Galway

1990/6/25(mon)~6/27(wed)

アイルランドを旅行するならやはり田舎を訪れるのがその雰囲気を味わうことができると、先ず西のGalwayを訪れることにしました。一周とは行かないまでもかなりの移動になるので周遊券で回ることにしました。どこで買えるか分からなかったので、先ずツーリスト・インフォメーションで聞きました。そうしたら、通りの前にある販売所を教えて貰いました。しかしここはバスのみしか扱っていなかったのです。列車も使いたかったので両方が使えるチケットの販売所(Abbey StreetにあるTravel Centre)を教えて貰ってやっと買うことができました。
そしてGalway行きが出発するHeuston駅へ。ここでツーリスト・インフォメーションで一度顔を合わせた男性に再び会いました。「中国人?}と言って声をかけられたのですが、アイルランドで見かける東洋人は殆どが中国の人だと言っていました。彼はイギリスのNewcastleに留学中の韓国の方でした。私はGalwayに泊まる予定でしたが、彼は日帰り。何でもYeatsが好きでゆかりの地を訪れたいのでということでした。Galwayに着いた後は急ぐからとすぐに別れましたが、列車の中で色々話していました(英語です)。こんな事が起こるのもアイルランドでの旅の一つの楽しみかも知れません。

Galway
アイルランド西側の首都にあたり、北のConnemaraおよびCorrib地方そして西のAran諸島への入り口ともなっている町です。Corrib湖から流れ出るCorrib川の河口に広がり、Galway Bayに面しています。最初の入植はノルマン人によって行われ、その後スペインとの関係が強くなっていき(13世紀)、現在のように発展したのは20世紀に入ってからだそうです。
町は全体的に落ち着いた雰囲気がありました。ただし、駅前のKennedy Parkの辺りは少々賑やかです。ちょっと歩くと、回りの住宅街に出ます。取った宿もそんな所にあり、隣の家と外見は全く変わらないお家でした。この町は日本からのホテルの予約ができなかったそうです(空きがなかったのではなく、予約自体ができない)。行ったら何とかなるかも知れないとの気持ちで訪れたのですが、あっさりと何とかなりました。ツーリスト・インフォメーションで予約した後に漢字でサインをしたところ、受付の女の子が珍しかったのか"lovely!"と言っていました。
なお、アイルランドのページの背景に使っているCladdagh RingのCladdahはCorrib川の河口の西海岸の漁村の名前です。
交通

  1. 郊外、約6km東北に空港があります。Aer Lingus、Ryanair、Aer Arann(Aran諸島のみ)のサービスがあります。

  2. 列車はDublinのHeuston駅から出ています。1日4本、所要時間約2時間40分。列車はイギリスのInter Cityと同じ様にテーブル付きです。ツーリスト・インフォメーションはGalway駅のすぐ近くにあります。
    また、バスは更に多くのサービスがなされています。他の町へのバスは駅の前から出発しています。

  3. 西にあるGalway Bayに浮かぶAran諸島へのフェリーが出ています。
CIE RamblerTicket(周遊券)
ツーリスト・インフォメーションの前にあるバス・オフィスでは「バスのみ?」と聞かれたので、バスだけのrambler ticketもあるのではと思われますが、日本の旅行書では列車・バス共通のものしか書いていません。バスだけでも結構回れるようです。私が買ったのは両方使える方でした。有効期間は15日間、使用日数は8日のものです(実際に使ったのは6日)。この時の値段は75.00アイルランドポンドでした。今見ると列車・バスに乗る前にその日付を書き込むとなっていますが、その時には気付かなくて車掌や運転手が書き込んでくれていました。券を買った時に列車の時刻表のリーフレットとバスの時刻表の冊子を付けてくれました。これが大いに役立ちました。

Galway市内
John F. Kennedy Memorial Park Kennedy Park
Galwayの駅前に広がる公園です。列車・バスで訪れる人は必ず目にすることでしょう。緑一杯の草地と木々がまばらに植えてあります。疲れた時に一休みできる場所と言ったらいいでしょう。(写真右)
St. Nicholas' Church
到着した日に町中を見て回ろうとし、最初に行き着いたのがこの教会。1320年にアングロ・ノルマン人によって建てられ、1486年と16世紀には何度も拡張された建物です。コロンブスが大公開に出発する前に礼拝を行ったことで有名とか。町の中心にあり一般公開されています。ちょっとした時間があれば行くことができます。外は修復されているのか小綺麗な感じですが、中は結構質素でした。
Spanish Arch Spanish Arch
町をちょっとはずれたところにあるものです。スペインとの貿易が盛んだった頃の名残のようです。2つのアーチがある石造りの壁と言ったところ。隣には近代的な建物がくっついて立っていたので少々興ざめでした。(写真右)
Salmon Weir Bridge & Cathedral
Salmon Weir BridgeはCorrib川に架かる橋で、その名の通りここから鮭の川上りを見ることができるそうです。私が行った時は見ることはできませんでしたが、数人の男性が川に入って釣りをしていました。その橋のたもとにあったのが大きな聖堂でした。かなり新しいもののようで、外も中も綺麗でした。中には自由にはいることができますが、お祈りをしている方がいらっしゃいますので邪魔はしないように。

