Killarney

1990/6/28(thu)~6/30(sat)

Galwayを朝Cork行きのバスで出発、Killarneyに着いたのは夕方近く。途中お城や石ころだらけの丘、そして大西洋を見ながら、Shannon川をフェリーで渡るという路線バスなのに飽きないコースでした。
Killarneyは日本でホテルの予約ができていましたので、真っ直ぐにそこへ。ところが予約リストにないとのこと。こちらは既に支払をしてクーポンを示しているのです。受付の人が色々探すと、旅行社がキャンセルしたとのファックスが入っていたとのこと。私とホテルの間に2社3支社の旅行社が入っているのでどこかで間違えたらしい・・・おそらくDublinの同名のホテルをキャンセルしたのが、こちらまでキャンセルされたのではないかと思われます。キャンセルの紙を見せられて思わず「えっ!」(しかも日本語のアクセント)と言ったら、"no problem"と言って空いている部屋に泊めてくれました。「クレームを言っておこうか?」と聞かれたので「日本に帰ってから私から言う」と言ったらコピーをくれました。トラブルとは言えないトラブルですが、初めてアイルランド旅行はホテルの人の対応で印象が悪くなりませんでした。

Killarney
アイルランドの湖水地方と言われ、南西部のKerry州の中心的な役割をしている町です。アイルランド(ゲール)語では"Cill Airne"と書くようで、意味は"the Church of the Sloes?"と買ってきた資料にあります(sloeはリンボクの類、またはその実)。人口は約9000人とそんなに多くはないのですが、観光地であることから町自体は大きいように思いました。
後から英会話の先生に聞いた話ですが、アメリカのNashvilleに相当する音楽のメッカでもあるとのこと。確かにあちこちのパブでライブをやっていたようです。私も入ってみたいとウロウロしていたら、あるお店の入り口近くにGalwayからのバスで一緒になった女の子2人がいてこっちへおいでと手招きしてくれました。暫くいましたが、注文は聞きに来るわけでなく自分で言わなければ聞いてくれないのでその機会(?)もなくそのまま座っていました。結局何も注文せず、歌だけ聴いて途中で出てしまいました(ヒドイ客!)。演奏していたのは男性一人でこの辺りのフォークシンガーのようで、オリジナルとカバー曲を組み合わせて歌っていました。とても良い声でした。
交通
  1. 列車
    DublinのHeustonからTralee行きの列車が出ています。途中のMallowでの乗り換えがあるので注意する必要があります。所要時間約3時間半、平日1日5本。
  2. バス
    Bus Eireannが各地から出ています。詳細はツーリスト・インフォメーションで問い合わせた方がよいでしょう。
Dungaire Castle
Dungaire Castle(バスより写す)

