Belfast

2001/6/2(sat)~6/3(sun)

Londonを昼近くに出発し、Walseの国境近くを通り過ぎIreland海を抜けいよいよ北Ireland。途中今回の最終訪問地であるMan島の上空も通っていることに気づきました。割に穏やかな日で下に見える景色も楽しみながらの移動となりました。空港についてまず感じたのがそこの空気。回りが農場ばかりの所のせいか、田舎の農家の香り(?)が漂っていました。そしてゲートからロビーに入るところで大きなマットがありました。これが例の口蹄疫のための消毒マットなのでした。この旅行中で最初の消毒マットでしたが、この後最後のMan島まで何回もこのマットを踏むことになりました。それまで町中をうろついていたのでこの現実に触れることはなかったのですが、さすがにこの厳しいなかなか解決しない問題に面することになりました。
町に着いたところ(Europa Bus Centre)で周辺の案内図にはにツーリスト・インフォメーションが見あたらない。そこでLondonで手に入れてきたガイドの住所を頼りに聞いたところ、「その場所は知っているけどそこにツーリスト・インフォメーションはない」との返事。とりあえずその住所の所へ向かった途中で、親切な家族が近くまで行くからと連れていってくれました。しかし彼らもそこにはないと。City Hallの回りのバス停まで行って「その通りはあそこだから、でもそこにツーリスト・インフォメーションがあるなんて知らない」と話してくれているところに、一人の老婦人が「ツーリスト・インフォメーションを探しているの?」と声をかけてきました。「そうです」と答えたところで実に詳しく(隣のビルと向かいの銀行等)教えてくれました。そこで案内してくれた奥さんが「そんなところにツーリスト・インフォメーションがあるなんて知らなかった」というと、老婦人は「最近、North Streetから引っ越してきたの。私は娘がそこで働いているから知っているのだけど」と。なるほど。案内してきてくれたご夫婦も納得していました。新しい住所を手に入れていたことも幸いしていたのですが、大都会でこんな親切な方々に巡り会って幸先いいと感じながら無事宿までたどり着きました。

Belfast情報
北Irelandの首都。人口約50万人(北Irelandの約3分の1)。
日本では北Ireland紛争のイメージが強くて怖い所と思っている方々が大半だと思います。勿論、和平が確定していない現在も紛争はありますが、ショッピングセンター等がある町中に関しては他の都市と全く変わりません。むしろ、スリやひったくりなどがあるとは思えないほどの雰囲気でした。一目で”ビジター”とわかる私などは皆さんとっても親切にしてくれました。
念のためツーリスト・インフォメーションの新しい住所:Belfast Welcome Centre, 35 Donegall Place, Belfast;電話:(028)9024 6609
交通
  1. 列車
    Dublinから特急列車(InterCity)が出ています。日に3本くらいだったと思います。また、北Ireland各地と連絡しています。こちらはNI Railwayが運行。日曜日は非常に安くなるそうです。市内での主要な駅はEuropa Bus Centreの隣にGreat Victoria St.Rail Station、Lagan川の近くのCentral Railway Stationがあります。
  2. バス
    Ulsterbusが各地の主要都市/町をつないでいます。また、National ExpressもBritain島との運行(フェリー込み)を行っていてIreland島以外からも行くことができるようになっています。こちらもバスステーションが2ヶ所。それぞれ鉄道の駅と併設されています。Europa Bus Centre(北Ireland西部及び北部方面、Ireland共和国)とLaganside Bus Centre(北Ireland東部とAntrim方面)です。2つのステーション間はCentreLink Bus(無料、月-土のみ)で結ばれています。また、空港バスはどちらにも行きますし、Antrim方面も約10分違いで停車しています。
  3. 空路
    英国各地から飛んでいます。確かShetlandからもフライトがあったような・・・Europaの都市間フライトに入りますので、日本から予約するととっても安くなります。
    Belfastには空港が2つあります。1つは市街地に近い所(Belfast City Airport)、もう1つは北Ireland中央にあるNeagh湖に近いBelfast International Airportでした(市街地から約19マイル(約30.6km))。私が乗った飛行機は遠い方へ着陸。
  4. 海路
    England(Liverpool,Heysham)、Scotland(Stranraer,Troon)、Man島(Douglas)から行くことができます。季節よって時刻表が変わるので事前に調査する必要があります。

