→10'任天堂株主総会レポート+ニンテンドー3DSレポート

2011年6月29日、今年も朝10時から開催される株主総会に、片道1時間40分かけて炎天下、行って参りました!…暑かった(><)今年はちょっと少なめだったのかな、出席者(688人だったそうですby日経)。9時23分に十条駅について、いつも通り、エレベータで地上に上がり、社員さんの手に持っている看板に従って、無事に本社前に到着。警備員さんの爽やかな挨拶を聞きながら門を入り、入り口で両側から社員さんのお出迎えを受けつつ、右手で議決行使券のチェックをうけ、7階までエレベーターで直行。左手で番号札(今年は232番)と引き換え、お土産を頂いて、会議室へ。中央向かって左寄りの前から2番目をゲット。…実は1番前がポッコリあいてたんだけど、ちょっと遠慮しちゃった(^_^;)今年も内部は写真がとれないので、外部からの写真だけです…外観が変わる訳じゃ無いんだけどね!(^_^;)あ、でもこの入り口写真、守衛さんが右手上げてどうぞーってやってるの、ちゃんと分かりますね♪こんなふうにとっても親切丁寧、朗らかなのです。

入り口→ 社屋全景→ お土産→

お土産は、「紅茶クッキーポケモンセンターオーサカ」、「トランプ(ポケットモンスターブラック)」、お茶(利休)を白い紙袋に入れて頂きました。今年も番号札持ち帰りだったので、一緒に(去年と色は変えるのね)。左は、帰り際に頂いた「CSRレポート2010」。
さて、入室後は、「前からどうぞ」と社員さんにすすめられるままに、前から2列目をゲットv今年も宮本さんが良く見える場所ですv画面に「10時開催まで、いましばらくお待ち下さい」との表示。ちょっとトイレに行く余裕♪(個室トビラが内開きで、戸惑ってしまった(^_^;))55分に役員含め、全員が入室。宮本さん今年は、ダークグレーのスーツに紺地にえんじ柄のネクタイ。シャツがピンクがかった色でネクタイの色と合わせてあってお洒落♪岩田社長はダークグレーのスーツに紺地にブルーストライプのネクタイ。

株主さんが全員入室終了したのが早かったのか、10時少し前に岩田社長の挨拶で始まる。まず、東日本大震災についての御悔やみを述べた後、株への厳しい評価について、重々承知しているので、当社の意見を述べさせてもらいたい、と先制。社長(自分)に進行などを一任させて頂くと宣言ののち、株主数、議決権数の確認。常勤監査役・中路さんより事業報告などの監査結果に問題無しとの確認。京都監査役法人の監査も問題無しとの確認。
続いて、岩田社長が、事業報告内容を読み上げ。事業の経過およびその成果。「ゲーム人口の拡大」(スクリーンに画像)という基本戦略に基づき、すべての人に受け入れられる魅力ある商品の提供に努めています。「スーパーマリオブラザーズ」(ファミコンの画像)の25周年記念で、特別仕様の赤い「ニンテンドーDSi」「Wii」(両方の画像)を全世界で発売すると共にWii用「スーパーマリオコレクション スペシャルパック」(画像)を発売し、販促活動展開した結果、好調な販売となりました。さらにニンテンドーDS用ソフト「ポケットモンスターブラック・ホワイト」(画像)が国内外で順調に売り上げ、Wii用ソフト「スーパーマリオギャラクシー」(画像)「Wii Party」(画像)「ドンキーコングリターンズ」(画像)、前期に発売した「NweスーパーマリオブラザーズWii」(画像)「Wii Fit Plus」(画像)などが好調に推移しました。しかし、最大の市場である米国において、12月のハードウェア月間販売台数は前期と比較すると売り上げ減少し、日本や欧州でも同様になりました。「3DS」を日本で2月、米国・欧州で3月に発売し、順調な滑り出しとなりました。全世界におけるハードウェアの販売台数は「ニンテンドーDS」シリーズが1752万台、「ニンテンドー3DS」が361万台、「Wii」が1508万台となり、ソフトの販売本数は、「ニンテンドーDS」が1億2098万本、「ニンテンドー3DS」が943万本、「Wii」が1億7126万本となりました。累計ミリオンセラータイトル数(受託製造分を含む)は「ニンテンドーDS」が前期末114タイトル→139タイトル、「ニンテンドー3DS」2タイトル、「Wii」が前期末79タイトル→103タイトルとなりました。
為替レートが円高で推移したこと、DSシリーズ本体価格の値下げを実施したことで、売上高は1兆143億円(前期比-29.3%)営業利益1710億円(前期比-52.0%)経常利益1281億円(前期比-64.8%)当期純利益776億円(前期比-66.1%)となりました(表画像)。