バスより眺めた大西洋

Killarney近郊;ウォーキングとサイクリング
Ross Castle
Ross Castleチェックイン後まだ十分に明るいので近場を歩いてみることにしました。そこで訪れたのがこのお城でした。持っていた少し前の資料でも”改修中”とあったのですが、私が行った時もまだ改修していました。ホテルからお城までの道は木々が青々とした森で囲まれていました。その森を抜けるとLeane湖(Lough Lean)が現れ、湖畔に建っているお城が見えてきます。
お城は15世紀に塔が、17世紀に居住区が作られました。1652年から1815年までは軍事的な役割をしていました。その後、大きな窓を壁にし、細い隙間を作ったそうです。外部の壁は軍事的な時代の名残のように思われるそうです。クロムウェルに対して持ちこたえたアイルランドでの最後の砦と言うことです。
Lough Leane
Lought Leane"lough"と言うのはアイルランド英語で"lake"(湖)のことです。スコットランド英語の"loch"に相当していると思ったらよいでしょう。因みに、アイルランド・ゲール語では"loch"となっています。私は、"loch"は中学生の時から知っていたのですが、"lough"はここに来るまで知りませんでした。
Killarneyの町の前に広がるこの辺りでは一番の大きな湖です。と言っても町からは見えませんが。この湖に突き出しているのがRoss Island(半島)で、Ross Castleはその根本にあります。静かに広がっていた湖面が印象的でした。
アイルランドで一度はしようと思っていたのがサイクリング。ここでやっとその望みを叶えることができました。ホテルの係の人が紹介してくれたお店に行って借りることができました。その自転車は、少々大きめのマウンテンでした。それはギアの切り替えができなくて(壊れていた)ずっと重い状態で走っていました。疲れた!かなり乗り回した後、夕方になってもかなり明るいし、途中で夕立に遭うなどで返しに行ったらお店は閉まっていました。入り口のベルを鳴らしたらおばさんが出てきて「遠くまで行っていたのね」とは言われましたが、文句も言われることもなく、超過料金(?)も取られることもなく無事に返すことができました。
このサイクリングで次の3ヶ所を中心に回りました。
Muckross House & Gardens
Muckross House先ず訪れたのは、ホテルの人がこの辺りが良いと言ってくれたこのお屋敷とその庭園のKillarney National Parkでした。屋敷の回りは綺麗に手入れされた庭でしたが、更にその回りは気が鬱そうと茂った森になっていました。この庭園全体は車は進入禁止。自転車と馬車はOKです。(ただし、屋敷のすぐそばまでは車で行くことができるらしい。)庭園の北はLough Leaneに、南はMuckross Lakeに面しています。この2つの湖の間はほんの少ししか離れていない所に水道があり、水はMuckross湖からLeane湖に流れていました。そこには小さな石橋も架かっています。
ひとしきり庭園をうろついた後、お屋敷に入りました(有料)。1843年にHenry Aruthur Herbertが建て、現在は民族博物館となっています。部屋の中は自由に見て回ることができます。どんなものがあったかは全く覚えていません。結構時間をかけたような気がしますが・・・中よりも、その回りの庭が印象的だったのです。テラスがあったのでその庭を見ながら休憩していました。その庭の写真を見て、ある友達は「ゴルフ場がある!」と言ったのですが、単なる広い草地でした。それ程綺麗に刈り込まれていたのです。(恐らく、ここでゴルフをすると怒られる。)
ここで半日くらいかけてゆっくりするのも良いでしょう。
Torc Waterfall(またはTorc Cascade)
Torc WaterfallMuckross House & Gardensを後にして、次に訪れたのがこの滝。庭園内で、この近辺の地図を見たら何かありそうと思って訪れてみた、という単純な理由です。近くに駐車場があり、その奥に入るとこの滝が見えます。
説明書には"waterfall"とありましたが、買ってきたKerry州の地図には"cascade"となっていました。確かに、高さは大したことはないし、水が階段状になった岩の上を流れているので"cascade"の方が良いかも・・・
この水はすぐそばの1764フィート(約537m)のTorc山と2756フィート(約840m)のMangerton山の間のFriars' Glen(修道士の谷?)という谷間を通ってMuckross湖に流れ出ています。谷はフランシスコ会の修道士が隠れがに使ったと言われています。
この辺りは野生生物の聖域でもある、と説明書に書いてありました。アイルランド民話に従えば、妖精達の聖域とも思われるくらいの雰囲気がありました。ピクニックには良い場所かも。

この後Killarneyの町の東側にストーン・サークルがあると出ていたのでギア・チェンジの効かない自転車を一所懸命こぎながら坂を上っていったのですが見つからず。恐らく、引き返した近くの農地の中にあるようで、道からはすぐに見えないような位置(高さ)ではないかと思われます。仕方なく、他に面白そうな所はと思って訪れたのが次の所。この場所は、Killarneyの町を通り過ぎて約10km離れた所にありました。この頃はとても元気だった・・・
The Gap of Dunloe
The Gap of DunloeKillarney近郊でもっとも雄大で名所にもなっているのがこの谷間です。自転車で緩やかな坂を上っていくと駐車場に行き当たりました。そこからは道も良くないので歩きました。馬車で行き来する人達も見受けられました。私は適当に眺めが良いと思われる所で引き返しましたが、Ring of Kerryのコーチツアーで一緒になったアメリカ人のご夫婦はここを抜けて向こう側に行くと言っていました。
両側に迫る山とその間にある谷は自然の力強さと美しさは素晴らしいものでした。わずかの時間しかいなかったのが心残りとなってしまいました。(ストーン・サークルに時間をとられたのが残念。)谷は、深さが約600m、幅が約300mとあります。谷底には川が流れていますが、その両側には岩・石・砂が堆積しています。氷河時代の終了期に作られたであろうと言うことです。他には特に何もないのですが、見応えはあります。時間を割いて訪れるのが良いでしょう。