町巡り

Belfast City Hall
Belfast City Hall町の中心となるDonegall Squareにある美しい建物です。写真を撮らずにはいられないほど立派でした。広々とした敷地にはいろんな人の銅像(おそらく北Irelandではよく知られた人たちなのでしょう)がその建物の回りに建っていました。敷地内には出入り自由で、ベンチなども用意されていて休憩するにはもってこいのようです。
建物はポーランド石で造られており、1906年に完成。内装も素晴らしいそうです。6-9月は月-金に1日4回、10-5月は月-土に1日1回ガイドツアーがあるそうです。グループは予約が必要。無料。
Queen's University/Methodist College
宿がQUB Common Roomというところで、このQUBはQueen's University Blockの略。学校関係者向けに作られた宿らしいのですが、一般の宿泊も可能なB&Bとしてやっているようです。1階はパブになっていてチェックインした時は10人くらいの男性がテレビでサッカー(2002年ワールドカップの予選、結果は知りません)を観戦していました。
その関係でQueen's Universityはすぐ側です。宿の窓からも見えていました。土曜日の夕方だったので人気はありませんでしたが、卒業生の中には有名な科学者もいるそうです。一般の人に開放されているビジター・センターもあります。展示物、インフォメーション、言行録があり、ツアーも行われているとか。月-金曜日が10-16時、土曜日(5-9月のみ)が10-16時開館となっています。無料。(右写真上)
宿の前にはこれまた学校でMethodist College。こちらの方から学生や先生らしき人が出てきているのを見ました。(右写真下)
Queen's University
Methodist College
Botanic Gardens
これまた宿の近く(というよりQueen's Universityの隣)にあり、緑にあふれた公園でした。季節的に花が咲き始める頃でしたが、豪華そうなバラ園はまだつぼみの状態でした。宿の近くと言うこともあり、夕方(まだとっても明るい)のんびりと訪れていました。1920年にバラ園と花壇の縁取りが作られたのが最初です。園内にはちょっとした施設もありました。
  1. Palm House(写真下右) & Tropical Ravine
    英国の庭園によく見られるような建物(温室)です。共に1839年から建設が始められ、1899年に完成した。園芸家Victorianaの素晴らしい作品。植物はバルコニーから見渡せる地下の谷間に生えている。4-9月は月-金曜日が10-17時、土-日曜日・祝日が14-17時、10-3月は月-金曜日が10-16時、土-日曜日・祝日が14-16時開館。ただし、昼休みは閉館。無料。
    時間がなくてTropical Ravineをちょっと覗いただけですが、中はほとんど熱帯産の植物に覆われていて、隙間を見つけるのが大変なくらいでした。(17時過ぎだったにもかかわらず入ることができました。皆が入っているのでつられて入ったのですが・・・)
  2. Ulster Museum(写真下左)
    庭園の中にある一際大きいコンクリートの建物です。外観自体も博物館なみのデザインかも。北Irelandの国立博物館/美術館であり、Irelandの芸術、歴史、自然科学や考古学の収集があります。また、初期Irelandの絵(紀元前10,000-1,500年)やSpain艦隊の貴重なものもあります。月-金曜日が10-17時、土が14-17時、日曜日が14-17時開館、無料。
    前の日に宿の近くで会った人(近くの学校の先生か?)に(日曜も開館していて、無料だから)是非行くようにと勧められました。入り口に入った所から人目を引くものが並んでいます。恐竜の骨組みや化石などもあって、子供達も十分に楽しめるところでした。階段を上りながら次の展示物を見ていくうちに、何と5または6階まで上がっていました(下りはエレベーター)。上の階に近くなると美術館になっています。現代アートなどもあって幅広い層の人たちに楽しめるようでした。
  3. Queen's University Sports Centre
    Queen's Universityの学生なら利用可能とか。それらしい人が出てきていました。
  4. Kelvin Monument(写真右)
    庭園の入り口に建っている像です。このKelvinさんは絶対零度を発見した有名な学者とか。その他、北Irelandからは優秀な科学者が出ているそうでこんなことを前日あった先生らしき人がしつこく教えてくれました。(宿の近くの交差点で30分以上の立ち話でした。ちょっと寒くなってきていたのに・・・)
Botanic Gardens(2)
Botanic Gardens(1)
Kelvin Monument
Ulster Museum Palm House(Botanic Gardens)
riverside walk
ツーリスト・インフォメーションで手に入れた市街地図を見るとLagan川沿いに遊歩道が。どんなものなのかと歩き始めたのですが、人気がほとんどなく何となく落ち着かなくなってきました。しかし、途中で抜ける道も見つからず引き返すのも何となくできなくなってきてそのまま先へ進みました。途中目にした住宅との間には有刺鉄線が張られていたりして、やっぱり紛争が残っている町なんだと感じてしまいました。川向こうのOrmeau Parkの豊かな緑は目の保養にはなります。まあ、何事もなく終点のBotanic Gardens近くまで辿り着きましたが、あんまり一人でこんな所を行くのは良くないな・・・