対処すべき課題。東日本大震災が国内経済に与える影響は無視できない。当社グループに関しては、被害は無いが、今後の個人消費動向、経済情勢などの間接的影響の可能性は予想できる。当社グループは、誰もが楽しめる新しい娯楽を世界に向けて発信し、多くの人々を笑顔にする事で、ゲームの社会受容性を引き上げ、継続的な「ゲーム人口の拡大」(画像)にチャレンジする。「ニンテンドー3DS」(3DS赤の画像)は、ソフトメーカー各社と協力して、ソフトウェアを継続的に投入する事で、幅広いユーザーを掴みたい。「ニンテンドーeショップ」を始め、インターネットを活用したサービスを順次展開予定。7月にはフレアレッドを発売し、12月にはマリオカート3Dも出す。
「ニンテンドーDS」や、「Wii」については、「Wiiリモコンプラス」の操作性を活かした、Wii用ソフト「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」(タイトルロゴ画像)「Wiiリモコンプラスバラエティ(画像)」などの新商品に加えて充実した長寿命ソフト群を活用し、ハードウェアをまだお持ちで無い方々に粘り強く訴求する事でさらなる普及を目指したい。
また、「Wii」の後継ハード「Wii U」を24年に発売する。(E3での映像。Wii Uコントローラー画面でリンクの絵を描く、オセロで遊ぶ、TV画面と手元画面の一体性をあらわす映像)今までかつてない遊びを提案できる。ゴルフや、手裏剣の映像を見て、会場はどよめいた。その反応を見て、このハードは、いけるぞと言う感触を強く持っている。「ニンテンドーDS」の売り上げがかげり、「Wii U」の良さが伝わらず、株価が下がっている。当社の方向性について、説明をつくし、高い評価を得られるように、努力していく。

議案の説明。第2号議案(取締役10名選任)、第3号議案(監査役3名選任)は、それぞれ顔画像が出る。スクリーン上げて、10時20分、説明終了。株価の低迷の話題に先手を打ちつつ、今年も岩田社長、滑らかに説明できましたvってもう、すっかり落ち着いた物です。

決議前の質疑応答にはいります。質問回答事項は、サイトに載せますのでご了承下さい。
[質問1]3DSの普及についての質問。その前に、社長と宮本さんのすれ違いがMiiに入りました。有り難うございます。皆さん後で確かめてみて下さい(私のには宮本さんのしかいなかったけど…)。
     3Dが6才以下はダメと明示している事で、子どもの目にあまり良く無い印象がある。うちの妻は9才でも見せてはダメと言う。世の親の不安を払拭してもらえないか。
[回答1]映画もTVも3Dで見える物がある。原理がいろいろあるので、映画・TVとは3DSの方法は違うのだが、左右の目に違う絵を見せる事による立体化と言う点では同じ。直接目に悪いと言う事では無く、脳に悪いのでは、と言う議論がある。目が疲れる、頭痛が
    すると言った、子どもの目についての報告は無い。訴訟王国のアメリカですら無い。研究の中には、5才くらいまでに立体視は完成すると言う報告があるが、6才以下の子どもに立体視を見せて大丈夫と言う確証は無いので、気をつけた方が良いと、当社として
    は発信している。マイナス点についても、能動的に発信しているので、やや過大に解釈される点は否めない。視差には、快適さに個人差があるため、(1)「3DSのスライダーで、個々人の快適な視差に合わせて下さい」と言う提案をしている。国内での普及は
    120〜130万台なので、認知はこれから。また、(2)「ペアレンタルコントロールで3D画像が出ないように出来る(親がコントロール出来る)」。それらの啓蒙が足りないと思っている。(ペアレンタルコントロールでそんな事が出来るって私も初めて知ったよ
    !)(1)(2)をもっと啓蒙して、普及させたいと考えている。

