今は無き西日本鉄道/北九州諸線の軌道風景(1959〜1962年)
(Past sceneries along Kitakyushu Lines of Nishi-Nippon Railroad Co.)
小森江(Komorië)
桟橋通から小倉市境までの国道3号線は、幅が狭く、一部を除き、歩道や安全地帯は無い。

小森江―1960-3-6
左:片上方向。停留所は、片上から坂を上って来た所である。
  左に神戸製鋼所門司工場、右には川端歯科医院がある。
右:門司市民病院前方向。左に門司市信金小森江支店がある。

門司市民病院前(Mojishimimbyoimmaë)(Moji Municipal Hospital)

門司市民病院前―1960-3-6
左:小森江方向。小森江から一旦、坂を下り、次いで坂を上った所である。
  風師山は遠くなった(右手に見える山)。電車は門司行きNo.85である。
右:大里東口方向。坂を下って行く。
  左の台地の上には門司市民病院がある。右は工場地帯である。

大里東口(Dairihigashiguchi)
この辺りから、平地に入る。ここは、門司市南部の、大里(だいり)と呼ばれる地区である。
「大里」は、昔は、「内裏(だいり)」と書いた。安徳天皇を奉じて都を逃れた平家一門は、1183年、豊前国に、柳の御所という仮御所を置いた。
その仮御所があったのが、現在の門司市大里とされている。
 都なる 九重の内 恋しくば 柳の御所を 立ち寄りて見よ (平 薩摩守 忠度)
「大里口」や「東大里」の代わりに、「大里東口」というのは、西日本的である。

大里東口―1960-3-6
左:門司市民病院前方向。
  この辺りは、小工場と住宅とが混在する地域である。右には「Apollo」の給油所がある。
右:大里方向。

大里(Dairi)

©T.O.

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大里―1960-3-6
左:大里東口方向。
  左の立看板に「乗降者優先 乗降者横断中は一時停止」の表示がある。
  右には、西日本相互銀行や門司市信用金庫がある。
右:門司駅前方向。道幅が狭いので、停留所に停まっている西鉄バスは、片側の車輪を軌道敷内に入れている。

門司駅前(MojiëkimaëD)(Moji Station)
門司駅前には、亘り線があり、(小倉側からの)折り返し電車が運転されている。
「門司」駅は、当初は、「大里(だいり)」駅だったが、関門トンネルの九州口が大里に設けられたので、
1942-6-11に、「門司」と改められた。(同時に、従来の「門司」駅は「門司港」駅となった。)
関門トンネル内では、電気機関車EF10が列車を牽引する。
それで、下関駅と門司駅には、蒸機機関車と電気機関車との付け替えのために、全部の機関車牽引列車が停車する。

門司駅前―1960-3-6
大里方向。門司駅前停留所には安全地帯がある。
左に門司駅(駅舎は1952年3月完成)がある。駅前広場には、西鉄バスが停まっている。
広場の向こうの3階建のビルは、店舗付住宅である。

©T.O.

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門司駅前―1960-3-6
原町方向。門司駅前停留所には安全地帯がある。
右に門司駅前広場がある。広場の向こうの2階建のビルは、門司郵便局である。

原町(Haramachi)
九州の地名では、「原」は、多くの場合、「はる」又は「ばる」と読むのが正解だが、ここは 「はらまち」 である。
尚、福岡市の近く、糟屋郡粕屋町には、国鉄/篠栗線 「原町」 駅があるが、そちらは 「はるまち」 という。

原町―1960-2-28
左:門司駅前方向。門司行電車No.85が停まっている。
右:馬寄口方向。門司行電車No.132が停まっている。左の西鉄バスは軌道敷内を通行している。(軌道敷内通行可)

馬寄口(Maisoguchi)
昔々、神功皇后が軍馬を寄せた事から、馬寄の地名が生じたという、伝承がある。
後に、停留所名が「社ノ木(しゃのき)」と変わった。

馬寄口―1960-2-28
左:原町方向。幸町/中央町行電車No604が停まっている。
  右の電柱に「志ちや ○屋」の広告板が、なつかしく感じられる。
右:新町方向。向こうに、小倉との境となっている山が見える。

新町(Shimmachi)
ここが門司市の南端である。次の「延命寺」(小倉市)までは、1.6kmある。

新町―1960-2-28
左:馬寄口方向。折尾行電車No120が停まっている。
  左に「小住燃料店」がある。この頃の燃料というと、それは薪炭である。
右:延命寺(小倉)新町方向。向こうに、小倉との境となっている山が見える。

新町(門司)〜延命寺(小倉)間―1960-2-28
国道3号線は、国鉄/鹿児島本線沿いになる。
向こうに門司操車場の線路群がある。
右から蒸気機関車が進んで來る。(幡生操車場〜門司操車場は電化済)

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