扉の外側には…
私は深い眠りから目覚めた。
目をあけるとまるで石牢の中の様だった。
だが、牢には似つかわしくない豪勢なベッドに豪勢なソファー、そして豪勢な品の数々。
ここはひんやりと冷たい。
いくら豪勢なもので飾っていても牢屋には変わりないのだから。
私がここに入れられた経緯は全く憶えていない。
気がついたらここにいた。
幾日も幾日もここで過ごして人に会うこともなかった。
いや、面と向かって会うということはないが、扉の隙間から御飯を入れられる時に人の手のようなものを見た気がする。
それだけだ。
会話もない。
・・・寂しい。
独り言も増えた。
だが、それを注意しにくるものもいない。
ここは一体どこなのだ!
私は一体誰なのだ!!
ここに入れられて記憶している限りでは十日は過ぎたと思われる。
この日、ちょっとした変化が起こった。
今まで御飯が通るだけだった扉が開いたのだ。
もちろん、私ではない誰かによって。
扉から現れたのは私と同じような姿のような人間。
違うところといえば服装と性別ぐらいだろう。
「〜、立て!」
その男は何かを言って最後に立てと命令してきた。
それが私に向けて言っているとは思ったが立つ気にはなれなかった。
「アセリア=シュークレス、立てと言っているのだ!!」
うるさい。
私の名前らしき名を呼んでは立てと言い続けている。
この男は私が立つまで怒鳴り散らすのだろうか。
早くどこかに行かないか。
いいかげんうるさいので私は渋々立ち上がった。
すると、手には手錠をはめられ、目隠しをされた。
「な、なにをする?!」
「うるさい!黙ってついてこい。」
この男は私を一体どこに連れて行こうとしているのか。
あの家具が豪勢なだけの部屋から一体どこへ?
引っ張られるまましばらくついていくと、大きい部屋に入れられたのがわかった。
そこで目隠しを外される。
急に明るくなったので目を覆うために手を上げようとしたが、手錠が邪魔をした。
目が慣れてきた頃に周りを見渡すと、部屋は円形で窓一つないところだった。
手錠の先は壁の中に埋まっている。
「だれか、だれかいないの?」
私をこの部屋に連れてきた男もいなくなっていた。
「だれかぁ。」
叫んでみるが、声が部屋中に響くだけで、返事が全くなかった。
これではあの豪勢な家具が置いてある部屋の方がマシではないか!
私はあきらめて座り込もうとした時、壁の一部が小さく割れ、何かが出てきた。
と、同時にどこかから声がした。
「その服に着替えろ。」
服に近付き手錠をはめられた手で見ていると手首がゆるくなっているのに気付いた。
私は手錠を振り払って声の言われるがまま着替えた。
その服装は布の上下以外に革の鎧に革の小手、それと銅の剣があった。
そして、最後に深緑のマントをはおう。
「その扉から出ろ。」
同時に壁は人が通れるぐらいに大きく割れる。
私が扉をくぐるとシュッと音をたてて閉じた。
後ろが閉じられては戻ることができないので前へと進む。
明かりはやっと足元が見える程度だ。
500mぐらいは進んだだろうか、取っ手のついた扉が目の前にあった。
そこには、「この扉を開けて外に出ろ。」と書いた張り紙してあった。
私は張り紙の通りに扉を開けると、まぶしいくらいの直射日光が顔にさんさんと降り注いできた。
景色を見ようと目を細めてじっと立っていると、誰もいないはずの背後からドンと押され、前へつんのめった。
と、後ろでバタン、ガチャッと音がした。
後ろを振り返ると、そこにあるはずの扉がなかった。
建物すらなかった。
そして、私が立っているその場所は地面がさらさらとしていて足場が簡単に崩れる。
ここは・・・・・・
そこはどこなのだっ!?\(゜ロ ゜‖\)
とりあえず、叫びます。笑
ドラえもんに無理やりつれてかれるのび太くんのようです。(例、悪ッ)
「のび太く〜ん、早く行くよぉ〜、ほらほら早くぅ〜」
「なんだよ。どらえもん、もうちょっと寝かせてよ〜」
「駄目だったら。これに着替えて」
「なんだよ、この服〜?」
「どんなに寒くても平気なあったかノースリーブさ。」(注:そんなモンありません)
「で?(押されるままにどこでもドアに入る」
「じゃ、頑張ってねぇ。」(がっちゃん)
どこでもドアは影も形もなく消えていった。
どうなる、のび太ッ!!以下次週ッ!!(やりません/爆)
とまぁ、続きが気になりますね。私もそんな感じです。
あう様、ありがとう♪続きがあったら嬉しいな♪(何気に催促/爆)
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