Inverness

1992/7/19(sun)~7/21(tue)

Edinburgh空港で一晩過ごしたものの最初に訪れる予定はInvernessを考えていたのでここへの訪問は予定通りでした。駅の予約センターで宿が取れた時は思わずホッとしました。
町の感じはアイルランドで訪れたKillarneyに似た印象がありました。Ness川の畔で落ち着いた時間を持てそうでした。

Inverness Castle Floar MacDonald Statue
 ツーリスト・インフォメーションの横から少し上がった丘の上に建っていました。建物自体はそんなに古くないのできれいです。現在は庁舎に使われているということなので、中には入ることは出来ませんが、お城のそばからNess川の向こう岸の町並みや遠く野山を眺めることが出来ます。夏ならば夕方に訪れて十分だと思います。(写真下)
 お城の前にはスコットランド史上で最も有名な女性のFlora MacDonaldの像(写真右)が羊を連れて立っています。この姿はBonnie Prince Charlieの脱出を助けた時にプリンスを見送っているものだそうです。
Inverness Castle
Ness Islands
 夕食後宿に戻ろうとしたところ、ずっと先を見ると川の中に森が見えます。遊歩道があるようなので宿を通り越していって見ました。そこにはNess川の中に橋(勿論歩道のみ)で繋がれた2つの小さな島があり、更にその向こう岸に公園が広がっていました。公園には池があり、カモがいたり、ミニ鉄道があったりで楽しそうな所でした。午後の9時くらいでしたが、まだ明るいので子供達が走り回っていました。観光客も夕食後の散歩を楽しんでいるようでした。私は2日目の夕方もここをうろついていました。本当に気分がゆったりなるところです。
 公園から宿に戻る途中Ness川を見ると数人の男性が川に入って釣りをしていました。仕事を終えた後の楽しみというところでしょうか。水はどうなんだろうとつけてみると、結構冷たかったです。
St. Andrew’s Cathedral St. Andrew's Cathedral
 Ness川沿いにある聖堂です。Inverness Castleからも見えます。その先にはこの町最大の劇場のEden Court Theaatreがあります。
 この聖堂が最初に建てられたのは1866年ですから外観も結構きれいなわけです。現在ハイランド地方の象徴的な聖堂とされているそうです。活動のための募金を促すリーフレットが置いてありました。
 この他にもNess川沿いには教会もいくつか見られました。 
Inverness Museum & Art Gallery
 ツーリスト・インフォメーションの丁度裏に当たるところにありました。展示物は結構面白いものがありました。中でもケルト関係のものはやはり興味深く見てしまいます。また、ストーンサークル時代の生活の様子も解説してありました。思わず入ってのですが、楽しくなる博物館でした。中にあるお土産店でケルト文化の解説書などが置いてあり買ってしまいました。勿論、英語ですが・・・

