旧福知山線跡・通り抜け記(3)

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第二武庫川橋梁〜武田尾温泉

てっきょうだ、てっきょうだ(第二武庫川橋梁)
真ん中は通行不可、左の保安用通路を通ります。
たの…しい…な…なはは…ははは(汗)
(足元も怖いが、それ以上に橋全体のサビ具合が怖い!!)

鉄橋の後すぐにトンネル。(長尾山第一トンネル跡)
手前の木々の茂り方が大変不気味で、入るのをちょっと躊躇いました。
トンネルを抜けたら、しばらくこんな感じの跡地を歩きます。トンネル前まで狭かった視界がぐんと広がり「ゴールまであと少しだぞ」と教えてくるようです。

長尾山第二トンネル跡、短いので向こう側が見えてます。後日、この辺に、小説「櫻守」(水上勉)の舞台になった桜の古木があると聞きましたが…気がつきませんでした。(今ではご丁寧に「桜の園」と看板がついてるそうです) 最後のトンネル、長尾山第三トンネル跡です。これを抜けると再び川岸沿いの跡地を歩きます。そこから山手側は、先の「櫻守」の登場人物「竹部庸太郎」のモデルとなった科学者、笹部新太郎氏が桜の研究に使用した演習林となっていたそうです。

小さな川を越す橋を渡り、振り返るとどこかで見た立て札があり、ここで一般道と合流します。最近聞いた話では、ここから先程の「桜の園」までは宝塚市でいろいろ整備してるそうで、この写真に写っている橋も改修されたそうです。 その一般道をさらに進むと、こんなトンネル(草山トンネル跡)に入ります。この道路も跡地だったのです。トンネルは途中で行き止まりですが、そこから横穴が開いていて、写真左端の赤い橋を渡って、対岸の武田尾温泉街に行けるようになっています。

おわりに

終わったら武田尾温泉で汗を流し、JR武田尾駅から帰宅。
歩いてきた距離は約7km程度なのですが、景色に見とれながら足を進めてたので、気がついたら3時間以上かかってました。桜の時期、紅葉の時期など、行く時期を変えてみたり、今回とは逆向きに通り抜けたりすると、また違った景色が楽しめると思います…が、次に行きたくなる頃って無事に通り抜けられるだろうか…

それにしても、当局はどうしてこんなすばらしい「遺産」を観光用に整備しないのだろう…それは以前から武庫川のダム化計画があり、その案の通りに造ると、北山第一トンネル手前で73mの堤で水を堰き止めるので、私が通ってきたところはすべて水没する…という予定だったそうです。どっちみち沈むなら放っといたほうが…ということでしょうが、それじゃあ歴史の証人はうかばれんだろなぁ。ダム化計画は2001年に白紙撤回されましたが、計画の見直しや要不要について、あらためて議論されています。Web上にも様々な団体がページを出しているので、興味のある方は「武庫川ダム」をキーワードに検索かけてみてはいかがでしょうか。


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