New Lanark | |
Clyde川上流にある世界遺産にも登録されている集落です。歴史的意義から見て非常に興味があり、Edinburgh滞在を機に訪れてみました。Glagow、Edinburghから約1時間程のLanarkの南約1マイル(1.6km)に位置しています。列車で行くならLanark(終点、EdinburghからはCarlukeまたはMotherwell乗換)まで行き、歩いて約25分の所になります。 1785年4月にClyde川上流のこの地の渓谷を利用してScotlandの起業家David Daleが紡績工場を操業開始しました。この渓谷の流れが水力発電に向いていたからでした。この当時は子供達が労働力の源となっていましたが、ここでは更にHighlandの移民も多く就業していたそうです。当時としては労働条件は他より良かったそうです。そして1800年にDaleの娘婿のRobert Owen(Wales生まれ)が経営を引き継ぎ、Owenが理想としていた社会主義をここで実験し始めました。この集落に学校を作り、そこで子供達を学ばせ、生活協同組合(店)や診療所(無料)などを作り、更にダンスなどを催す娯楽の時間も設けたそうです。幼い子供の労働が禁止され、労働時間も短縮されたそうですが、生産性は逆に上がったと聞いています。Owenのここでの経営は1824年までで、その後彼はアメリカへ渡りやはり社会主義的な経営を実践したそうです。New Lanarkでの紡績は1968年まで続いていました。工場は何度かの焼失にあっていますが、現在はその当時の住居なども修復され、この美しい渓谷とDale/Owenの業績も加わって2001年12月に世界遺産に登録されました。 |
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New Lanarkの全景 低木に遮られていますが、高台から見た景色です。白い部分は修復中の建物です。 |
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この集落の中はほぼ自由に歩き回る事が出来ますが、建物の中は共通券を購入して見る事になります。Visitor
Centreでその共通券を買います。日本語の説明書(無料)や解説書(有料)もありますので分かりやすいと思います。見学できる建物は5つありますので、ここで紹介しておきます。
列車+徒歩では少々遠くなりますが、GlasgowやEdinburghからは日帰りも十分可能ですので、この美しい谷そして歴史的にも重要なこの場所はお薦めします(日曜日は列車が極端に少ないのでやめた方が良いかも)。Lanarkの駅前の案内は無視して(方向が違う?)、ツーリスト・インフォメーションで道筋を訪ねた方が良いと思います。途中、曲がり角には案内がありますので、間違える事はないと思います。 |
Holyrood Park & Arthur's Seat | |
10年前にもこの丘に登っています。今回登ったのは、日曜日はお店が午前11時からしか開いていなく、宿で時間をつぶすのは勿体ないからと、思いついて登ってきました。前回は4時間くらいをかけてじっくり回っていましたが、今回は2時間で済ませています。 右の写真は記念にと、夕方宿に帰る途中、お向かいのCalton Hillから撮ったほぼ全景です。右側の崖はSalisbury Cragsと呼ばれ、最高地点はCat's Nickと呼ばれていて、400フィート(約122m)だそうです。その崖の下に遊歩道がありますが、Radical Roadと呼ばれています。この道、結構傾斜があり、登りは少々きついです。崖の上にはこの道からではなく、なだらかになっている草地を(写真の左側から)登っていく事が出来ます。この日は崖の向こう側で、ロープを伝って崖の上から下りる競技(?)が行われていました。写真中央の下に見えるLondonのミレニアム・ドームのような白い屋根の建物はOur Dynamic Earthという博物館です。 中央の高い所が、Arthur's Seatで829フィート(約253.7m)ですから、山というより丘です。前回登った時はお昼近くで、頂上には大勢の人が群がっていて最高点には行けませんでしたが、今回は午前中で人も少なく、本当の頂上に足をつけてきました。頂上には標準点が立っています(左写真)。この日はお天気は良かったのですが、この頂上まで来ると風が強くて長居が出来ませんでした。頂上からは360度のパノラマで、遠くまでよく見えました。東の方は前年訪れたNorth Berwick辺りまで見え、ボートツアーで回ったBass Rockまで確認できました。北のFirth Of Forthに架かるForth Bridgeも見えました。下りる頃には、人(+犬)が次第に増えてきていました。 |