11/01
サノバビッチングへようこそ! ここは過去を切り捨て新たな出会いと結婚詐欺を求めるため開設されたサイトです。パンをくわえながら曲がり角で転校生とぶつかり偶然同じクラス、目が合っただけでこちらに気があると思うことなどは当たり前。新渡戸稲造の正体を思い出すため夜な夜なさ迷ったり、魔王サタン様の声を聴き堕天使ルシフェル様と心を交わせたりもします。嫌いな場所は精神病院です。部屋から出して! あの白いところ嫌!
それにしても辛いです。かつてサイト名にこれほどプレッシャーを感じたことはありません。だってほら、俺、常にサノバビチらなければならないわけですよ。俺に対する罵倒はハニーボーイでも御手洗ダンゴでもなくサノバビッチでなくてはならないんですよ。責任重大です。軽率に行動なんかできません。いや軽率にしたらいいのか。そういうことでサノバビッチであるための第一条件として母親を「ビッチ!」と罵ってみたところ、刺されそうになりました。現在部屋に立て篭もっていますが、「どうしてそんな子になっちゃったの!? 昔はあんなに可愛かったのに! 胎児の頃が一番!」などと声がしながら今なおドアは叩かれています。どうやらこんなところでネチネチと文章書いてる場合じゃないみたいなので生き残る算段でも立ててきます。
11/01
学校の遠足で京都行ったんですよ。初めて京都行ったんですが、正直日本の文化遺産的建築物にはあまり興味が無いというか見たところで大して理解できないのでさして感動は得られませんでした。もっと、なんて言うんですかね、なんか違うんですよ。大体まず寺に罠が無い。罠が。回転壁も無い。掛け軸の裏に隠し通路も無い。挙句の果てには忍者もいない。忍者もいないのに寺の何を見せるというのですか。
明らかに歪んだ寺観を披露しましたが、とにかく京都では大変でした。少し肌寒かったので、近くの民家に火を点けて暖まったんですが、燃える燃える。瞬く間に火が広がって少々暑くなりすぎました。京都は木造の建物が多すぎると思います。暑くて我慢ならなかったので缶ジュース買ってその場から離れました。あとなんか踏んだら出世ができなくなるどうこうの門の下の部分を知らずに踏んでしまい、しょうがないので5回ぐらい足踏みしていきました。これで将来出世できなくともこの門に責任転嫁できるので一安心です。
人力車を引いてる方々は皆男気溢れる人ばかりでした。道を尋ねたら「ここの道を真っ直ぐ行って突き当りを左に行けばいいから。俺みたいな奴がいると思うからわからんなくなったらそいつに訊いてくれっ」ととても爽やかに答えてくれました。その直前までナンパしていたことなど忘れてしまいそうです。もし俺が訊かれたら「ここの通りをスキップしながら行って、突き当たりで二回転半してそのまま真っ直ぐ。赤信号のときに道を渡ればいいから」と答えていたことでしょう。恥ずかしい。
帰りはクラスメイトと偶然見かけた女子の陰口を言い合いました。陰口叩く人間最低とか言うな! 陰口楽しいんだよ! ありとあらゆる罵詈雑言を放った後、最終的に彼女の評価は「読書が好きで真面目なお嬢さん。明るく笑顔が絶えず、男女共に好かれている。家に負担をかけたくないがために頑張って国立大学を目指している。愛読書は赤毛のアン」になりました。
11/03
大体お前等猫舌を舐めすぎ。猫舌はな、お前等の考えるように生易しいもんじゃないんだ。多大なる肉体的欠陥とすら言ってもいい。茶が我が舌を焦がさんとするかを恐怖しながら湯呑を口に運ぶ間の戦慄。鍋の中身を掬う度に酸欠になりかねない程の吐息で冷ます苦しみ。熱さゆえ残しておいた食べ物を食べないものと勘違いされ口を出す暇も無く横から取られたあとの慟哭。それらを何一つ理解していないくせに、たかだかちょっと熱い湯を飲んだだけで「私、猫舌かもー」なんて台詞を吐くか。軽々しくも「熱い物を口にできない猫舌の可愛らしい自分☆」を演出するか。恥を知れ。
