9.医療費その他の負担

先ず医療費って?

個人の負担額は、条件によって異なりますので、入院時にどれくらいの医療費が掛かっているかを、私の場合(AML M4)を例に整理します

<抗癌剤治療時>
診療費/保険適用(診察、検査、投薬など)
保険外負担(食事負担、病衣、差額室料など)
合計

<臍帯血移植治療時>
診療費/保険適用(診察、検査、投薬など)
保険外負担(食事負担、病衣、差額室料など)
合計

<移植後治療時>
診療費/保険適用(診察、検査、投薬など)
保険外負担(食事負担、病衣、差額室料など)
合計


大きなお世話の方には失礼ですが、白血病の治療は長期にわたるので、差額ベッド代は少額でもこたえます



余談

個別の単価は治療内容によって一概に言えないし、医療機関によっても違うと思いますが

<個別の単価(円)>

赤血球輸血   24,000
血小板輸血   80,000
点滴       15,000〜140,000/日




個人の負担額の計算1

≪通常の計算≫

通常各種、社会保険(健康保険、国民健康保険、共済保険など)の個人負担額は、3割と決められています
これだと、1ヶ月入院の場合診療費が150万円の場合
個人負担額はざっと45万円+保険外負担となります


<老人(75歳以上)医療の場合(いわゆる後期高齢者)>
(一般)
個人負担額は、1割です
1ヶ月入院費上限 44,400+保険外負担




個人の負担額の計算2

≪高額療養費≫

<一般(被保険者の標準報酬月額が53万円未満)の場合>
1ヶ月の自己負担額の合計
80,100円+(療養費用-267,000円)×1%+ 保険外負担に減額されます

これが、12ヶ月以内に3回あると翌月から
44,400円+保険外負担にさらに減額されます

以上の最終的な負担額は変わりませんが
入院中の場合は、申請により「限度額適用認定証」が発行され
病院への支払が上限でストップとなりますが
通院の場合は、一旦3割負担で支払い、後日(2〜3ヶ月後)振込返金されます




余談


慢性骨髄性白血病の特効薬として、 高額な飲み薬があります
これを、飲みつづける限り生存率90%と言われている薬ですが、高額療養費の制度があっても長期にわたる負担が出来ずに、薬を断念される方もいらっしゃるようです

高額療養費の制度は1ヶ月の医療機関への支払実額で算定されますので
症状が安定している場合、2〜3ヶ月の処方箋が出される場合があります
例えば、90日分を処方されると、1回の立替え支払額は3倍となりますが
高額療養費の負担が1ヶ月分となり、結果として年間の負担額が1/3となります




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