[質問2]要望です。
     (1)大人が楽しめるソフトが欲しい。…退職時に10人の仲間でDSiを10台買った。でも大人のソフトが少ないと感じた。京都の会社だから、歴史的な物のソフトが欲しい。
     (2)小学校でのアンケートが5月にあった。その中の意見に「子どもが重い教科書を入れて通学するのを任天堂のソフト技術で軽く出来ないだろうか」と言うのがあった。考えてもらえないだろうか。
     (3)なぞの多い宇宙については、未知のものが多い。そこにビジネスチャンスがあるのでは?
[回答2](1)大人向けのソフトは、あるのに気付かれないものや、数自体が少なくて、子ども向けのソフトの中に隠れてしまっているものもある。その認知度を高める事と、教養と娯楽を満足させるものを作ってくれと言う要望と理解した。今後考えて行きたい。
     (2)教科書の電子化が任天堂の技術で出来ないか、勉強が楽しくならないかと言う事と理解しました。実は、DS教室という試みをすでに行っている。PCを先生が使い、生徒がDSを端末として持つ。個々、自分のペースで回答出来、先生もPCで個々を把握で
      きる。行っているところではとても好評。ところが、教育にゲーム機が入ると言う事については、ハードルが高い。ゲーム機=ゲームで遊ぶもの=時間のムダと考えられがち。脳トレや、教養や娯楽を組み合わせて良い前例を作ってアピールして行きたい。
     (3)知的好奇心を満足させるものが欲しいと言うふうに理解した。宇宙へ実際に行く体験が出来たらどうだろう?と言う事は考えている。

[質問3](1)情報開示として、取締役員の月給や、ストックオプションについて聞きたい。
     (2)株価が低迷している。7万であったのが、1万5千円に下落した、経営陣の責任は?
     (3)為替差損が多すぎる。外貨建て貯金を止めてほしい。
     (4)E3で「Wii U」を発表したのに、株価は1000円上がって2000円も下がった。その理由を聞きたい。
[回答3](1)役員報酬総額7億4100万円前期の10億1500万円から減額。算出法は、5億円以内の固定報酬額+連結営業利益×0.2%(変動報酬、6億円上限)。固定報酬額は、5億円の範囲内で、職位によってきめる。社長6800万円/年。変動報酬は職位別ポイントで配分
      社長4.5・専務2.5など。1億円以上の役員報酬は、今回は岩田のみ1億3700万円。このように全て見せる報酬方法なので、ストックオプションは無い。
     (3)売り上げの8割以上が海外なので、外貨で入ってくる。円が現在最強である事は否定しないが、ずっとそのままであるとは言えない。変動をヘッジするにはどうするか考えている。日米欧の基軸通貨をどう持つかと言う配分は、時々で変えている。ドルの
      場合は、仕入れもドル建てにして変化を押さえているが、ユーロ建て仕入れは今のところ大口の会社が無いので、すぐユーロがたまってしまうので、考えて行きたい。意見としては承るが、基軸通貨の不安定な時代に、バランスをとって行くのが重要だと
      思っている。
     (4)「Wii U」の反応について(E3時の映像を映す)。発表時の反応は非常によく、手ごたえがあった。今まで発表した中で、最も強い反応があったと感じている。半数のインタビュアーがおめでとうと言ってくれた。これは異例のこと。最近、米国でもE3に
      あまり記者を派遣しない風潮があって、映像や画像の情報だけで記事を書いたものと、現地で直接見た情報で記事を書いたものの温度がまるで違う。映像だけでは、Wii UがWii以上に売れる事が無いかもと思われてしまった。その認識の差が株価に出たと
      考えている。E3の会場では、いろんな会社からソフトを作りたいという反応を頂いた。E3の会場ではとても反応は良いのに、それ以外では伝わらなかったことに責任を感じている。価値が無ければ作りなおさなければいけないが、触った人には価値を感じ
      てもらっている。価値をいかに伝えて行くかがポイントだと思っている。DSやWiiの発表直後を思い出してもらいたい。その時も、理解されず、特にDSの時は、常識はずれとさえ言われた。Wiiってどの程度売れるの?とも言われた。そのころ、ソニーの
      プレイステーションが全盛だったため、認めてもらえなかった。ある批評家が言ってくれたのですが、「賛否両論なんですよ。新しい物が出た時は、そうなりますからね」と。ここに来ている人のほとんどは、株価をどうにかしろと言いたくて来ているの
      だと思う。自分も5100株持っているので、気持ちは良く分かる。そのためには、Wii UをWiiにまけないヒット商品にする事しか無いと思っている。(Wii Uで遊んでいる人々のE3での映像を映す)皆さん、何時間も並んでようやくプレイできた時に、物凄
      く楽しんでいる様子を見て、大変手ごたえを感じている。まだまだ未完成のハードだが、これから自信を持って仕上げて行きたい。(このあたりで体験の話がないと言う事は、今回体験は無いのか…(T_T))