Ring of Kerryツアー
出発前にKillarneyでの滞在を決め調べていた時、このRing of Kerryのコースがあるのを知りました。しかし、ここをサイクリングして回るのは無理だったので諦めていたのです。そして現地でツーリスト・インフォメーション辺りをウロウロしていた時にコーチツアーの貼り紙を見つけました。その日は既に営業が終了していました。翌朝お天気を見るとあまり良くない。サイクリングは無理と思われたので、ツーリスト・インフォメーションへ出かけてこのツアーを当日申し込めるかを尋ねました。OKだったので指定の場所でいざツアーへ。このツアーのエリアガイド(有料)もあったので買い求めじっくりコースを見ました。バスの席は時計回りと逆であることも聞いていたので右の席(海が見える方)を確保しました。朝10時に出発し、戻ったのが17時過ぎだったと思います。バスでのガイドも丁寧でとても良いツアーでした。
下の地図はそのエリアガイドを元にして作ったものです。数字は停車場所(またはその近く)の順を示します。茶色い線が実際に通ったコース、その他の大小の線はウォーキングを含む道/道路です。(ただし、青い線は川です。)
Ring Of Kerry map
Killorglin Glenbeigh
Killarneyを出発して最初に着く町です。ただし、バスは通り過ぎるだけでしたが。
Iveragh半島(このコースがある半島)の入り口の町で、Lough Leaneから流れ出るLaune川を見下ろす丘に位置しています。南はThe Gap of Dunloe辺りを西端とする山脈のMacGillycuddy's Reeksも眺めることができるそうです。また、有名な"Puck Fair"(アイルランド最大勝つ世界最古の商業イベント)が行われることでも有名とか。
(1)Glenbeigh
ここには実際には立ち寄っていません。その手前のCaragh Lakeから流れ出るRiver Caraghが見える道路沿いで最初の停車となりました。写真を撮るために停車したと思われます。私もその一人でした。(右写真) Caragh湖は釣り人達にとっての天国で景色が美しいそうです。南端を除けば長さは9km、幅は1.5kmあるそうです。
Glenbeighの町は山側は森林地帯、海はDingle湾奥に面しています。"Kerry Way"と呼ばれるハイキングコース(地図上は濃い灰色の点線なのですが・・・)がここを通っていて、コースの重要なポイントとなる町です。
(2)Kells Bay
GlenbeighとCahirciveenとの中間に位置する辺りでちょっとだけ停車。このKells Bayを眺めるためでした。その先はDingle湾となります。ここからはパノラマ的な眺めが楽しめるはずでしたが、生憎のお天気のために見晴らしはよくありませんでした。この山側にはDrung丘のトンネルを通るとCaherciveenからFarranfore Junction(Killarneyの北の町、空港がある)まで敷かれていたthe Great Southern & Western Railwayの名残のGleensk陸橋を見ることができるそうです。
(3)Cahirciveen
この町はIveragh半島の首都で、Ring of Kerryの西側のショッピングセンターの中心となっています。また、初期のキリスト教の伝来の地でもあるとか。
この町はランチタイムでした。日本のバスツアーのように用意された食事ではなく、カフェテリアなどで自由に好きなものを取ることができます。日本では昼食代がツアー料金に組み込まれているようですが、このツアーでは入っていません。自分の体調によって好きなようにできるのが良いですね。この後あちらこちらで参加したツアー全てがそうでした。私はこの時が初体験でした。因みに、ここではバスの運転手も推薦していたベジタブル・スープが美味しかったです。
(4)Waterville Waterville
