■ 50MHzが運用できる新製品目白押し・・・だけど、、、
東京・有明ビッグサイトでの「ハムフェア」以来、ハムショップを覗いていませんでしたが、久々に日本橋に出かけてみました。
ハムフェアで大々的に発表されたアイコムの「IC-746」については11月ごろには発売とのことだったので期待していましたが、まだカタログのみの状態。冬のボーナスで購入・・というには、そろそろ店頭に出て欲しいころですが、、。このあたりは、パソコンメーカーが一斉に家庭(コンシューマー)向けの機種を、この11月に当ててくる勢いと比較するのは酷かもしれませんが。
バンドプラン遵守面からも話題になっている、50/144/430MHz3バンドFMハンディー機はすでに店頭にならんでいました。手に取るとずっしりとした重み。同じ3バンドでも144/430/1200MHzのC701とは全く路線は異なりますね。これが吉とでるか凶とでるか。これからのニューカマーが購入するリグの一つになり得るのかどうか、という面でも気になります。(安く手に入る新品のリグが、この手のものだけになってしまている現状は、かつて5万円でSSBポータブル機を買って開局した者にとっては寂しい限りです)
そろそろパソコンでも見に行くか、、とさわっていたIC−756の下に何気なく置いてあった一枚物のパンフを手にとってみると、見慣れないフロントの写真です。デザインや配色から一見しただけで八重洲のものであることは判りました。機種の形式は「IC−847」。
アイコムの746が発売直前か?と言う時にかなり気合いの入ったパンフレットです。もう形は出来上がっているのでしょう。また、価格と発売予定時期(平成10年1月)もしっかり刷り込まれています。ただし、送受信の詳細なスペックは未掲載。内部構造もアルミダイキャストシャーシまでは出ていますが、基板類は一切掲載なし。まだまだ送受信系には詰めが残っている様子が思い浮かびます。
明らかに、IC−746へ流れる客を思いとどまらせそうというところでしょう。ただでさえ少ないパイを奪い合う昨今のハム業界。販売時期は遅れそうですが、競争に負けじと新製品をぶつけてくることについては、ユーザーは大歓迎です。(今のハム技術では、メーカーにそっぽ向かれてはどうしようもありませんから・・・)
まあ、あわてず急がず、じっくりモノがあがってくることを待ちましょう。
さて、本ホームページは50MHz
AMにこだわっているところ。やっぱり、スペック表などの中の「AM」欄や、AMに関係しそうな機能をつい探してしまいます。
今回の「競合2機種」について、手に入れた資料から抜粋してみました。あくまでもJG3ODI個人のまとめ方ですので、お間違いなく。
しかしながら、こう見ると50MHzで使えるリグというものは、他のバンドにも出られるのですよね。50MHzしか運用できなかったリグを長い期間使っていたため、ほとんど他のバンドに出たことがない(というよりは出る気もあまりない)70年代後半開局の50MHz愛好者にとっては驚くところばかり。というよりは、こんなに出られるバンド・モードが多いと50MHzのおもしろさなどに気づいてもらえるか?と不安&あきらめの気持ちも感じてきます。四季いろいろのコンディションや運用形態の工夫など、腰を落ちつけてでないとその良さが判らない50MHz。多バンド機で50MHzを覗いてくださった局を引き留められるだけのオープンで、またスリリングな雰囲気を常に持ち続けたいものです。
くらべてみましょう |
IC−746 |
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FT−847 |
周波数
電波形式 |
HF帯
50MHz帯
144MHz帯
SSB (A3J)
CW (A1)
RTTY (F1)
AM (A3)
FM (F3)
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HF帯
50MHz帯
144MHz帯
430MHz帯
A1 (CW)
A3 (AM)
A3J(LSB/USB)
F3 (FM)
F1 (Packet)
F2 (Packet)
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大きさ
重量 |
287*120*316.5mm約8.9kg |
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260*86*270mm
約7kg |
売り文句
その1 |
HFから50MHz・144MHzまで、すべてのバンドにおいて卓越した送受信性能を発揮 |
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新開発のDSPによる多彩なデジタル機能を搭載 |
売り文句
その2 |
アイコムが独自に開発した高速DSPが、精度の高いデジタル処理を実現 |
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次世代アマチュア衛星Phase−3Dでも活躍!伝統あるYAESUのサテライト通信機能 |
売り文句
その3 |
バンド状況をはじめ、必要な情報を一目で確認できる大型LCDディスプレイを搭載 |
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コンテストやDXペディションなどの長時間運用でも安定した動作を実現 |
売り文句
その4 |
ツインPBTやオートアンテナチューナー等、HF高級機で熟成された高機能を搭載 |
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FT−1000MP/FT−920で好評の、すばやい周波数可変が出来るシャトルダイアル装備 |
売り文句
その5 |
トップDX’erやコンテスターのニーズに応え、CW運用機能をさらに強化 |
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メイン/サブバンドを同時に表示するデュアル表示液晶ディスプレイ |
JG3ODIの「思い込み?コメント」 |
アイコム最高級機「IC−780」から始まったワイド表示画面が売り。操作機能的には「IC−706」+「IC−756」の流れか。Fキーはマニュアルが無いと使えない・・・・。
送受信関係は、カタログの解説やオプション群を見る限り、オーソドックスなものの感じがする。
50MHz AMにとっては、送受信が特別な措置が必要なく使えるのが嬉しい(FT−920は送信にはフィルタの追加が必要な模様)。受信時のカブリと音質を左右するAMモードでの受信選択度は9kHz以上と比較的ワイド。ハムフェアで確認した実際のAMモードの無信号時のノイズの感触も音質面ではいい感じ。早くAMでの送受信音が聞いてみたい。 |
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HFからUHFまでこれ1台で、という売りは「これがはじめて」ではない。かつて、同じくYAESUの「FT−767シリーズ
」があった。但し、HF以外はオプション設定で売られていた方が多いと思われ、実質上はこのFT−847が「本格的なHF〜UHFオールインワン機種」と言えるのでは?。
カタログの写真から見ても、操作パネルの密集度は高いようで、ちょっと操作性が心配(百見は一触れにしかず、、かもしれないが、、)。作り自体はオーソドックスな操作系。SメーターからSUBバンドの周波数表示まですべてを液晶表示にしており、液晶パネルの横長はKENWOODの「TS−570」以上ありそう。バックライトが青色系になっているのはTS−570との差別化か?。
製品概要の文面からは、DSPの使い方がTS−570寄りの雰囲気。デジタルスピーチプロセッサ搭載の点からもAF系での処理か?。
50MHz AMに関しては、現時点(97年11月15日の新製品情報)では、「A3モードの電波形式が対応されている」ことしか判らない。今年のはじめに発表されたFT−920はAM送信にはフィルタの追加が必要だったが、今回のFFT−847のオプションにはAMフィルタは無いようなので、購入後すぐに送受信可能ではないだろうか。デジタルスピーチプロセッサがAMでも利用できれば送信の変調音の調整にも期待できるかもしれない。 |
【参考文献】
- IC-746機種カタログ(1997年11月作成 アイコム株式会社)
- 新製品情報 平成9年11月15日 FT-847(八重洲無線株式会社)
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