[質問4]まず、ポケモンタイピングソフトのお礼。
     (1)Wii Uには賛否両論があり、もし、はずした場合は回復が難しい。どのような展開を考えているのか。
     (2)Wii Uの売り込み方はどのように考えているのか。コアゲーマーにもと言うが、オーソドックスなコントローラーや一般的なゲームでないと、ついてこないのでは無いか。また、安定したソフト供給ができるのか。
     (3)コアゲーマーを取り込むにはレーティングのD、Zも扱わなくてはと思うが、どのようなラインナップが出るのか?HDゲームのノウハウはあるのか。
[回答4]ポケモンタイピングソフトの説明。子どもが気付いたらタッチタイピングできるようになるソフト。市場での反響も一定数ある。取り上げて評価して下さってありがとう。
     (1)Wii Uが外れたらどうするかと言う質問。必ずアタルとは言えない。嘘はつけないので(笑)。なるべく打率が高くなるようにしている。それについては、今までの蓄積したものがあるので、信頼して任せて下さい。確かに、一度ついたイメージを変えるの
      は 難しい。3DSの反省点。もっと買いたいと言うソフトがあれば良かった。3DSは作ってみて、実際に確認して始めて面白さ、不味さが分かる。宮本のちゃぶ台返し(ここでちゃぶ台返しの説明)も、遊んだら確かに面白かったと感じてもらえるように、し      ている事。Wii Uでは、ソフトが無いと言う事が無いように、具体的に取り組んでいる。
     (2)コアゲーマーは保守的と言うが、自分はそうは言わないが、自分の慣れたコントローラーを外しては、うまく受け入れられなかったと思っている。Wiiがコアゲーマーに受け入れられなかった要因としては2点考えられる。(1)画質の悪さ(HDに向いていな
      い)。当時、HDが無かったため、画像の美しさでは無く、ユーザーインターフェースの刷新を選択した。が、新規ユーザーの獲得が出来たため、それ自体は間違っていたとは思っていない。(2)新しい操作法方が、あまり歓迎されなかった。
      以上の反省点を踏まえ、そう言う人にも受けいられるようにして行きたい。Wii Uのコントローラーは持ってみるとそれ程大きくて重い訳ではない。
     (3)レーティングの問題。(レーティングの説明)Z=18才以上・販売店で売る事が出来ない場合もある。同様のシステムはアメリカにもある。C以上のレーティングとどう付き合うか。C以上は黒色パッケージにして、売り場もわけるように指導して、出せるよ
      うに工夫したい。
      HDゲームのノウハウがあるのかについては、ゼルダが比較的短い時間で仕上がったので問題は無いと見ている。銃を撃つゲームは、その善悪は別にして、欧米での市場が大きい。幅広く楽しめるのがWii Uなので、他社にもソフトを作ってもらえるように
      話をしている。

