくっ
 つばを飲み込む。
「は、恥ずかしいです……そ、そんなに、見ないでくださ、ひゃんっ!」
 おれの手がかりんのアソコに触れたとたん、かりんは大きく息をのんだ。ぴくんっとかりんの腰が跳ねる。おれは興奮を隠せないまま指を花びらに這わせた。
「あっ……くっ……んんっ……
 チーズが溶けだしたかのように、あとからあとから透明な蜜がわいてくる。おれは、吸い寄せられるようにその部分に顔を埋めて、舌で蜜をすくい取った。
「ひゃうっ!」
 かりんの身体が強引に跳ねるのを、おれはかりんの両足を抱え込んで阻止する。
「あはっ! ゆ、雨水くんさんっ! あっ! あっ! あっ! あああっ!」
 いくら舐めてもかりんの秘部から溢れ出す蜜は無くならない。おれは無我夢中でかりんの蜜を味わい続けた。
「あっ! ああっ! やっ! んっ!」
 かりんがおれの頭をぎゅうっと押さえつける。その様子が、もっとして、もっとして、ってかりんが望んでいるように思えておれは必死でそれに答えた。
「あはっ!」
 舌先に感じる小さな突起。これって…… 考えるよりも行動が先だ。おれは唇をすぼませてそれを吸い込んだ。
 ちゅうっ!
「はぅっ!」
 一段と高い声がおれの耳に届いた。間違いない、ここはかりんの一番敏感な部分。おれはなおもそこに口撃をくわえた。
「やっ! あっ! あっ! ああっ! 雨水くん! もう! もうダメ! ですっ! あああっ!!!」
 かりんの太ももが、ぎゅうっとおれの顔を締め付ける。おれが顔を埋めた部分から、勢いよく蜜が溢れ出る。身体が大きくブリッジし、けいれんするかのようにぶるぶると震える。それがしばらく続いた後、ようやくかりんの身体から力が抜け、おれは解放された。
「はぁ……はぁ……はぁ……
 さっきと同じようなかりんの様子。おれはかりんを抱きしめた。
「かりん……
……雨水くん……ごめんなさい。私ばっかり」
「そんなことないよ。おれ、すごく嬉しいから……ほら、少し休んで」
 立て続けに2度も絶頂したかりんには、身体に負担がかかってるだろうと思って、おれはしばらく休憩のつもりでそう言った。しかしかりんは。
「だ、大丈夫です。だって、雨水くん……のが……
 かりんが下の方を見る。かりんのおなかにおれの下半身が当たっていた。
「あ……
「苦しそうに……動いてるのが、わかるんです」
「かりん……
「だから……私は、大丈夫、ですから……
「わかった」
 かりんの気遣いが嬉しかった。いそいそと服を脱ぎ、パンツと一緒にズボンをおろす。
「きゃっ!」
 勢いよく飛び出したおれのモノを見て、かりんが小さな悲鳴をあげる。
「あ、ごめん」
「いえ……だ、大丈夫、」
 かりんの顔が紅潮している。恥ずかしそうに、だけど熱っぽくおれのモノを見つめている。やっぱり興味があるみたいだ。
「やだ……どくどくする……

「え?」
「あ、いや……その、あたしもあふれそうなの」
増血したせいかかりんの眼がトロンとしてる。

 

(あんっ・・どうして・・恥ずかしいポーズ見られてるのに・・
キモチよくなっちゃうのぉっ・・!)
かりんは雨水に見られているだけで感じてきてしまっていた。
(ダメっ・・乳首立っちゃうっ・・!)
ピンク色の乳首が勃起する。そして、


(あんっ!! いやっ! 血があふれてきちゃってるっ!)
かりんは増血してくるを感じる。

 

「ああ雨水くん、焦らさないで」
 俺はバージンの果汁の味を堪能していた。
「さて入れるよ、痛いけど我慢してね」


 俺はそのまま圧し掛かるが、ゆっくりと入れた。とたんに来る処女の肉壷の圧力に俺は耐えた。そして亀頭の先はあんじゅの処女膜を破りかりんは涙を浮かべた。

 

奥まで入れるのに何時間もかかった気がした。

 

 


 かりんが嬉しそうな表情を浮かべた。おれが腰を動かすと、その表情がせつないようなそれ
に変わる。
「あっ!」
「どう?・・・気持ちいい?」
 こく
 うなずきながらも、快感をむさぼるように腰を動かし続けるかりん。すぐにその唇から可愛
いあえぎ声が漏れだした。
「あっ・・あっ・・んっ・・んんっ・・」
 徐々にかりんの腰の動きがスムーズになっていく。コツがわかってきたのだろう。それに合わせて漏れ聞こえるあえぎ声もだんだん高い声になっていく。
「あっ、あっ、あっ、んっ、あっ、ああっ!」
「かりん・・・かりん・・・」
 かりんの動きに合わせておれも腰を突き入れる。

秘部に触れる。そこはすでに洪水のようになっていた。
「ああんっ!」
 2人が動く度によじれたショーツがかりんの秘部を刺激している。そこへおれの指が加わっ
て、かりんにさらなる快感を与える。
「あっ!あっ!あっ!あっ!」
「かりんっ!かりんっ!」
「やっ!も!もうっ!ダメっ!ああっ!」
 かりんがおれの首筋にかみついた。