恥を知るのは猫舌を悲壮しく演出して同情を誘っている俺ですが、しかしながら皆様は猫舌に対する認識が甘いと思います。猫舌人に対する配慮として、先ず熱い飲食物を半径5メートル以内に近寄せてはいけません。見せるのも駄目。目が焼けます。お茶漬け? 麦茶でやれ。カップラーメン? 水だ水! 続いて気温にも注意せねばなりません。猫舌人は高温に弱く、気温が高くなると死亡する可能性があります。今年の夏は16人死にました。驚きですね。そして、猫舌人はマタタビに弱い。猫舌の人にマタタビを見せると軽い躁状態になり、脱力感に襲われます。また譫妄状態となり現実と妄想の区別がつき難くなります。件の幼女誘拐犯も猫舌で事件直前にマタタビを嗅いでいたそうです! これもまた衝撃の事実ですね。猫舌に対する差別が起こらないよう祈ります。また女性を落とすのに使うのが有効ではないかと思います。一度猫舌の女性をマタタビで誘ってみるがいいです。引っ掻かれますから。
なんだか猫舌の擁護をしているのか偏見を深めているのかいい加減わからなくなってきたので猫かぶってるのがバレないうちにそろそろ尻尾を巻いて逃げることにします。猫舌だけに。あ、すごいつまんない。
11/05
風邪引きました。6時間目の生物の授業なんてピークに達してずっと鼻すすってまして。もう授業なんて全く聴いてられなく別に普段から聴いてないんですが下向きながらスンスンやってたんですが、もう辛くて苦しくて。そしたら突然女神が現れて金の鼻水か銀の鼻水どちらがいいか、とか訊いてくるんですよ。朦朧としていて脊髄反射で高そうな金を選んでしまったんですが、そしたら出てくる鼻水が全部金になってるじゃないですか。周りの生徒も驚いてましたよ。多分彼等が考えたのはこんなことじゃないですかね。あれは金だ、されど鼻水。鼻水として出てきたけれど金だ。鼻水が先か金が先か。皆が見守る中俺は一人金鼻水をずっと垂らしてたんですが、突然誰かが叫んだんですよ。体を割れば大量の金が出てくるんじゃないか! ってね。民衆ってものはきっかけがあれば一斉に動くんでしょうか、皆鬼のような形相で襲ってきましたよ。あっという間に俺は解体されまして。でも皆は気付いてなかったんでしょうね、あくまで鼻水しか金にならなかったことを。体を解体しても出てきた金は僅か。それがわかると皆は興味を無くしたように帰っていきましたよ。まだチャイム鳴ってませんのに。一人残された俺は皆が去ったあとゆっくりと立ち上がってこんな文章を書いているわけですが、いや人間ってのは欲に目が眩むと恐ろしいものですね。あ、また腎臓はみ出た。
11/09
僕は学校で禁止されている自転車通学をしていたのですが、ここ数日登校チェックだかで自転車で登校している生徒がいないか調べるらしいので暫定的にヘリコプターで学校に行きました。ヘリコプターは別に禁止されていなかったので安堵の想いでした。校庭に着陸したしたときの生徒たちの羨望の眼差しは今でも忘れられませんが、何故だか先生方には怒られました。ヘリコプターは禁止らしいです。そんな校則無いのに。校則違反もしていないのに説教をされるのはとても理不尽でした。担任には「何か悩んでることでもあるんか。相談に乗るぞ」と言われました。何を唐突に、と思いました。あと何故だかその日クラスメイトは誰も口を利いてくれませんでした。しょうがないので次の日はジェット機で行きました。ジェット機ならば校則違反ではありません。ですが着陸するときに誤って校舎の一部を破壊してしまいました。校庭は少々小さすぎると思います。しかし怪我の功名か、学校は一時休校となりました。暫く休みになる、と喜んでいたのですが、「お前はもう学校に来なくていい」と校長先生に言われました。そういうわけで僕は退学となりました。より良い通学法を求めて試行錯誤した結果、学校そのものに行かなくなる破目になるだなんて、いやはや、実に本末転倒です。
11/10
