Runrig

最終更新日:2004/06/14

1973年にSkye島/North Uist島出身のRory Macdonald(ギター)、Calum Macdonald(ドラムス)、Blair Douglas(アコーディオン)で2~3週間の集会のためにGlasgowで急きょ結成されたバンドです。その後メンバーは入れ替わりもありましたが、1996年末にはGrampianTVの人気投票でスコットランドのバンドとしてWet Wet Wetを抜いてNo.1を獲得するまでになりました。1997年8月末で残念ながらリード・ボーカルのDonnie Munroが政治活動のために抜け、1998年7月にBruce Guthro(カナダ人)という新しいボーカリストを迎えたとの発表がありました。
彼らの特色は何と言ってもゲール語でロックのリズムに乗せて、サウンドのどこかにスコッティッシュ・トラッドの雰囲気を醸し出していることでしょう。彼らのサウンドは”Powerful & Beautiful”という形容詞がぴったりです。また、曲の殆どをRory & Calum Macdonaldが作っていますが、歌詞を見るとスコットランドの歴史を背景にしたものが多く見られます。そのために幅広い年齢層からの支持があるようです。また、クリスチャンであることを背景にした歌詞もまた多く、ゴスペル・ミュージックとしてもとらえることができます。
コンサートではビデオでさえも客席との一体感が感じられ、そのことも彼らの人気を支えているようです。
(追記)2001年春にはキーボードのPeter Whishartがこれまた選挙に立候補し当選、代わりにピンチヒッターとしてツアーに参加したBrian Hurrenと言う若者がそのままメンバーになりました。彼と最年長のRory Macdonaldとは親子ほどの年齢差です(Roryには同じ年頃の娘がいる)。それでもうまくいっているのはバンドのスタンスや幅広い支持を得ているからでしょう。

出会い
1993年6月、友達と寄ったレコード店で"CelticHeart"というコンピュレーショのを見つけました。これに収録されているミュージシャンの半分以上を知っていたことから残りにまだ良いミュージシャンがいるかも知れないと買い、しばらく聞いているうちに"Abhainn An t-Sluaigh(The Crowded River)"がやけに耳に残っていました。他の知っているミュージシャンよりもです。この時は、Clannadみたいなバンドという感じで捕らえていました。そして、7月末にウェールズに旅行した際に1泊したLondonで彼らのアルバムを探してみることにしました。Londonならあるだろうと・・・彼らのコーナーを見てビックリ。沢山ある!ジャケットを見るとイメージが随分違う。こういう時には、最新盤とあればベスト盤を買うことにしていました。その2枚が気に入らなければ後は買わないのです。
旅行から帰って"Amazing Things"のイントロを聴いた時、ちょっと妙なのだったので"失敗かな?"と思ったのですが、ボーカルの部分になっていっぺんに気に入りました。Clannadぽいイメージはなかったのですが、彼らのサウンドが大いに気に入り、それから毎日。それから1ヶ月もしないうちにその前のアルバムの"The Big Wheel"(日本盤)を見つけ、更に沢山あるのが分かっていたのでビデオも含めたカタログ番号をファンクラブに問い合わせると、ファンクラブで販売していたので全アルバムとビデオを購入しました。それまでケルト・ミュージックと言えばアイルランド中心だったのが、彼らのおかげでスコットランドが中心になりました。"Celtic Heart"を買ってから約4ヶ月間の出来事でした。
”runrig”という英語
これはちゃんとした(スコットランド)英語ですが、単語の少ない英和辞典には載っていません。約26万語を収録した研究者の「リーダーズ英和辞典」には、「=rundale;各小作人(地主)に離ればなれの土地を配分したアイルランド(スコットランド)の土地配分法」とあります。スコットランドでは歴史の時間で勉強するようです。
Calum Macdonaldがクリスチャン系の雑誌で「run-rigシステムは12世紀からのスコットランドで使われていた古い農地の制度で、今日もいくつかの場所で使われています。時代によって違いますが、スコットランドの封建的なclanのシステムでは共同体が使用するために耕された土地の一地区で、全て細かく分けられていました。これがrun-rigシステムというものです。別の地区では、土地が痩せていて排水をしなければならないために排水のシステムとして使われていました。"run"はドレンで種まきの部分が"rig"です。」と説明しています。現在、"runrig"という言葉はこの農地制度よりもロック・バンドの名前の方が先に思い浮かぶことでしょう。
この英語をバンド名に付けたのはRory Macdonaldです。スコットランドに因んだバンド名をと色々と上げた後、Blair Douglasのスコットランドの歴史のノートを見ていた時(他人のノートを見るの!?)に"the run-rig system"という単語を見つけて付けたそうです。当初は"The Run-Rig Dance Band"と名乗っていました。
ファンクラブ
"Long Distance"までのファンクラブの住所は古いものです。新しいのは"1 York Street, Aberdeen, AB11 5DL, Scotland"です。古いオフィスは1996年10月4日(金)の早朝に火事で焼けてしまいました。スタッフが駆けつけた時は壁しか残っていなかったとか。この火事で焼失したのがファンクラブの資料/販売物だけでなく、バンドのRidge時代のアルバムのマスターテープや古い資料までも含まれていたそうです。また、ファンクラブの名簿が13400~16000の分が紛失したそうです。私は丁度会費の更新の封書を火事のあったその日に日本で投函していたのです。火事のニュースはスコットランド外では伝わっていないのか、コンサート会場(England)でもしつこく放送されていました。私はたまたま購読していたMusic Weekで知っていました。
メンバー
第二期('98/7-)
第一期('73-'97/8) かつての在籍メンバー
  • Bruce Guthro:Vocals
  • Rory Macdonald:Bass, Vocals, Accordion
  • Calum Macdonald:Percussion, Vocals
  • Malcolm Jones:Guitars, Accordion, Midi Pips
  • Iain Bayne;Drums, Percussion
  • Peter Wishart;Keyboards(2001/4月まで)
  • Brian Hurren;Keyboards(2001/5月以降)
  • Donni Munro:Vocals
  • Rory Macdonald:Bass, Vocals, Accordion
  • Calum Macdonald:Percussion, Vocals
  • Malcolm Jones:Guitars, Accordion, Midi Pips
  • Iain Bayne;Drums, Percussion
  • Peter Wishart:Keyboards
  • Blair Douglas:Accordion;'73-'74, '78-'79
    在籍中のアルバム録音なし(ゲスト参加ではあり)
    現在ソロで活動中
  • Robert MacDonald;Accordion;'75-'78
    "Play Gaelic"の録音に参加
    1986年4月に癌のため死去、享年32歳
  • Richard Cherns:Keyboards;'81-'86
    "Heartland"の録音あり
    新聞広告でのキーボード奏者募集時のメンバー
    イングランド人

アルバム (1998/06/01更新)
アルバム(第二期)(2004/06/14更新)
ビデオ/DVD(2004/06/14更新)
(2001/08/05更新)
コンサート(2003/10/05更新)
  1. Runrig Home Page(英語)最新ニュース、ディスコグラフィ、写真、ヒストリー等の紹介があります。
  2. Flemming's Runrig Pages(英語、デンマーク語)デンマークのファンによるサイト、いち早い情報が得られます。
  3. Runrig Fans Deutschland(ドイツ語)ドイツのファンクラブも運営しているAndreas Heimscheidによるファンのサイト

taigh@cvn.bai.ne.jp