Isle Of Islay

2002/6/15(sat)~6/19(wed)
今回の2つ目の島Islay島に向かいました。南Hebridesの最大の島で日本ではウィスキーの蒸留所が多くあることでも人気があるとか。訪問する日本人も多いと聞いていましたが、旅行シーズンにはまだちょっと早いのか全く見かけませんでした。
相変わらず雨のInverarayをCampbeltown行きのバスに乗って離れましたが、こんなお天気・・・と少々憂鬱。それに土曜日とあって人気の島らしくバスも満席。ところがフェリー乗り場のあるKennacraigに着くとその雨もなんとか止んでいました。このフェリーの旅は快適で途中に見えるGigha島やJura島の壮大な眺めを楽しんでいました。Port Askaigに近づく頃に船の前に立って写真を撮っていたら一人のツアー客(女性)に声をかけられ私が色んな所を回っていることに感心され、連れの方にまで私のことを話されるのです。乗り継ぎのバスは問題なくBowmoreにも無事到着。
ところが宿の人に言われたのは5泊と言っていたのに4泊しか部屋はない、と。この予約はInverarayでやってもらっていたのですが、なかなか見つからなくてツーリスト・インフォメーションのメンバーではない(どういうのかよく分かりません、手数料は取らなかった)B&Bだったのです。直接電話して予約の確認を取る様には言われたのですが、Inverarayの係の人が電話してくれたのでこの状況もはっきり知らなかったのです。残りの1泊は別の所を捜す様に言われました。そこで思ったのがもう1泊はBowmoreでなく帰りのフェリーが出るPort Ellenに泊まろうと思ったのです。ここでも1泊なのに宿がなかなか見つからず、これまたメンバーでない所。メンバーでない所は宿泊料もよく分からないとかでそれも確認するようにとのこと。でも、平均的なお値段で暴利をむさぼっている訳ではないのです。待遇も全く他と変わりません。Port Ellenの人に言わせるとIslay島では全体的に宿が不足しているとか。これから行かれる方はスケジュールが決まったら早めに予約した方が良いのかも。
Islay島/Isle Of Islay
南Hebrides(Islay, Jura, Colonsay, Gighaおよびその周辺の島)の内最大の島。Scotlandの島としては全体的にはなだらかな所が多く見られました。山は島の南東部に集中していて最高峰は491mのBeinn Bhrigier。西の海岸は大西洋に面しているため白い砂浜が多く見られました。蒸留所だけでなく自然も一見の価値があります。
別名”Lordship of Isles(島々の君主)”と呼ばれかつては氏族のDonaldが収めていた頃の首府だったとか。ゲール語も残っていて、今その復興運動も盛んなようです。ここのゲール語はOuter HebridesやSkye島などの北の方のゲール語と違っています。Irelandから渡ってきて更に北に進んだ人達と異なるものになったのでしょう。私のこのホームページの名前は”taigh”としていますが、この島では”tigh”となるわけです。(この地の出身の人が私の名刺を見て”a”を落とせ、と言っていましたが今更無理な話です。)
交通
  1. 航路
    Kennacraig-Port Askaig/Port Ellenの間に大型のカーフェリーのサービスがあります。時間と曜日によってPort AskaigかPort Ellenの到着/出発になります。復路はどちらで乗ってもかまいません。Jura島へ渡る場合はPort Askaigの方が便利ですが。またObanからColonsay島経由で渡る場合はPort Askaigへ着きます。いずれもCaledonian MacBrayneのサービスです。
    私は到着がPort Askaigで、出発がPort Ellenです。往復を異なるルートで行くのは好きなのですが、この場合その好みよりも単にフェリーの都合でそうなってしまっただけです。
  2. 空路
    BowmoreとPort Ellenの間に空港があります。どちらからもバスのサービスがあります。フライトはGlasgow間のみで所要時間は約45分。平日は2本、土曜日は1本のフライトです。日曜日はありません。英国航空が運行しています。(おそらくプロペラ機でしょう。)
  3. 陸路
    Bowmoreを初め主要な町/村を結ぶバスのサービスがあります。時刻表はJura島のものを合わせた冊子(無料)があります。Caledonian MacBrayneのオフィスや船内でも入手することができます。1日7本くらいで日曜日は1本、行ったら戻ってこれないという状況になります。郵便局がやっているポストバスも走ってます。往復割引はどうもなさそうです。
  4. サイクリング
    後は自力で・・・。島の西半分は他のScotlandの地形よりもなだらかな感じでサイクリングも割に楽な様な気がしました。ただ、風が強い日も多く見た目よりは楽ではありません。Bowmoreあたりでは8人くらいの年輩の男女の集団を見かけました。一人はユニオンジャックの旗を立てていました。また、2人様に乗ったカップルにも会いました。
    Bowmoreではレンタル(Bike Hire)を行っているのが郵便局。オフィスの隣かと思って聞くと中と言われ、分からぬままにカウンターへ。尋ねるといきなり料金表を出されて・・・何とレンタ・サイクルの手続きまでカウンターでやっていました。貸出は1日単位らしく私の前に借りた人は2日という人が多かった様でした。私は1日だけ。返す時間を聞いたら翌日の借りた時刻とか。(このことを帰国後話したら、貸してくれるのは郵便局員が使っている自転車?と聞いた人がいました。そんなことはありません。マウンテンタイプのものでした。ハンドルとサドルの間隔が広くてちょっと乗りづらかったのです。) Port Ellenにもレンタ・サイクルがありました。