[質問5]株価の低下を懸念している。株は持っているが、任天堂の商品は一つも持っていない。ゲームは時間のムダだと思っている。余談だが、自分が任天堂株を持ったのは、名前がいい・京都にある・上場が自分の生まれた年だから。
     (1)3DSにマイナス要因はあってほしく無い。マイナスを払拭する付加要因が欲しい。例えば、目が疲れない・目に優しいゲーム。ゲーム+ケータイなど。買うのは親だから、親にとって価値があるかどうかが決め手だと思う。
     (2)東日本大震災の被災者へ、避難所で運動不足だと思うので、WiiFitを持って行ってはどうか。もっと、被災者に対してなにかやっていると言う事をメディアに売り込んではどうか。そもそも何か支援はしたのか。
     (3)開発が遅い。新しいハードを出すと発表したらすぐに出さないと、熱がさめてしまうのではないか。
     (4)アジアへの展開は?コピー商品とどう向き合うのか。
    後一つ。(会場失笑・岩田社長笑顔で「長い質問を忘れないようにします」)
     (5)ゲームキャラ、マリオなど自分でも知っているのもあるが、もっと色々新たなものは出さないのか。数撃てば、いくつかは当たるのじゃないか。
[回答5]ゲームは時間のムダとは世の中にはそう思っていない人もいるので、任天堂も存続している。ひとり遊び=ネガティブと言う考え方、犯罪があれば、すぐにゲームと結び付けられる考え方もなくして行きたい。ゲームの社会的重要性を上げたい。あなたを含め
     ゲーム人口の拡大に努力したい。
     (1)Wii Uでは、TVの見方を変えるような方法を考えている。ゲーム+ケータイは考えた事はあるが、月額費用がかかるのと、ゲームのバランス、また、携帯会社は、世界で別々に分かれているので、それを全てまとめられるような方法を考えなければ、世界
      相手にはならない。
     (2)3月14日付けで日本赤十字社へ義援金をおくっている。当社の扱う商品は、娯楽商品なので、生死を言っている時期に持って行っても必要無い。現在避難所で運動不足なので、WiiFitを送って良いのか考えると、楽しく解消出来るひとと、身内をなくして静かにしていたい人がいると言う事を考えると、一概に送って良いものでは無い。実は、その後被災地の自治体へ聞いて、必要な商品を送っている。また、避難所に問い合わせたり現地へ行って、当社商品を必要数提供している。こういう支援については、世の中にアピールすべき事だとは思っていない。支援の志はすばらしいとおもうが、TVカメラを連れてくる人に別のものを感じてしまう。公平な支援が出来ないし、線引きも難しくなる。なので、 一切メディアには出さない方針だ。適切な行動を黙って行うのが任天堂らしいと考えている。この質問に関しては、一切メディアに出さないという当社の方針上、議事録にも乗せません。(注:この回答に関してのみ、商品名について、一部ぼかしました)
     (3)新ハードから出すソフトは新規に作ってもらわなくてはいけない。DSゃWiiがヒットした後、次の期待が大きすぎて、情報を隠す事が難しくなってしまった。情報を機密保持契約のもとに渡しているのに、Wii Uについて、E3での発表前にデマと共に
      一部もれてしまった。新ハードに関しては、自社のみか、他社を巻き込むかで時差が起きてしまう。早めに情報を渡して、他社にもソフトを作ってもらいたいのだが。
     (4)アジアへ日本のやり方をそのまま持って行って良いのか、現地をよく知り、何に対価を払ってくれるか調査する。数年中でもっとも大切な事柄と、アジア向けについては考えている。発表の時期が来れば、するつもりだ。