この町はLough Curraneと大西洋の間にあり、リゾート地であるとか。素晴らしい景色、特に海岸線が綺麗な所です。近くには世界大会で有名な18ホールのゴルフ・コースがあるそうです。
訪れた時が小雨(または霧)だったせいなのか、静かな感じの町に思われました。海岸に並んでいる白い建物がいかにもリゾート地という雰囲気を出していました。
(5)Westcove Westcove
坂道を登りきった所に駐車場があり、ちょっとの間停車しました。ここからは近くの小さな島々やKenmare River(どう見ても海)とその向こうのBeare半島を見渡すことができました。本当に気持ちがいい眺めでした。(写真右)
ここで、バスのすぐ後ろの席にいたアメリカ人のご夫婦が私の写真を写してくれました。この旅での唯一の自分の写真となりました。ただし、シャッターを押しすぎたのか3枚も撮れていました。このご夫婦は出発時に私が見ていたエリア・ガイドをどうやって手に入れたか尋ねてきたのです。ちょっとしたきっかけでお話が進みました。
(6)Sneem
Ardsheelaunという川の河口にある村です。その川に架かっている石橋から美しい形のカソリック教会が見えました。また、河川敷には先史時代の名残のような石積みが見られました。
Kerry Wayの重要な地点でもあると言うことです。また、Irish Tourist Board National Tidy Towns Competitionで優勝したこともある村です。
(7)Moll's Gap Moll's Gap
Sneemからは幹線道路を離れ山の中を走りました。そこから見た景色は、あちこちにある長ーい滝でした。白い線が山から下りているのが見えるのです。雨が降った後のせいか、何だかこの滝がとても元気に思えました。
そして停車したのが峠にある広場で、すぐそばにレストランなどのお店もありました。ここで見た道案内の標識はあまりに沢山の地名を書いてあるので一体どこにどう繋がるのか非常にわかりにくいものでした。迷いそう・・・
回りは全て山と谷。駐車場より小高い所に登り見回したのですが、見晴らしが良くなっただけで特別に他の景色は見えませんでした。そして、あちこちの方角の写真を撮ったのですが、今となってはどこをどう向いて撮ったものかが分かりません。右の写真もその1枚です。
(8)Upper Lake Upper Lake
最後のに立ち寄ったのがこの湖が見える所でした。Muckross湖とLeane湖の上流にあたる位置にあります。小さいながらも湖水地方の雰囲気を十分にかもし出していました。北東に繋がる谷を見るとその向こうにMuckross湖に繋がる湖の続きのような感じの幅の広い川が光っていました。
この後は真っ直ぐにKillarneyへ。その間にガイド(運転手)からの長い挨拶とお礼の言葉が流れていました。終わると皆一斉に拍手をしていました。その話の途中で道の脇に変わった標識を見ました。「ここはレプラコーン(おそらく)の通り道」というものです。レプラコーンはケルト民話によく出てくる妖精の一種です。こんな所にまで民話が息づいているのですね。その回りは鬱蒼とした森でした。それを見るといかにも妖精の1人や2人は出てきそうな雰囲気でした。
ツアー全体は山と湖、大西洋と入江を長めながらの目に優しい旅となりました。

  1. Killarney旅行情報(英語):Killarneyでの旅行に関する情報のページです。
  2. Kerry旅行情報(英語):Kerry州全域での旅行に関する情報のページです。
  3. Killarney情報(英語):Killarneyに関する情報のページです。
  4. Kerry情報(英語):Kerry州関する情報のページです。
  5. Skellig Michaelについて(英語):Watervilleの西約20kmの沖にある島(というより大きな岩の固まり)で世界遺産にも登録され、テレビでも紹介された所です。Great Skelligとも呼ばれています。