伊予鉄　松山市内線　写真

西堀端では、城南線から支線の本町線が分岐している。
しかし、歴史的に見ると、本町線の方が先輩で、1911-8に松山電気軌道によって開業した。
1927-4-3の省線/讃予線(1930年に予讃線と改称)の松山延長に合わせて、とりあえず城北線の古町から松山駅前への軌道が開通した。
続いて、1929-3-30には、萱町―古町が開通し、西堀端―萱町―古町―松山駅前の経路で、市内線と省線との連絡が完成した。
西堀端―松山駅前の短絡線は、途中に高浜線との平面交差が生じる事から、認可が遅れ、開業したのは、1936-5-1である。
開業当初の西堀端―松山駅前間は、単線だったが、1941-11-11に複線化された。

回顧　　主として１９６０年代の　伊予鉄道・松山市内線

Looking back on the sceneries along Matsuyama Urban
Tramcar Lines of Iyo Railway Co.　mainly in 1960's

城南線・本町線　西堀端
Nishi Horibata 　(West Moatside), 　Jonan Line and Hom-machi Line

1961-1-3：西堀端/北向き(本町線方向)
直進すると本町線で、松山駅前方面行きの城南線は、左に曲がる。
左の電車は、道後行きモハ61。その向こうの角には、平和屋(クリーニング)がある。
右手、遠くに、御幸寺山につながる山が見える。

左：1962-1-4：西堀端/東向き
　　突き当たりに堀之内の木立が見える。
　　左は愛媛新聞社。このビル(4階建)は、1960-5-31に完成した。
右：1967-1-2：西堀端/東向き
　　突き当たりの堀之内に、ＮＨＫのアンテナが建っている。
　　左の愛媛新聞社の屋上に丸屋根がある。これはプラネタリウムである。(1964-3-15完成；四国で最初という触れ込みだった｡)

1967-1-2：西堀端/南向き
城南線は、南に曲がって西堀端通りに入り、次いで東に曲がって、南堀端通りに入る。
1951-12 のボギー電車の入線に先立って、この部分は、曲線緩和工事が行われた。
直進すると国道56号線である。その少し先に、伊予鉄・高浜線踏切と郡中線踏切がある。

1967-1-2：西堀端/西向き(大手町駅、松山駅方向)
突き当たりは、国鉄・松山駅である。
右手前は、千代田生命である。(1961年には、ここにクリーニング店があった｡)
その向こうに、愛媛新聞社(1960-5-31完成)がある。

1971-6-6：南側から見た西堀端通り
前方、自動車が群がっている所が、西堀端交差点である。
手前は、高浜線・千舟町第3踏切である。
列車は、松山市行き3連(モハニ204＋クハ404＋モハ104)である｡
(写真は左がクハ404、右がモハニ204)

大手町では、伊予鉄道高浜線(鉄道線)と城南線(軌道線)が平面交差している。
1936-5-1、西堀端―松山駅前が開業した際に、平面交差が生じた。
高浜線に江戸町駅が設けられ、城南線には江戸町駅前停留所が設けられた。
1953-7-1に、江戸町が大手町と改められた。
尚、松山城大手門(跡)は山上にあり、この通りと大手門との直接の関係は、無い。
鉄道線と軌道線との平面交差は、かつては、他にもあった＊が
＊［大阪(片町)、京都(元田中、四条、七条、稲荷)、神戸(長田)、福岡(薬院)]、
1978-10-1以降は、松山だけになった。

左：1961-1-3：大手町駅前/西向き(松山駅前方向)
　　手前に高浜線・大手町踏切がある。高浜線は複線だったが、
　　第二次大戦中の金属類決戦回収政策により、単線化された。(1945-2-21　単線運転開始)
　　敗戦後、複線に戻す工事が始まったが、この部分は、未だに、単線のままである。
　　軌道線には、安全地帯が無い。突き当たりに松山駅が見える。
右：1967-1-2：大手町駅前/西向き(松山駅前方向)
　　高浜線は複線に戻っている。(1963-7 複線化)
　　右の電車は、松山市行き3連(モハニ205＋クハ405＋モハ105)である。
　　軌道線には安全地帯が設置されている。

左：1962-1-4：大手町駅前/東向き(西堀端方向)
　　踏切の右(南)に高浜線・大手町駅がある。
右：1967-1-2：大手町駅前/東向き(西堀端方向)
　　突き当たりの堀之内に、ＮＨＫのアンテナが建っている。
　　左の愛媛新聞社の屋上に丸屋根がある。これはプラネタリウム(1964-3-15完成)である。

1971-6-6：南側から見た高浜線大手町駅
高浜行き電車のこちら側、バスが見える道に軌道線がある。
駅の右側で、大手町駅ビル(7階建)が建設中である。
(後の1971-12-24に完成した｡)