4<化学療法>判りにくい回復経過

一般の病気の場合

例えば、風邪のとき

1.熱が出ます、咳が出ます周りの人にも、風邪って判ります

2.病院に行って、薬を貰います、時には注射や点滴もされます

3.薬を飲んで、家で安静にしていると、段々症状が軽くなります

4.念のために、抗生剤などは全部呑みきります

5.周りの人にも、治ったことが判ります


(2011.6.16)


白血病の場合 (一般的に)

1.合併症が先に顕在化して判る場合もありますが、元気なのに検診で判ることも多々あります

2.入院して抗癌剤治療が始まります

3.1クールの抗癌剤治療で治ったように見える(寛解)になることが多いです

4.白血球が戻ると、周りからは罹患前と同じように見えます。場合によって一時退院もあります

5.周りの人には、治ったように見えます

6.なのに、また入院して治療が始まります(概ね5〜7回)

7.その間に、一時退院が何度もあります

8.周りの人には、入退院を繰り返して、よほど重篤と思われます


(2011.6.16)


入退院


風邪だと、熱が下がり症状が無くなれば治癒であって、再発はありません
白血病は、症状が無くなって、血液が正常に戻っても、身体のどこかに白血病細胞が潜んでいる可能性が高いです
その為に、似たような治療を繰り返して、ダメを押します
回数は、病気の種類による、統計上の経験値で決まるようです
なので、治ったように見えることを寛解といい、それが5年継続した時点で治癒と見做します

患者は、一度寛解になると、外見上脱毛とかを除けば健康そうに見えます
なので周りの人は?????
場合によっては患者本人も、「病院が金儲けのために、治ってるのに退院させよらへん、しかもしんどい点滴何度もされて」って話している事を耳にします


(2011.6.16)


私の説明
 お見舞の人に

お見舞に来てくれた人や関係者には、治療の経過を次のような説明をしていました

1.グラスに劇毒(白血病細胞)が入っています

2.洗剤(抗癌剤)で洗うと、見た目綺麗になったように見えます
<寛解>だけどこのグラス使うの気持ち悪いでしょ

3.念のためにもう一度洗剤(抗癌剤)で洗います
<地固め>

4.もう、このグラス使えますか?
うんうん、まだ気持ち悪い?だったらあと何回くらい洗えば良いかな?

5.5〜7クール

こんなイメージで、判っていただけますでしょうか?


グラスは、捨てる事が多いかもですけど<不治>
人間は、捨てられませんから<治癒>


(2011.6.16)


入退院の実際


化学療法の場合、1クール約1ヶ月が目安です
初めに、抗癌剤が点滴で投与されます
正に、毒をもって毒を制するですから、点滴が始まると早速、吐き気や、食欲不振が出てくることもあります、抗癌剤投与は約1週間続きます
その間に、血液検査で、白血球の数値(白血病細胞の数値)を始め、データチェックされます
一旦、白血球数が下がりきり、また骨髄が自力で白血球その他を復活させます
そして、白血球数が一定以上になると、合併症などが無ければ、次の治療開始まで手待ち状態になるので、気分転換、栄養補給?等のために、外泊や一時退院が許可されます

これが、治療の合間ごとに繰り返されるので、入退院となります


(2011.6.16)



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