僕が関西弁を使うと皆が怒る。なんでやねん、と言うと怒りを露にした眼をこちらに向け、ええやん、と言うと「ああん!? 何が『ええやん』だコラァ! ええッ!」と胸倉を掴む。このあいだなんて語尾に「がな」を付けたら「関西人でも『がな』なんて使わんわ」と髪の毛を掴まれながら優しく注意されたが、その後他の人が「がな」を語尾に付けているのを喚起すると「それは別にええの。そしてお前は死ね」と言われた。悔しい。僕だって関西弁を使いたい。粋な短気で怒りっぽくあまり関わりたくない人と思われたい。しかしどうすればいいだろうか。確かに関西弁は一朝一夕で使えるよぅになるものではない。むしろ僕ごときが使いこなせるようになるのかすら疑問に思う。そこで僕は形から入ることにした。形を調えることで自然と感覚が養われる。僕はそう考え、早速次の日から食い倒れ人形の格好で学校に行った。関西といえば食い倒れ人形、僕は迷いも恥も無くそう答えるだろう。登校中は明らかな人の視線を感じた。道行く人が僕を見る。予想以上に効果があるようだ。これならば関西弁を使ったところで誰も文句を言わないのではないだろうか。早計だが、僕は思わずそう考えた。学校へ着き、教室に入った。途端、教室に静寂が訪れる。不思議に思いながらもクラスメイトに話し掛けた。しかし何故だか目を逸らし続ける。僕は続けて関西弁を駆使して話し掛けた。暫くしても、いつものように誰も文句を言わない。やった、とうとう周りは僕のことを認めてくれたのだ。返答が無いのが少し残念だが、僕は喜びの気持ちでいっぱいになった。そのままチャイムが鳴り、静寂、だが噂話をするような小声がぼそぼそとところどころでする状態で授業に入った。チラチラとこちらを見ているから、僕の事を話しているんだろう。少し恥ずかしい気持ちになった。そして先生が教室に入ってきた。先生は信じられないものを見るような目で僕を見、数秒の沈黙の後、口を動かした。
「お前、制服はどうした」
あ! よく考えたら私服で学校行っちゃ駄目じゃん。
11/15
「うちの爺さんさ、仕事も止めて今はTV見たり散歩したりばっかりしてるんだよ。それでも別に余生を楽しんでるようならいいんだけど、ホントに他に何もすることないからしてる、って感じで。しかもこのあいだ体を壊したことですっかり気を病んじゃったのか、最近はもう婆さんに辛く当たって。すぐ言動にいちいち口うるさく突っかかったりして。嫁に辛く当たる姑、みたいな感じ。時々しょうもないことにも怒鳴りあってるし。趣味も持たず仕事だけに生きてきた人生の末がこれだと思うと、なんだか不憫でしょうがないんだ……」
「……でもさ……うちの爺さんは月刊りぼんを毎月楽しみにして余生過ごしてるんだ……」
「……」
「……」
「……それは……嫌だな……」
「……あぁ……嫌だな……」
11/16
「俺さ、時々自分が怖くなる……自分が抑えられなくなる感覚に襲われるんだ……。こうやって昼休みにウォークマンで音楽を聴いてる最中だって、いつ突然頭をバンドのライヴさながら激しくシェイクして両指を奇妙な形で前に差し出して『YOー!』って叫ぶか不安になるんだ……そして俺は粋がりラップロック野郎として周りから迫害されるのさ……」
「なんだよ、それなら俺だって……。俺もいつ授業中、寝てるときに唐突に立ち上がって、『ア、ワーン! ア、トゥー! ア、ワーントゥースリーフォー!』と手をクラップさせながらリンボーダンスを踊り始める恐怖に怯えているよ……。そうなったら俺はもう終わりさ……クラス中に変な目に晒され推薦入学なんてまず無理、そして三浪ぐらいは軽くするだろう……」
「なんだ……皆、己の中の闇にいつも恐怖しているんだな……自分だけじゃないってちょっと勇気が出たよ」
「俺もさ……自分だけでなく周りもそうだと知ったらやっていける自信が付いたよ」
「……だってさ……お前、そんなこと思ったことあるか……?」
「いや……まだ……」
11/17
