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──だって・・・・・たくさん、たくさん・・・・・なくしちゃったもの・・・・・
マンガが好きだって気持ち・・・・・
あれだけ好きだったのに、描くのが楽しかったのに。
その気持ち、忘れちゃいけなかったのに・・・・・
みんな、みんななくしちゃった・・・・・
一番大切だったのに。
あたしには、マンガしかなかったのに・・・・・──


大庭 
おおば えいみ
attribution
(対象属性)
じゃじゃ馬属性、素直じゃない娘波動


general comment
(総評)
キャラ萌えについて……K
 えー、今回はちゃん様ですな・・こみパの女帝、ふみゅふみゅ娘ですな・・(笑
 キャラクターを外側からざっと見ると「自己中でわがままで他人の都合を考えない頭の悪い女子高生」・・と言うことになるんでしょうか・・・(笑
 これだけ聞くと、いわゆるギャルゲ界では最も人気薄っぽいコギャル系キャラクターで終わってしまうのですが・・・(笑

 でも実際には、詠美ちゃん様のキャラクターって全然別のベクトルなんですね・・・(笑
 むしろ、そういう『「はやりにびんかんなじょしこーせー」とか「おとなのおんな」をがんばって演じてるつもりの中学生』・・・って感じではないでしょうか・・・(笑
 いろんなところで背伸び感がバリバリですね(笑
基本的に年下…というか、『面倒を見てあげる』スタンスに主人公が自然になるキャラクターなんだと思いますね。

 その辺の“違和感というか、「無理してる感じ」こそちゃん様がむかつきコギャル(笑 になってないポイントの一つで、もし、何の違和感もなく、墓穴も掘らず、誰にも凹まされず、失敗もせず、もっとナチュラルにコギャル語を使いまくってあれだけ高慢ちきだったりしたら、間違いなくギャルゲ界最強ダメキャラが狙えると思います(笑

 愛すべきは、コギャル言葉とか無理に使って「ちょおちょお〜」とか言ってるところと、「パフェは子供の食べ物だから、あ、あたし見たいなおとなのおんなは食べないのよ〜…(汗」って言いながらも横目で気にしてる子供っぽい意地っ張りなところでしょうね・・・(笑
 そういう素直じゃないところを「やれやれ…」と苦笑できるかどうかがこのキャラに萌えられる大きなポイントじゃないでしょうか・・・(笑

 本的にはちゃん様系の素直じゃない慌て方はあまり精神年齢が高くて落ち着いてるキャラクターには出来ないので、ちゃん様も年よりは幼めに見えるんでしょうね(笑
 まあ落ち着いてるキャラクターにも素直じゃない行動取る人はいますが・・・でも弥生さんとかセリオに「ふみゅゅゅん〜!」って言われると怖いですな・・(笑

 というわけで、駄々っ子と言動の空回りは精神年齢の低いキャラクターに限ります(笑
シナリオについて……K
えー、では次、シナリオについてですが。。。
聞いていたとおりの同人、、というか創作魂の感じられるお話ですね。
まあ由宇とは違うタイプではあるものの、この二人と彩が同人作家代表ですから、それぞれがそれぞれの同人への取り組み方に対するメッセージを持っていた気がしますね(^^

 ちなみに、彩さんのシナリオは由宇やちゃん様ほど熱く創作についてパワーが注がれてなかった代わりに、同人の 在り方とか同人誌の姿勢だけじゃなくて和樹と彩の恋愛にも上手くボリューム分けがされていたようで静的でよかったですね。余談ですが・・

では本筋。。詠美ちゃん様のお話について・・・
 えーと、シナリオは全般に渡ってちゃん様の「同人誌に対する姿勢」について語られてますね。
由宇が+ベクトルの人なら詠美は-ベクトルの人でしょうか…。とかく売上を重視して創作にこめられたメッセージ性とか思いを無視するというキャラクターという感じみたいですね。

