LondonのEuston駅から約4時間余りでウェールズ最初の宿泊地であるBangorに着きました。車窓から眺めていた景色がウェールズに入るとなだらかな丘陵から山に変わったように思えました。Holyhead行きの列車なので車内はおそらく船でアイルランドに渡ろうとしている若者達が大勢見受けられました。
Bangorに到着後ツーリスト・インフォメーションで宿の予約を取りました。日曜日なので開いているかなと覗いたらまだの様でした。困ったと思いつつよく見ると建物の奥の方でちゃんと営業していました。
Bangor | ||
あまり大きくない町ですが、The University
College of the North Walesがあり大学の町として知られているようです。確かに、教育の環境としては良い所に思えます。ゲートがあまりに立派だったので思わず写真を撮ってしまいました。 町の中にはケルト色が感じられるモニュメントが点在していました。商店街は小さく、観光地というわけではないので見ても大したことはありませんでした。ただ、夕食を確保するのが大変でした。海岸縁にレストランが数件ありました。 |
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交通 | ||
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Bangor Pier | ||
チェックイン後どんな町なのかと探索。海辺の町でもあるので海岸に出て桟橋まで。桟橋の先にはアミューズメント・ハウスがありました。どこにでもこの様なのがあります。この桟橋はMenai Straitという狭い海峡に突き出しています。向かいにはAngleseyという島があり、Bangor郊外で橋(The Menai Suspension Bridgeという名前、この桟橋から見えます)で繋がっています。日曜日でも人はまばらでした。訪れた時は干潮だったようで干潟が広がっていました。(この桟橋で夕立に遭いました。傘は宿に置いたまま。雨宿りも兼ねて桟橋のたもとのコーヒー・ショップに暫くいましたが、それでもやまないので濡れて戻りました。これで懲りたのでこれ以後は必ずと言っていい程傘を携帯するようになりました。やり過ぎ?) |
先ず、この町から近いウェールズ最高峰のSnowdon(1085m)へ向かうつもりでバスを探しました。Snowdonへは麓のLlanberis(スランベリスと読むはず)から出ているThe Snowdon Mountain Railwayで登ることができるとありました。このLlanberisへのバスはBangorからの直通バスもありましたが、一旦Caernarfon(カナーヴォン)という町で乗り換える方法もありました。Bangor-Caernarfon間のバス(5A番、昼間は15分に1本)とCaernarfon-Llanberis間のバス(88番、昼間は30分に1本)はかなり頻繁に出ているので直通バス(77番、午前中は2本))で行くより往復のルートを変えることが良いように思われたのです。Caernarfonの町に着いてみると立派なお城が見えました。かなり有名らしく時間もあったので寄ってみることにしました。 | ||
Caernarfon Castle | 中庭のUpper WardからLower Wardを撮ったものです。手前の芝がない半円形(実際は円形)の部分が叙任式が行われた場所です。奥のLower Wardの左側にGreat Hall。 | |
Menai Straitに流れ込むRiver Seiontの河口に建っているお城です。King's
GateとQueen's Gate、7つの塔が城壁で繋がれている細長い形になっています。中はUpper
WardとLower Wardに別れLower Ward側にはGreat Hallがあります。そして最も有名なのが1969年7月1日にチャールズ皇太子がプリンス・オブ・ウェールズの称号を授けられた叙任式が行われたことです。その時の写真がお城に展示してありましたが、Upper
Wardで行われたようです。 城壁と塔、中庭は自由に歩くことができます。塔と城壁は中で繋がっているので一旦中に入ると外に出る必要はないのですが、回っているうちに一体自分がどこにいるのかが分からなくなりました。塔は螺旋階段で屋上まで上ることができます。屋上からはCaernarfonの町が見渡せます。古くは町を囲む城壁も作られていましたが、今ではわずかに名残があるだけでした。それが塔の屋上からよく見ることができます。各塔を上り下りするうちに足が疲れてきました。そして翌日には筋肉痛。(翌日で良かった!25歳以下の人には分からないでしょうが・・・)ちょっとの積もりが結構時間をとりました。 | ||
Snowdon Mountain | ||
Caernarfonからバスに乗り終点で降りたのがSnowdon
Mountain Railwayの下の駅があるLlanberisという町でした。駅はバス停からすぐに分かる所にありました。鉄道と言ってもトロッコ列車(蒸気機関)でとても可愛い代物でした。鉄道が好きな人なら殊更乗ってみたいでしょうね。(写真右下) 頂上まで約30分、コトコトと走っていきます。途中から尾根を走るので両側は切り立ってはいませんが崖になっていました。怖いのでしょうが、この辺りになると雲の中でしたので実際その先がどうなっているのかよく分からなかったというのが本当のところです。羊の声が時々聞こえるくらいでした。そして頂上は5m先も見えない霧(雲)の中。上の駅に着いてカフェで手紙を出した後頂上まで行きました。そこからは何も見えません。駅も見えないのです。駅まで戻るとき方角を間違えそうになりましたが、無事に到着。危うく遅れそうでしたが・・・晴れた日には遠くはアイルランドのWicklow(8ヶ月前にここを訪れた!)までも見ることができるそうです。ペンパルによるとそれほどお天気が悪いのはあまりないと言っていました。運が悪いのですね。 Llanberisから頂上までは他に足を使って登ることもできます。ハイキングコースが作られているので、割に多くの人が登っていたようです。羊の声に混じって時々人の声も聞こえていました。距離は片道約8km・・・1日ゆっくりと時間をかけて日帰りができる程度だと思われます。私が訪れた日のお天気がこんな状態でしたのでもう一度行ってみたいと思っています。そしてその時はLlanberisに宿泊して歩いて。 | ||