主要な町/村

5泊の滞在中、結構あちこちの村に足をつけてきたのでまとめてご紹介します。
Bowmore
Islay島で中心となる町です。スーパーや銀行、高校もありました。海岸沿いや海の眺めが良い高台には家が並んでいます。でも、そこをちょっと外れるともう牧草地。まあ、いくら中心地とは行ってもScotlandの島ですから。
島に西側の大きく入り組んだLoch Indaalの南海岸に沿いにあります。入江の向かいはBruichladdichという村が見えます。直線距離は5kmくらいですが、入江をぐるりと回らなければいけないのでちょっとやそっとでは到達できません。海岸は砂浜が少ない様に思われました。ちょっと外れた所にビューポイントがあって着いた日の夕方フラフラと歩いていきました。ちゃんとベンチも用意されていました。
下の写真は埠頭から見た海岸沿いの家並みです。
Port Ellen
私のもう一つの宿泊地です。1泊だけでしたが。ここに着いた時はひどい雨。宿はお家の1室を使わせてくれるのでシャワーや食事は家主さんも使う所。泊まった部屋も普段使うこともあるそうですが、白でまとめてあって使うのに気を遣いました。とっても親切な方で、投宿した後(朝でも入れてくれた)近場を歩き回ると言ったらお茶は良いか?果物は要らないか?と色々と聞いてくれました。こちらは歩き回る用意をしていたので早く出たいな・・・と思ったくらいだったのですが。気持ちはとってもありがたかったのです。
さて、この村にはツーリスト・インフォメーションがあると・・・表通りにあると聞いたので向かったのに言われた所を通り過ぎた様でした。引き返すと、1室の小さなオフィスでした。窓に色々貼ってあってそこだとは気付かなかったのです。そして、この村にはなんとインターネット・カフェまでありました。行っていないのですが、ここでどれだけの需要があるのか?と心配しました。時間があったら覗いても良かったのですが。他にコンビニや小さなスーパーもあったり、クラフトセンターなどもあるのでフェリーが着く所としては十分ではないかと思います。
下の写真はフェリー乗り場の対岸に当たる所から見た海岸通りの家並みです。
Port Charlotte
Loch Indaalの入り口西海岸にある村です。Bowmoreから約18km(直線距離は6kmなのに)。名前が可愛いと思いますが、その名の通り白壁で統一された素敵な所でした。島内の西の交通の要所でもあるようです。
ここへはBowmoreでチャリを借りて真っ先に駆けつけました。Museum of Islay Lifeという展示館を訪ねるためでしたが、その向かいにあるレストランで休憩も取り割にゆっくりできました。フェリーの乗り継ぎが上手くできていればここに泊まるのも良いな・・・と思ってしまいました。他にIslay Natural History Trusという展示館もありましたが、時間が無くなって訪れませんでした。その前は通り過ぎたのですよ。
Portnahaven
島のほぼ西端なる村です。Port Charlotteから約12km。港にもなっている小さな入江に向かい合わせる様に家が建っています。南西にはOrsayとEileann Mhic Coinnichという小島があり大西洋の荒波を防いでくれています。Orsayには灯台が建っています。
Port Charlotteの後にチャリで向かいました。行きは向かい風でなかなか進まず距離感が分からなくなってしまい、行けども行けどもそれらしき所が現れないので焦ってしまいました。この村で2人の女性が私の姿を見て”今日は風が強いね?”と声をかけてきました。それほど強かったのです。帰りは追い風でビュンビュン飛ばしていました。ここへ行ったのは単に島の端を見たかっただけなのです。
Port Askaig
フェリー乗り場があるもう一つの村です。本土のKennacraigからだけでなくお向かいのJura島や北のColonsay島とのフェリーもここに着きます。島の東側は山が海岸まで迫っていてこの村もその海岸縁にへばりつく様に家が建っていました。港のすぐ側にはLife Boat Stationの立派な建物もありました。
ここは島への第一歩を踏み出した所です。更に、日帰りでJura島に渡った時に帰りにホテルのレストランでお昼を取ったのです。そのレストランの女主人の方は話しかけてきてIslay島のことを色々教えてくれました。最後には昔のPort Askaigの絵(モチ印刷物ですが)と今の村の絵葉書を下さいました。簡単な食事だったのに恐縮してしまいました。
Bridgend
Loch Indaalの奥まった所にある村です。Bowmoreから約5km。Port Askaigから西へ向かうと左手がBowmoreへ、右手がPort Charlotteへと分かれる交通の要所になります。西(Loch Indaalの奥)にはTràigh Cill an Rubhaという干潟が広がっていて水鳥の生息地となっています。近くにはお土産品の購入にはもってこいのIslay Woollen Millもあります(日曜日は休み)。
チャリとバスで計5回通り過ぎていますが、着いた日の翌日が日曜日ですることもなくブラブラと歩いていきました。と言っても何かある訳でないのでその先まで行ってしまいましたが。帰りは日曜日に1本だけ運行しているバスに乗ろうと時間を確かめて間に合う様にその先の散歩から戻ってきました。バス待ちで休憩した時間が私の滞在時間です。

写真が多くなってしまったので分けました。

見どころ(その1):名物の建物と自然

見どころ(その2):Standing Stonesと蒸留所

  1. Islay Directory(英語):Islayl島に関するサイトのリンク集です。
  2. RSPB(英語):RSPB(Royal Society for the Protection of Birds)のオフィシャルページです。Loch Gruinart Nature Reserveに関する情報が含まれています。
  3. Islay Malt Whisky(英語):Islay島のウィスキー情報のページです。