そんなちゃん様が、どうそれに気づいて同人創作の本筋に戻っていくか・・という感じの展開が前面に渡ってテーマとなっていくみたいでお話は進行していきます。


で、やって見た感じ…
 基本となるちゃん様の「同人に対する愛情の無さ」に関する部分は非常によく出てたと思います(^^
いや、もう「何十万という人が来るイベントで売れたのが建ったの二冊・・」とか「だめヲタクにからまれて、半泣きになってるところを由宇が横から入ってきてだめヲタクをシバきたおした」と言うあたりでは一緒にやるせない気持ちになりましたし、詠美がホントはそんなショックでも凹んでしまうような精神的にもろい所のある女の子だって言うのもよく伝わってきました(uu

 演出上贅沢を言うなら、できればそのシーンはぜひぜひ一枚CGつきの回想で見せて欲しかったですね。。
詠美と由宇の初めての出会いのシーンであり、ちゃん様の歪みのもとなったシーンでもあるので・・・回想系のイベントでよく使われる、パステル調の一枚CGでいいので思い出を語るシーンを、クローズアップして欲しかったかなと思いました(w まあ贅沢でしょうか?(笑

 あとは、ストーリー上由宇と南さんにはもっと出番を上げて欲しかったかなと思いましたね…特に由宇(笑
 詠美の事を一番初めから心配して、ずっとずっと陰日向でうるさいことを言う役をして心配してくれた由宇ですから、わたしとしてはあとから出てきてマンガの才能ゆえに詠美を更正させるきっかけを持つ和樹よりも、ずっと詠美の事を心配してきた由宇にこそ、詠美の心を殻みたいなのをぶっ飛ばすような熱いセリフで、詠美をしかって欲しかったですね・・・愛情よりもあそこは友情が・・・ってそれじゃギャルゲーにならねーよって…?はい、ごもっとも・・・(笑

 ほかには、「こんな手要らないー!!」イベントですが、せっかく一枚絵でテンション上がりまくりだったので、次のセリフの「だって・・っ!だって・・!たくさんっ・・たくさんなくしちゃったもの・・!」が場面が切り替わってたのが残念でした。あれはあのまま激情のままにあの場で叫んで欲しかったですが・・・まあ、ちゃん様が静かに失望してああいう事を言うことに意味があったんでしょうかね…?(^^; そのあとえちシーンのために仕方なく・・・だったら嫌だなあ・・(笑

 でもまあ、由宇のところでも書きましたが、恋愛に持っていくには和樹が同人を新米から始めていつのまにか相手を追い越してるというあたりにもう少し実感が欲しかったかなとも思いましたね(笑

 いつのまにか主人公が有名作家になってて、相手を追い抜いてるという感じがして「ぬお、いつのまに?」という感じがしないでもなかったです・・・(^^;
辛味亭もCAT OR FISHもスタート時点では主人公からみたら大手サークルですから、その辺の力関係が対等に近づいていくという実感が湧くようなイベントが各所にあれば良かったかなとも思いました。

 でもまあ、基本は由宇も詠美も二人とも「異常なスピードで上手くなっていく新米作家」なんかより、自然に昔から切磋琢磨してきた同人仲間と恋愛するほうが自然にストーリーが出来上がったんじゃないでしょうか。。(笑

彩さんの時は少し事情が違ってて「二人で一緒に島でやってて、主人公だけが壁に抜擢されていく」というシチュエーションだったので、すごく主人公と彩との距離が離れてしまったという感じがよく出てて良かったと思ったんですけどねー(^^;

 と、まあ…色々とこうだったら、ああだったら、ということを色々書きましたが、基本的には共感できる良いお話だったと思います。キャラクターのところでも描きましたが、ちゃん様の見え見えの意地っ張りは可愛くてぐっとですしね(^^
個人的には和樹によって補完された詠美が由宇や周りの人とどう付き合っていくのかが気になります(笑 由宇とは相変わらずケンカしてそうですが・・(笑

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