Snowdon Mountainの頂上 ハイカー達が群がっています。決してピンぼけ写真ではありません。 |
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Llanberis | ||
静かな山間の町という印象があります。町は盆地に広がっているので平坦な所にあるという感じでした。ウェールズの自然を満喫するには良い所のようです。 町の側にはLlyn Padarnという湖が広がっています。町外れにはDolwyddelan Castleが湖畔に立っていました。最終バスまで時間があったのでこの町を少しだけ見て回りました。 Snowdonへのハイキング道の途中、そんなに遠くない所に滝があったので訪れてみました。高さは大したことはないのですが、緑に囲まれて水の音が響きわたって素敵な所でした。水量はかなりあります。この辺りが丁度National Parkの境になるそうです。 Llyn Paradarnの向こう側にもどうやらミニ鉄道があるようです。ウェールズはこのミニ鉄道があちこちにあり、後日バスの中からも2~3つ見かけました。また、ウェールズ名産(?)のスレート採石場も湖の向こうに見かけました。採石場の手前にVisitor Centreがあるのですが、残念ながらそこまで訪れる時間はありませんでした。 |
The Isle of Anglesey & Holyhead
Bangor滞在の2日目は向かいの島Angleseyを通り、更にその先にある小さな島Holy IslandにあるHolyheadを訪れました。Holyheadまでは列車で行くことができます。Angleseyはバラエティに富んだ島のためか、観光案内用の冊子が作られていました。中の2ページにはマンガ付きでウェールズ語の説明もありました。 | |
Holyhead | |
ウェールズ北西のIrish海に面した港町です。ここからアイルランドのDun
Laoghaire(Dublinから約10km南の港)へフェリーが出ています(写真右)。駅について目に付いたのがアイルランドでの宿の予約用電話でした。私が訪れた時は故障中の貼り紙がありましたが、この駅自体はアイルランドに繋がっているという感じ。私以外の乗客は殆どがフェリーに乗るためか埠頭の方へ向かっていたようでした。フェリー埠頭もすぐ近く。駅から行き易いようになっていました。町で声をかけてきたおじさん(日本に住んでいたことがあると言っていた)も「アイルランドに行くのか?」と訪ねたくらい。また、Bus
Eireannの大型バスを見かけました。このバス、アイルランドを回った時に乗ったことがありました。とてもアイルランドの香りがする町でした。ここからアイルランドが見えるかと思ったのですが、お天気と位置的に無理でした。 そのまま駅にいても仕方ないので、港の方へ向かいました。さすがに大きな港で、埠頭には何台もの車が乗船を待っていました。新しい埠頭も見えました。石ころだらけの海岸を歩き回りました。沖には沢山のヨットも係留してありました。海岸の奥はリゾートエリアになっているようです。 海岸を離れると広い公園がありました。公園と言ってもただの原っぱに近いものでした。ここに真ん中にドルメンがあるストーンサークルがありました(写真下)。こんなのを見るとケルトの地なのだなと思ってしまいます。この公園からはHolyhead Mountainを眺めることができますが、山というよりは丘です。公園横にはスポーツセンターがありましたが、テニスコートとパターゴルフくらいしかできないようでした。 歩きではこれくらいしか見て回ることができません。後は繁華街。店は多くありました。 |
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Llanfair | |
Bangor駅を出発して1つ目の駅がここです。既にAngleseyの島に入っていますが、この駅は世界一長い名前を持つ町にあります。(どこにあるかのクイズにも出たそうな) BangorからHolyheadまでの間の駅はここを除けばリクエスト・ストップ(乗降客がいなければ止まらない)の駅です。この駅は乗降客がいなくても観光のため(?)か止まります。その間に写真を撮りましたが、列車から駅名の看板の間には街灯の柱が邪魔をしていました。乗車券としては使えない記念チケットも販売しているそうです。参考のために、正式名、読み方、意味を書いておきます。 LLANFAIRPWLLGWYNGYLLGOGERYCHWYRNDROBWLLLLANTYSILIOGOGOGOCH Llan-vire-pooll-guin-gill-go-ger-u-queern-drob-ool-llandus-ilio-gogo-goch スランバイヤプフクインギルハゴーガレフウィンドロッブブクスラントリトシリオゴゴゴッホ 意味=Mary's Church by the white hazel pool, near the rapid whirlpool, with the Church of Tysilio by the Red Cave (LLAN=Church, FAIR=Mary, PWLL=A Hollow, GWYN=White, GYLL=Hazel, GOGER=Near To, Y=The, CHWYRN=Rapid, DROBWLL=Whirlpool, LLAN=Church, TYSILIO=Saints, GOGO=Cave, GOCH=Red) 因みに、私が持っている辞書には”省略しない限り世界一長い名前を持つ地名”とあり読み方を”ラン・・”と書いています。ウェールズによくある地名の"llan"は英語の"th"で”スラン”と読むのが正しいようです。 | |
パノラマ写真はこのために出来た! |