riverside walk(1)
人気のない遊歩道(そのせいか、小綺麗)
riverside walk(2)
Ormeau橋;ここが遊歩道の終点、Botanic Gardensの近くからの眺め
Giant's Ring
直径600フィート、中央にドルメンを抱えた先史時代の囲いです。日の出から日没まで出入り自由。Shaw橋の南約1マイル(市街地からかなり離れている)
(未訪問;ケルト・ファンとしては面白そうなんだけどちょっと遠かった->1年後に訪問しました。)
City Tour
ガイドツアーを探していたところ半日のミニバスツアーがありました。日曜日だったので午前中の出発のみで予約も入れていなかったのですが、何とか滑り込みました。
paintings
出発してからほとんどずっと町中をぐるぐる回るのです。そして説明を聞きバスを下りて見るのはあちこちの家の壁に描いてある”絵”でした。そのほとんどがカソリックまたはプロテスタントの各人の主張のもの。また、紛争でなくなった人たちの名前を書いたものも。そしてこれらは宗派では決して入り交じってはいません。町でも住宅地はカソリックとプロテスタントに住み分けられているのです。地図を見ると住宅地になると監視カメラがあるマークもあります(それがどちらの地域かはわかりません)。プロテスタント地域ではUKの国旗が、カソリック地域ではIreland共和国の国旗が掲げられているので、気を付けていればすぐにわかります。また、過去に暴動や襲撃にあった地域の家の窓には鉄格子がはめられていて未だに物々しい感じでした。これらを見て回るツアーというのもBelfastならではといえばそうなのですが、あまり気持ちがいいものではありません。しかし、バスが止まるごとに壁の”絵”をすべて写真に収めてきたのですから、”紛争をネタ”にしている訳です。下の写真はこのページがあまり暗くならないようなものをあげていますが、中にはかなり物々しいのが結構ありました。
wall paintings(1)
プロテスタント地域;最初に見た”絵”でした
wall paintings(2)
カソリック地域;この絵葉書もありました
wall paintings(3)
カソリック地域;Bobby Sands(かつてのリーダーらしい)を称えるもの
帰国してまもなく(このツアーから3週間ほど後)BBCのニュースを見ているとBelfastでまた暴動があったとの報道が。学校を巡るものでしたが、通りの名前を調べると、どうもこのツアーで回った所らしい。私たちが回った時はつかの間の静けさだったのか・・・その後もまだ学校の通学路を巡ってのトラブルも続いているようです。
こういった住宅地に入り込まなければBelfastはごく普通の都市です。一目ですぐにわかる旅行者(特に人種が異なる日本人等)には個人的な危害は及ばず、また傷害事件があちこちで起こるような危険な所でもありません。私が訪れた時は英国の総選挙期間中だったにもかかわらずそれといった騒動も聞いていません。(日本よりずっと静かですよ!)
Belfast Castle
ツアーの最後に寄ったのが郊外にあるこのお城です。正直言って住宅地の物々しいピリピリとくる雰囲気から解放されたようでここに着いた時はホッとしました。
ここからはBelfastの町を眺めることができます。また、庭も手入れが行き届いて綺麗でした。
Belfast Castle12世紀後期にノルマン人によって最初に作られ、その後再建築・改築を続けられて、その間に城主も代わり、1988年11月11日に現在の様式で正式に一般に再公開されたもの。部屋はかつての城主を記念して名付けられています。また、3階はCave Hillビジターセンターとなっていて、この地域の歴史、民族、野生生物、地形に関するものが展示されている、とのこと。
私は庭をうろつき、Belfastの町を眺めているうちに時間がきてしまい、このビジターセンターには入っていません。さぞ面白かっただろうな・・・とちょっぴり残念でした。それから、この庭には猫の置物があり、さらにその庭を上から眺めるとタイルで猫の絵が描いてありました。城主は猫好きか?
<参考>
Cave Hill Country Park
考古学的かつ自然の物が面白いです。Cave Hillを登り新石器時代の洞窟を過ぎるとMcArt's Fortからのパノラマが楽しめます。1798年にこの丘の頂上で連合Ireland人達が反乱を計画しました。遊歩道と冒険ができる遊技場があります。Belfast Castleの中にヘリテージ・センター(毎日9-18時開館、無料)があります。市街地から北へ4マイル。

  1. Discover Northern Ireland(英語):北Irelandのツーリスト・インフォメーションのページです。
  2. アイルランド大使館:一部のページに北アイルランドについて書かれてあります。
  3. City Of Belfast(英語):Belfastの町に関する情報のページです。
  4. Life@Belfast Guide(英語):タウン情報たっぷりのページです。
  5. Ulster Museum(英語):Ulster博物館のページです。特別展示の予定などの情報が得られます。