Aran諸島へ
列車で一緒になった韓国の男性が「Galwayに泊まるならAran島へ行ったら良いよ。」と勧めてくれました。そして宿の予約ができるまでツーリスト・インフォメーションをウロウロしていたら、Aran島行きの船の予約カウンターを見つけました。すぐに翌日の予約をしてしまいました。約90分の船旅。
楽しい訪問になるはずが、当日は土砂降りに近い雨。しかし船は何事もなく出発。少々揺れはしましたが長時間ではないために船酔いもなく渡ることができました。Inishmore島のKilronan港に着くとミニバスの運転手から「バスに乗るか?」と言われて、このお天気では馬車(小型の馬が引くので「ポニー」と言っていました)やサイクリングは無理とすぐに決めました。空いている席に座りましたが、料金も分からず・・・集めにも来ない。結局帰りに降りる時に往復料金を払うようになっていたのです。往復乗るしかないからそれで良かったようです。あまりの雨に帰りは途中で何人か拾っていました。この人達は半額でした。
翌日、宿の人に「昨日はどこに行ったの?」と聞かれて「Aran島」と答えると「あんなひどい雨の中を?」と言われてしまいました。
Dun Aengus Fort Dun Aengus
遺跡の終点(右側の出っ張りは人)
紀元前3000年頃に作られたという建築物です。現在は囲いくらいしか残っていない廃墟になっています。バスの終点から雨風に吹かれながらぬかるんだ足下に気をつけながら囲いを超え終点と思われる所につくと石舞台のようなものがありました。よく分からない代物でした。90mの崖の上に建っているのですが、風が強いために縁に立つと飛ばされそうだったのでやめました。
石積み以外は何もない吹きさらしの所だったので早めに引き返し、バスの終点にあるカフェ(バスを改造したもの)で昼食を取り一息。他には何もない所でした。
road to Dun Aengus
高い石垣の白い所は通る抜けることができるようになっている
cliff of Dun Aengus
遺跡から見た景色;90度の崖になっている
Kilronan Kilronan
Aran諸島はGalway Bayに浮かぶInishmore島、Inishmaan島、Inisheer島の3つの島からなりたっています。その最大の島-Inishmore島の入り口となる村がKilronanです。一応ちょっとしたレストランとお土産店がありました。
バスで戻ってきたのは良いのですが、辺りを見て回るにはあまりにひどいお天気でした。そこで、レストランでアップルパイ(ここで初めてクリームを付けるというのを知りました。甘すぎるので私は断りました。)を頂き、それでもフェリーの時間にはかなりあったのでお土産店へ。そんな気はなかったのですが、あまりに暇すぎてセーターを買ってしまいました。
(写真右、写っているミニバスに乗った)


Thoor Ballyleeへ
列車であった男性にヒントを得てYeats関連の場所でも訪れようかという気になり、この日はバスでの日帰りにしました。Gortまで行きそこから歩くという羽目に。レンタサイクルという手もあったのですが・・・Gortの町で道順を聞いたのは「大きな道(N18)を行ったら案内があるのでそこを曲がる」とのことでした。しかし行けどもそれらしきものは無し。もう少し行って見えないようだったら引き返そうかと思っていたところに車を点検しているおじさんに会いました。「こっちへ来い」と言われ、地図を示すと「もう少し先にある。そこまで乗せて行くから」とヒッチハイクになりました。曲がり角で降ろしてもらい、その先でまたよく分からなくなってウロウロ。よく見ると向こうにそれらしき建物が・・・で、元気を出して歩いているとおじいさんと孫らしき子供が乗ったバンが止まり、またもや乗せてくれました。アイルランドでは気軽にヒッチハイクをすると聞いていましたが、まさか続けて2度とは思いませんでした。しかも、手を上げて止めたわけではないのですから。
Thoor Ballylee Thoor Ballylee
1部屋1フロアとなっている塔型の家です。Yeatsは1917年に購入し、3年かけて修復後1929年にDublinに移り住むまでの10年間、殆どここで過ごしたそうです。現在は観光省によって維持、公開されています。入場券を買って入ると先ず、スライドの上映がありました。1階にはYeatsの作品が展示され、日本語訳も置いてありました。屋上から回りを眺めると、なだらかな緑の丘陵が広がっています。この日はお天気が良くて、たっぷりの眺めることができました。
お土産店とTea Roomもありましたが、ひどく不便な所なので結局1日がかりとなりました。Yeatsが好きで是非という方は時間がかかるという心構えが必要かも。もっとも、車だったらいいかもね。
Gort
Thoor Ballyleeからの往復に使った町というだけで、全くと言っていい程見ていません。静かな田舎の町という感じでした。
Slieve Aughty山地とBurrenとの間の谷間にあり、Galway州の南の主要な町と言うことです。歴史的にはそんなに古くないようです。
Thoor Ballyleeからは行きとは違う道のN66(少々狭い)を通って戻りました。塔の所で案内図を見るとこちらが近そうだったのです。事実近かったのですが、ヒッチハイクしなかった分、時間はかかったようです。町に着くとバス停がよく分からないし、時間もよく分かりません。道の中央にある像の所に数人の人が集まっているので、もしやと思い近づくとそこへバスが。グッド・タイミングでした。バスはかなり遅れていたようです。(この日は運は良かったみたい。)

  1. Galway情報(英語):Galwayの町の情報のページです。