「……今日さ、明らかに40代後半でいい年頃の娘がいると思われる前から禿げ上がっいて卑屈そうで上司には媚び部下には威張り友達と言える程の存在はいなく娘には嫌われ家内からは疎まれ自分の人生は一体なんなんだっただろうとちんけな葛藤をしていそうなおっさんが文芸誌と女性雑誌を持ったまま電撃大王という殆どキャラ性のみを前面に出していてまともなストーリーなどは期待できる由もなくただただ受け入れてくれる読者に対し媚びることにより成立するオタクな雑誌をコソコソとレジに行く直前にサッと取っていったんだがそのときレジにいた店員は20前半頃の妙齢の女で多分このおじさんに娘がいたらあのくらいの年だろうそしてそのおじさんは卑屈ながらしかし当然の行為として電撃大王を裏向けて差し出すがそのような浅ましい行動がまかり通る筈もなく当然の如くバレるであろうがあくまで気休めにしか過ぎないことを本人も知っていてしかしそれをせずにはいられず内心自分のような年齢の者がこのような雑誌を買うことに相手はどのような感情を抱くのだろうか矢張り蔑視の目で見られるのかこの事が娘に露呈されたら矢張り気持ち悪がられるのだろうかと恐怖の念を抱きながら買わねばいいだろうがという考えも必然ながら思い浮かぶが己の心の支えとなる存在を手放すこともできず黙々と財布の中から金を出し購入をしていたのだけれど果たして女店員はそのおっさんに対し実際どのような感情を抱いていたのだろう」
「さぁなとりあえずその女店員に訊けよ」
11/18
あそこっていっつも長文をダラダラと垂れ流して読む気が出てこないったらありゃしないわ文を読み易くさせる配慮もできない白痴なのかしら? とお思いの方もいるかと思いますが、わざとなんですよ。昨今、若者達の活字離れが進んでると言われます。TV、漫画、アニメなどの自らの思考能力を然程使用しない受動的なメディアが普及してい、文字を読む機会が失われているのが一つの主因でしょう。かくいう私も、テスト前日にドラゴンボール全巻読破してしまいテストのとき朦朧としていて解答欄にドラゴンボールの固有名詞を書き連なったという苦い思い出があります。世界史のテストで「この戦争を終結させた要因を答えよ」との問いに「ギャリック砲」と答えテストを返されるとき怒られまして。ギャリック砲でも別にいいと思うんですけどね。このように先に挙げたメディア等は取っ付き易い、見易い、美味い、という三つの利点があるわけなのですが、活字だって負けてないわけなのですよ。特に美味さが。あのですね、貴様等愚図は活字を見た目だけで不味いと判断してるんでしょう。しかし活字には活字のしかるべき調理法があるんです。特にですね、焼き活字を僕はお奨めしますね。じっくり中火で炙るんですよ。そしたらなんと消えるんですよ。というか燃えカスになりますね。活字なんて大抵紙に印刷してますから。なんだよこれ〜、食えねぇじゃん〜とか抜かす白痴がいそうですが、だから貴様等はいつまで経っても彼女ができねぇんだ。このご時世、男であろうと料理ぐらいできないと駄目なんですよ。活字もロクに料理できないなんて知られてみ? 何、アンタ活字も調理できないの? じゃあお別れね元々お情けで付き合ってあげてんだけど、なんて展開になること請け合いですよ。そんで東京タワーに立て篭もって「活字の調理法を教えろ! さもなくばこのビタミン剤をコーラに投下するぞ! いいのか! あぁ落ちる! 落ちてしまう! ビタミン剤がコーラに! 泡を出して! コーラと! コーラに!」と犯罪者になりますね。寸分違わず。話を戻しますが、まぁ貴様等は燃えカスになっちゃって食えないじゃんとか思うわけよ? でもそれが凄い勘違いなわけ。あのな、お前等の目はどこに付いてんだよ。顔か? 腹か? 尻か? 尻だろ尻。尻に目ぇ付いてんだろ。んで小学生のときのあだ名は尻目。尻目に掛けるって表現もお前が考えたんだろ。周りを皆見下してんだろ。止めろ! 俺をそんな目で見るな! 尻で見るな! また話がずれましたが、つまりですね、活字を燃やしたら消えてしまいますが、そこに空気があるわけじゃん? 貴方が宇宙にいるとかなら知りませんけど。そんで活字を燃やしたら煙出るわけじゃん? ここまできたら2桁の掛け算に30分要するアンタラにも推察できると思いますが、そうです、活字は気体となって大気中に溶け込むのです! そして貴方はそれを吸い込むのです! そして活字は貴方の血となり肉となる。貴方活字を使って漢字検定合格。これで解決。ビビンバサンボ。何、別に美味くない? 漢字検定合格できない? そりゃやっぱ貴方の修行が足りてないんだと思います。仙人の。あと漢字なんか書いて憶えろ。えーと、で、なんで俺が長文を書くかの理由でしたっけ。早い話が嫌がらせ。