[質問6]自分はE3に行ったのですが、Wii Uが米国で評価が高いと言うのは全くその通りです。日本との温度差はありあり。アメージング!ダイナマイト!と言う賞賛の声を現地では沢山聞いた。
     ソーシャルゲームについて。DNA、グリー等が台頭していて、任天堂は時代遅れになるかも。他のゲーム会社の株主総会では、ソーシャルゲームに参入すると言っていた。安くゲームを始められるが、アイテム課金の問題はある。以前、Wiiでテレビとゲー
     ムとネットを変えると言われていた事に共感しています。が、任天堂はソーシャルゲームには参入しないのか。
[回答6]E3現地にいらっしゃった、業界の方とは違う人から見た、Wii Uの価値を認める発言、有り難うございます。市場の懸念は、Wii Uは本当に売れるの?という疑問と、為替の問題、それから、ソーシャルゲームの影響で、ゲーム機を買わなくてもゲームが出来
    る時代に、任天堂のビジネスモデルは古いのではと言う疑問。DSがピークを打って落ちた時期とソーシャルゲームの隆盛時期がたまたま合致したため、ソーシャルゲーム・スマートフォンの普及の所為で任天堂の売り上げが落ちたのだと良く言われる。実際そ
    うなのか、ゲーム人口調査を毎年行っているが、実は違うと言う事が分かる。 DS稼動状況をモバゲー・GREEユーザーで調べると、有料者は特にDS使用が高くなっている。DSに魅力あるソフトが出せていないのは確かで、モバゲー等が台頭してきた時期と合
    ってしまったのでそう言う印象が強くなってしまったのだと思う。米国ではフェイスブック中でソーシャルゲームを遊んでいるが、19才以上(フェイスブックの登録可能年令)DSのみユーザー70%弱に対し、ゲームユーザーでDSユーザー75%。iPhone、
    smart phoneユーザーでDSユーザーとDSのみユーザーの数は変わらず。と、全く影響のない事が伺える。初めるのはタダで、多くの人々を集めるには良い方法だが、深入りすると劇薬になる。ゲームソフトの価値の破壊だと考える。対価を払う人が世界に数
    億人単位でいるおかげで、ビジネスは成立しているのだから。3月GDC(ゲームデベロッパカンファレンス)で基調講演をする機会を得た。ゲームソフト開発者は価値を高くする意識をしていかなくてはいけないと言ったのに、報道では、ソーシャルゲーム批判に
    されてしまった。ホームページには全文掲載されていて、それを読めば誤解だとわかるのだが。ビジネスモデルの変革の中で、価値のあるソフトを作り続けるには、ポケモン・マリオ・ゼルダと言ったプレミアム価値のあるものは維持する努力をするべきだと
    考えている。ゲームをパッケージのままで売るのはどうなのか?eショップによって、3DSになって一定の前進が出来たかなと思う。新しいソフトをネットから送り届け、気に入ったらお金を払って購入してもらうと言う、未知の出会いを勧めて行きたい。

[質問7]3DSについて。3DSをWiiやWii Uのコントローラーとして使えないか、複数の人が遊べるように。特にWii Uは複数コントローラー購入すると高く付きそうなので。
[回答7]技術的には可能だが、その間、どちらもネットにつなげなくなる。そう言う作り方が自然だと思えばそうするが、両方売りたいからと思われるようではダメ。そう言う不自然さの無いように展開したい。10年前GCとGBAを繋いだゲームはあったが、ケーブル
    を購入しなくてはいけない等、敷居が高くあまり広まらなかった。

[質問8]3DSの現状対策について。
    (1)発売直後に手に入れた人は、持ち歩く楽しみが無い。すでにすれ違いのコレクションが一杯で面白みが無い、何か追加の展開は無いのか。
    (2)コンテンツ不足と、3Dの質の低さが売り上げののびない原因では無いか。特に、任天堂と、サードパーティー製の間の質の差が目立つように思う。サードパーティーに対して、セミナー等で質の向上を計らないのか。
[回答8](1)すれ違い通信の説明。宮本も、「すれちがい伝説2」の企画、誰かしないの?と言っている。と言うのも、任天堂は特殊な場所で、すぐにすれ違いがいっぱいになってしまった。…仕事はしてますけどね(笑)いつとは言えないが、要望には答えられると思い
       ます。
     (2)立体視をうまく表現できなくて苦労したと言う話は任天堂でも開発の序盤で聞いた。波多野と相談して有効なサポートをして行きたい。