Highland Minibus Tour
 ツーリスト・インフォメーションで見つけたミニバスツアーはまる1日Ness湖を中心に思う存分回ってくれました。客はイングランド、ドイツ、スイス、USA・・・と様々な国から来ていました。ドライバー兼ガイドのおじさんは学生から教えてもらったと時々日本語をサービスしてくれます。バスを降りる時に何故か身長が低い私が頭を打つと、「頭、注意!」とすぐに言っていました。打ってからでは遅いのですが・・・細かな気遣いで好評のようです。
キルト工場見学(Pringles Woollen Mill)
 バスは先ずBeauly FirthとMoray Firthの間に架かる大橋Kessock Bridgeを渡りBeauly Firth沿いに進みます。この時は干潮の時間でBeauly Firthの浜がキラキラと光って実に美しかったのでした。
 そして先ず訪れたのがキルト工場(場所不明)でした。入り口で各人の言語に応じた工場の説明書を渡され、中は自由に見ることが出来ました。糸からキルトの布が出来上がるまでの工程です。お土産店も併設されていたので以前の旅行でロンドンでスリにあって以来満足な小銭入れがなかったのでここで買いました。それを6年たった今でも使っています。
Ord Distillery -Glen Ord Single Malt Scotch Whisky-
Ord Distillery次に訪れたのがウィスキーの醸造所。お酒が好きな人にはたまらない見学なのでしょうか? モルト・ウィスキーのことに関してはここでの説明でよく分かるようになりましたが、かといってお酒が強くなったわけではありません。
 ウィスキーの醸造工程を順追って工場付ガイドが説明してくれました。最初はその原料から。次がもろみ作り(マッシング)。マッシュ桶の中を覗くことが出来るよう窓が設けてありました。そして発酵樽が並んでいる所に入りました。この中もふたを開けて見せてくれました。それぞれが日にちが違う樽になっていました。1日目と3日目を見せてくれましたが、3日目の樽を覗いた時、皆あまりの刺激臭に咳き込みアルコールに弱い私だけが見学が終わる頃まで咳をしていました。そしてよくコマーシャルで見られる銅製の蒸留器が並んでいる所に入ります。ここでは、写真はストロボ無しならOKです。(注意しましょう!) そして最後に熟成のための樽が並んでいる倉庫にも入りました。御存知とは思いますが、あのウィスキーの色はここで付くそうです。あくまで色は"ボーナス"ということです。数年前に緑色のウィスキーができたことがあると言ってました。
 見学が終わった後はここでできたウィスキーを試飲させてくれます。私は飲めないのでボケーッとしているとガイドのおじさんがコーラもあるのでそれならと口を潤していました。隣には販売所もありました。
Hydro Electric Dam
 ウィスキー醸造所からNess湖に行く途中ちょっとだけ立ち寄ったのが小さな水力発電所。バスを降りて遠くから眺める程度ですが、そこから流れ出る川では鮭が飛び跳ねていました。場所はよく分かりませんが、地図からするとGlen Covinthあたりと思われます。回りは綺麗な森でした。
Loch Ness Loch Ness from Milton
 言わずと知れた湖です。広さはLomond湖より狭いのですが水深が深く水量は多いのではないでしょうか。谷に水がたまった感じの細長い湖で、両岸は森。私が訪れた日はお天気が良くて、山の中腹からの眺めは実に美しく、ヨットが何隻か気持ちよさそうに走っていました。
Loch Ness Monster Visitor Centre
 Ness湖で有名なのは勿論"ネッシー(Nessie)"ですが、正しくは"Loch Ness Monster"。"ネッシー"は愛称と聞いています。この噂のモンスターにまつわる歴史を展示しているのがこのセンターです。このツアーでは昼食時間を兼ねていたので中に入る余裕はありませんでしたが、2年後に訪れました。
 このセンターの前の池にはそのモンスターの像(勿論想像)がありました。帰国後甥っ子が"ネッシー、見た?"と聞いたので"見たよ"といってこの像の写真を見せたところ、兄には大受けでした。
Urquhart Castle
 Ness湖の湖畔に建つ今は廃墟となっているお城です。廃墟なのに有料なのはここぐらいでしょう。日本でも有名な所で、日本からのツアー客が多く見られました。湖畔に建つ城としては結構広いように思われました。薄暗い時にこの辺りはいかにも神秘的で、モンスターの1匹や2匹は現れそうな雰囲気でした。
Urquhart Castle
Divach Falls Divach Falls
 Loch Ness Monster Visitor CentreのあるDrumnadrochitを少し登ったところにある滝です。大きさや高さは大したことはないのですが、「ピーターパン」の話に出てくる滝のモデルになったことで知られるています。モデルになった滝は2つとかでその内の1つです。森の中にある滝で、車を止めて少し歩きます。駐車場には案内が見あたらなく、地元の観光案内からおそらく"Divach Falls"という名前だと思っています。ここまで登る道は狭く、大型観光バス等は通ることが出来ません。日本から団体で行くとここまでは行けないのでは?と思います。(自由な旅の優越感を覚えてしまいます!??) ツアーの予定ではここは入っていなかったのですが、客全員に急いでいなければここにも行くと聞いて行ってくれました。この手の変更はミニバスツアーではよくあります。
 滝を見た後駐車場でふと遠くを見るとNess湖が見え、お天気が良かったこともあってとても素晴らしい眺めでした。私がそちらに向かって写真を撮っていると他の客もその眺めに気付き写真を撮り始めていました。

  1. インバーネス情報(英語):Invernessの町の情報のページです。
  2. ネス湖(英語):Loch Nessの情報ページです。