告白

愛の言葉がもどかしいから、こうして唇に伝える。
唇だけで足りないから、こうして肌に伝える。
それでもまだ不安だから、全てを中に注ぎ込む。
そんな俺をお前は笑うかい?

「アリス…」

どれだけの時間を重ねても。
ありったけの自分を刻み込んでも。
次の瞬間にはもうその時を満たしたくて。
だからまた、抱き締めてしまう。
不安なのではなくて。
不審なのでもなくて。
ただ、今・この瞬間のお前が欲しいから
離せなくなる。
そんな俺をお前は笑うかい?

…眠ってしまっても…強引に…。
揺り起こすようなキスを送る。
そんな馬鹿な男を…お前は笑うかい?

「アリス…アリス…アリス…」

言葉に出来なくて
言葉にならなくて…
ただ、ひたすらその名を呼び続ける…

そんな俺をお前は笑った。


「心配せんでも…俺はずっと火村とおるから…な…」

すっと差し伸べられた手に包まれる。

「アリス…」



ほんわりと微笑む背中に
白い羽が見えた…







表・裏・裏の裏…どこに置くべきか…すっこ゛く迷った末に最近更新のなかった表に置く事にしました。表…でいいよね?これなら(笑)
火村さんって…そんなに器用ってわけでもないと思うんですよね、私。だから…口に出していえない分、情熱的な恋人になるのではないかなぁ…と。そんな思いを込めての短文でした。