すでに12時になりましたので、質問は後2人にさせて頂きたい。
[質問9]3DS vs スマートフォン
     iPhoneのヘビーユーザーで無いと生活できないくらい。iPhone1台で10役くらいこなしてると思う。たとえばカーナビが3800円くらいで実現したり、ビデオ機能+加工ですぐにネットにアップして友人と共有できる。3DSでもジャイロセンサー等使って
     カーナビに使う事が出来るのか。その位のポテンシャルはあるのか。
[回答9]iPhoneはいろんな事が手のひらで出来る。自分もユーザーだから良く分かる。スマートフォンに出来ることが、3DSに出来るか。カーナビは出来ると思うが、まともに力勝負は出来ない。普及台数や、開発人数の差が大きすぎるので、戦力分散して、じり貧
    になってしまうだろう。任天堂は、多くの人が注目しないポイントに目をつけ、それが評価を受ける会社。3DSでしか楽しめない何かを作って、提案する。アプリが出るころにはその先のものを作っているようにならなければいけない。iPhoneを持っていても
    3DSを持ちたいと言わせたい。

[質問10]2009年前半、Wiiのソフト不足について、社長自らおわびの動画が出てびっくりした。3DS、Wii Uで、知的ソフト、どうぶつの森などの爆発的ヒットのソフトを出せるか。サードパーティーの協力は?
[回答10]2009年Wiiが新作ソフトを出せない時期があった。開発予定通りに行かず、空白期が出来てしまった。その動画は、決算説明会のビデオ中継だったと思う。今後、そうならないために、自社ソフトを切れ目なく作れるか、他社ソフトを出してもらえるかが
     ポイント。Wiiは開発時期、レボリューションと言う名前だったが、他社の高い評価を得られず、レボリューションは任天堂最後のゲーム機になるとさえ言われた。DSは早い段階で、他社が乗って来て、売れるソフトが出来たので、商売になると認識され、
     ソフトが充実した。Wiiの海外ではそんな事はなかったが、日本ではDSのように時間で解決しなかった。Wiiソフトを期待して作った他社は、あまり売れなかった上に、モンスターハンターがPSPで売れて、その1本でプラットフォームの勢いが変わってしま
     い、他社がPSPに動いてしまった。任天堂が開発であけた穴をうめる他社ソフトが無かった。Wii Uでは、序盤にサードパーティーが十分にやっていけると思ってもらうために、1年以内にヒット作を数本作れるよう、早い段階にハードの情報を出したり、共
     同で作ったりしている。詳しいソフト名等は今言う事は出来ないが。

以上で閉めようとすると、ひとり女性が突然声を上げで質問しようとした(今までの質疑応答では一度も手を上げて無かったような気がするのに)が、「先程後2人と言いましたので」と岩田社長、きっぱり切る。
審議尽くされましたので議案の裁決を行います。と言って、3議案とも拍手ですべて通る。12時17分頃終了。

注: 質問・回答の内容は、私が聞いて、適度に約したりしているので、正確でない場合もあります。鵜呑みにしないように。

まだ完成でないと言ってたので、Wii Uの体験はなし。来年かな。
今年は、ゼルダの質問なかったね!25周年だったのにー。色々考えてたんで、発言したら良かったかなーとちょっと後悔。3DSでの新作ゼルダ開発ってどうなってるか聞いてみたかったのに。せめて25周年のおめでとうと、宮本さんの芸術文科部門の文部科学大臣賞受賞のおめでとうだけでも言いたかったな…。わーん。
宮本さん、なにやら難しい顔をしながら、手元の用紙に色々書き書きしてたのって、何かソフトの事でも考えてたのかな。ちょっと気になりました(^^)

帰りは、一斉にエレベーター集まったので、おりるのにちょっと時間がかかりました。外出ると暑いし!


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