その瞬間、おれのモノがひときわ強くしめつけられ、おれも一気に絶頂に押し上げられた。
「かりんーーーっ!」
「あああーーーーーっ!」
 かりんが倒れ込んでくる。

 

 俺は、噛みつかれた瞬間から背筋、そして脳髄に這い上がってくる快感に再び

俺自身に力がみなぎって来た

その欲望に耐え切れず、思わずかりんをうつぶせにした


先端をかりんの入り口にあてがう。
「か、かりん」
「あっ……うん、いいよ」
 OKの返事は、いつものかりんでは聞くことの出来ない大人びた声のように思えた。おれはいきなり腰を進めた。
 くちっ!
「んあああああっ!」
「ぐうっ!」
 狭い入り口をおれのモノがいきなり進入していく。

暖かいはちみつの中に指をいれたみたいに、おれのモノにかりんの蜜がからみつく。そうしておれのモノはすべてかりんの中に挿入された。
「うごくよ」
……うんっ……
 かりんの声は、おれの呼びかけに対する返事なのか感じている時の声なのか区別がつかないほどえっちなものだった。おれだけが聞ける、おれしか聞けない声。
「かりんっ!」
 がむしゃらに突きたい気持ちに押さえが効かず激しく動きだした

「ああっ!……ゆ、ゆっくり いィ イク イク 雨水くん、!……んんっ!」
 おれのモノに絡みついてくるかりんの中。そのすべてが信じられないほどの快感をおれに与えてくれる。
「いい……もっと、……んあっ……あんっ!」
「かりんっ!」
 おれはがむしゃらに腰を動かした。ただひたすら目の前の快感をむさぼるように抽送を続けた。身体の奥からマグマが湧き上がってくる感覚。
「あっ! あっ! あっ! はっ! すっ! すごっ! いっ! んっ! あっ!」
 かりんの声がおれの動きにあわせて断続的に響く。
「だっ! ダメっ! もうっ! ダメっ! ああっ!」
「かりんっ! かりんっ!」
 こみ上げてくる射出の予感。モノの先端がとろけそうなほど気持ち良い。
「かりんっ! お、おれっ! もうっ!」
「うんっ! いいよっ! 雨水くんっ!  きてっ!」
「んあああっ!」
 ぬぽっ!
 思いっきり大きく腰をグラインドさせた瞬間、おれのモノはかりんの中から抜けだし、かりんのお尻の方に突き進んだ。思わぬ摩擦に、ついにおれのモノが弾け飛ぶ。
 びゅくっ! びゅくびゅくっ! びゅくっ!
「ああっ! あああーーーーーーっ!!!」
 不意打ちの快感に、かりんがひときわ大きな声をあげた。背中を大きくのけ反らせる。全身が小刻みに震える。
「ああっ……熱い……
 白濁液がピンク色に染まったかりんの背中を汚していく。樹液の一部はかりんの白い肌その跡を残していた。
「あ、かりん……
「雨水くん……
 崩れ落ちるように身体を浴槽に沈めながら、おれはかりんを離さないようにと強く抱きしめていた。

 

おれはその身体を抱き止めた。2人の荒い息が重なる。うっすらと汗ばんだかりんの肌を感じながら、おれは言葉のいらない時間を心地よく感じていた。


 気がつくとあたりはもう明るくなっていた。

 

 

 

 

 

 

「そっちは大丈夫?」
 こく
 かりんが身支度を終えたのを確認して、

おれたちは部屋をあとにした。誰もいない廊下を2人の足音が小さく響く。
「なぁ、かりん。かりんってさ・・・」
 かりんがおれを見つめたのを確認して、おれは言葉を続けた。
「・・・結構、えっちなんだな。」
 見事なくらい一瞬にしてかりんの顔が赤くなった。
「違う?」
 おれが顔をのぞき込むと、かりんは慌ててチョップを入れてきた。しかしおれはひらっとそれをかわす。
「・・・あれは・・・その・・・」
「その、何?」
 なおも問いつめる。今まで感情を押し殺してきたかりんの恥ずかしそうな表情は、

見てるだけで楽しい。このせいで、ついかりんをからかいたくなる。
「だ、だって・・・雨水くん、だから。」
「え?」

顔を真赤にしながら、かりんは、
「雨水くんと・・・したから・・・」

俺も顔を真赤にして、

「そう、だな。」
 かりんの言葉におれはうなずいた。
「おれも・・・その・・・気持ちよかったよ。」
 頭をかく。言ってからなんとなく恥ずかしくなった。
(こういう展開にするつもりは無かったんだけどなぁ・・・あ!)

 


「そうだ。」
 何?という表情でおれをのぞきこむかりん。
「外泊したこと、家族に話すの?」


 またかりんが顔を赤らめた。思いっきりあたふたしている。やっぱり可愛い。
「そ、それは・・・」
「ははははっ!」
 ぽかっ


 大笑いするおれに、ようやくからかわれたことに気づいたかりんがあわててチョップを入れてきた。


「ま、家族にばれてもおれ本気だから平気だよ、話すかどうかはかりんが決めればいいよ。」


「ともかく。」


 おれはかりんの方に向き直って言った。
「これからも、よろしく。」


 こく
 おれはうなずくかりんを抱きしめてキスをした。
 ちゅっ

「さ、帰ろうぜ。」

 曖昧な関係を卒業し恋人という新しい関係をスタートさせる。



 

 

 

 

 

 

 

 

   Fin

 

 

 

 

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